
「柴犬」のような栞奈と、“人間そのもの”があまり好きではない中禅寺先生。二人のささいな距離感の変化に注目|TVアニメ『中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。』前田佳織里さん&小西克幸さんインタビュー
栞奈の成長や中禅寺先生との距離感の変化、彼らを取り囲むトガったキャラたちに注目
──アニメの全体的な見どころと、ご自身のキャラクター的な見どころのご紹介をお願いします。
前田:まず登場するキャラクターが、他の作品では出会えないような、独特なクセものぞろいなところですね(笑)。あと私は怪異(オカルト)が結構好きなので、最初の謎で「私も小学生の時、七不思議があったな」と思い出したり、ゾワっとする感覚がありました。でも中禅寺先生が謎解きしてくれたら「ああ、なるほど!」と納得できるところもすごいなと。各話ごとの怪異とその謎解きが見どころだと思います。
OP主題歌「彼女は今、迷宮の中。」(HoneyWorks feat.花譜)も、ED主題歌「君の知らないこと」(Sizuk)も好きな曲調なので、主題歌も合わせて楽しんでいただけたらと思います。
また、栞奈は作中で一番成長を感じてもらえるキャラクターですし、視聴者の方と同じ目線で共感してもらえる子だとも思いますので、彼女の愛され具合にもほっこりしてください。そして栞奈の心霊探偵ぶりも楽しみにしながら観てください。
小西:全体としてはまず、栞奈の活躍を観ていただければと思います。あと亀山さんが「劇伴がすごくいいです」とおっしゃっていたので、どんな感じになっているのか、僕も完成版が早く観たくて。スタッフさんいわく、劇伴はOP主題歌やED主題歌とのギャップがかなり大きいそうです。キャラクターや物語だけでなく、音楽や美術なども合わせて、総合芸術として楽しんでください。
中禅寺はあまり多くを語る人ではないので、何にどう引っかかって、どこからどう推理して謎を解いていくのかの過程と、知識のひけらかしを観ていただけたらいいかなと(笑)。
そして続々とキャラクターが登場するたびに、彼の人間性も少しずつ見えてくるので、ただの偏屈じゃない、彼の良さも見つけてもらえたらいいですね。
前田:中禅寺先生がとにかくカッコよくて、現場の女子たちは「キャー!」と黄色い悲鳴を上げています(笑)。
──中禅寺先生の周りのキャラも、なかなかのイケメンぞろいで。
小西:榎木津(礼二郎)をはじめ、榎木津家はそうですね。でも木場(修太郎)さんとか変じゃない?
前田:男性キャラはみんな素敵じゃないですか? 女子目線で見たらキュンとするタイミングもあるし。
小西:そう? 声はみんなイケメンだけど(笑)。(榎木津)総一郎さんも(宮本)充さんで、すごくいいお兄さんぶりを発揮していますから。こんなお兄さん、いたらいいよね。
前田:欲しいです!
小西:いつ登場するのか、わくわくしながら待っていてください。
──あとは、中禅寺先生と栞奈の距離感の変化も外せないですね。
小西:いきなりグっと近づくのではなく、「あれ? もしかして距離が近づいている?」と気付くか気付かないかくらいで。
前田:ぜひ、「今、何センチくらい近づいた!」とか「また遠くなった!」など考察して楽しんでください(笑)。
──このアニメは深夜に放送されますが、冒頭でもお話があったように、怖がらずに観られそうですね。
小西:入口は怪異なので怖いです(笑)。怪異現象を表現しているところとか。でも謎解きで頭を悩ませることもないので、観た後は中禅寺先生の謎解きで気持ちよくグッスリ眠れますよ。
前田:ノンストレスなので、翌朝もすっきり起きられます(笑)。
──最後に、原作ファンの方と、初めてアニメでご覧になる方、それぞれにメッセージをお願いします。
前田:いよいよ放送間近ということで、今から放送が待ち遠しいです。「怪異・謎解き」と聞くと難しそうに思う方もいるかもしれませんが、そんなことはなくて、中禅寺先生がひたすらカッコよくスマートに謎を解き明かしてくれるので、栞奈のように心霊探偵の助手気分に浸ってもらえたらと思います(笑)。
おじいちゃんやおばあちゃんと一緒に観て、昭和の雰囲気を味わうのもいいかもしれません。推理や怪異などいろいろな要素がある、唯一無二のエンターテインメントになっていますので、気軽に楽しんでください。
──栞奈のかわいさにキュンとしたり?
前田:するかなあ? 栞奈はかわいいというよりも、元気でけたたましいし、行動力の鬼なので(笑)。でも、こんな妹がいると思って、温かく見守っていただけたらと思います。
そして小西さんが演じることで、中禅寺先生は変な人なのに妙に色気があって素敵なので、お楽しみに!
小西:最初から最後までずっと褒めるじゃん! ハードルがすごく上がったよ、確実に(笑)。
前田:正直な気持ちを言っただけです(笑)。他のキャストさんたちの素晴らしいお芝居にも注目してください。
小西:怪異や謎解きの作品なので、ちょっと怖い要素もあったり、難しいのかなと思う方もいるかもしれませんが、キャラクターが全員ぶっ飛んでいるし、割とポップに観られる作品なので、お友達と観て、感想を語り合ってもらえたら嬉しいです。
[文・永井和幸 / 写真・MoA]
作品概要
あらすじ
舞台は戦後間もない昭和23年、東京。新制高校の二年生に進級した日下部栞奈は、国語の新任講師・中禅寺秋彦と出会う。
栞奈の周囲では、怪異にまつわる奇々怪々な事件が次々と発生。今日もまた、栞奈は助けを求め、仏頂面の中禅寺先生が待つ図書準備室の扉を開けるのだった――。
教師と女生徒の凸凹コンビがおくる学園青春怪異奇譚、ここに開幕!
キャスト
(C)志水アキ・京極夏彦・田村半蔵・講談社/「中禅寺先生物怪講義録」製作委員会































































