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【「ララァ・スン」って誰!?】『ガンダムジークアクス』用語簡単解説

【「ララァ・スン」て誰!?】『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』の視聴に役立つかもしれないガンダム用語|アムロとシャアの対立を加速させることになった存在

ついに4月8日(火)より放送がスタートする『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(以下、ジークアクス)』。最初のガンダムシリーズである『機動戦士ガンダム(以下、ガンダム)』と密接な関係がある本作ですが、『ガンダム』が放送されたのは1979年……! そして、難しい用語や人物名が多出するため、『ジークアクス』からガンダムシリーズをご覧になる方は「これって何?」と思うかもしれません。

そんなあなたのためにスタートした連載「『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』の視聴に役立つかもしれないガンダム用語」。ごくごく簡単に『ジークアクス』や『ガンダム』にまつわる用語を解説していきます。

今回はアムロ・レイとシャア・アズナブルの対立を加速させることになった「ララァ・スン」を解説。特にシャアを語る上で外せない人物ですが、『ジークアクス』には関わることはあるのでしょうか?

※6月4日記事更新。第9話にてララァが登場!

 

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機動戦士Gundam GQuuuuuuX
宇宙に浮かぶスペース・コロニーで平穏に暮らしていた女子高生アマテ・ユズリハは、戦争難民の少女ニャアンと出会ったことで、非合法なモビルスーツ決闘競技《クランバトル》に巻き込まれる。エントリーネーム《マチュ》を名乗るアマテは、GQuuuuuuXを駆り、苛烈なバトルの日々に身を投じていく。同じ頃、宇宙軍と警察の双方から追われていた正体不明のモビルスーツ《ガンダム》と、そのパイロットの少年シュウジが彼女の前に姿を現す。そして、世界は新たな時代を迎えようとしていた。作品名機動戦士GundamGQuuuuuuX放送形態TVアニメシリーズガンダムシリーズスケジュール2025年4月8日(火)~2025年6月24日(火)日本テレビ系列にて話数全12話キャストアマテ・ユズリハ(マチュ):黒沢ともよニャアン:石川由依シュウジ・イトウ:土屋神葉シャリア・ブル:川田紳司シャア・アズナブル:新祐樹エグザベ・オリベ:山下誠一郎コモリ・ハーコート:藤田茜アンキー:伊瀬茉莉也ジェジー:徳本恭敏ナブ:千葉翔也ケーン:永野由祐ハロ:釘宮理恵ポメラニアン:越後屋コースケデニム:後藤光祐ドレン:武田太一ラシット:広瀬さやコワル:村井雄治オシロ:中村源太セファ:渡辺理沙ベノワ:江越彬紀アラ...

 

「ララァ・スン」とは?『ガンダム』での活躍

『機動戦士ガンダム』の登場人物。第34話「宿命の出会い」から第41話「光る宇宙」にかけて、シャアに見出され、フラナガン機関で養成されたジオンのニュータイプとして登場しました。

ニュータイプ専用のモビルアーマーであるエルメスに乗り、初陣ではサラミス2隻、同日にはさらに2隻を鎮めるという大きな戦果を上げており、ごく僅かな期間の間に「ソロモンの亡霊」という異名がつき、連邦から恐れられていたほど。ジオンのニュータイプ専用モビルアーマーは、他にもブラウ・ブロやジオングといった機種ありますが、どちらもサイコミュを使った武装は有線方式が採用されているのに対し、エルメスは完全無線方式のビットが採用されており、ララァのニュータイプ能力が飛び抜けて高いことが推測されます。

 

 
その後の出撃では、アムロが乗るガンダムと交戦。初めてみるエルメスのビットに対し、軌道を先読みして狙撃して破壊するという人間離れした操縦を行うアムロの強さを目の当たりにし、その危険性からアムロを倒そうとしますが、二人は戦いの中でニュータイプとして共鳴しあい、互いが殺し合うべきではないことを理解して戦いをやめようとします。

 

 
それをさせまいと割り込んできたのが、シャアのゲルググでしたが、アムロの援護にかけつけた妹のアルティシア(セイラ・マス)への攻撃をためらった隙をアムロにつかれて撃破されそうになったところ、トドメの一撃からシャアを庇う形でララァは戦死してしまいます。その死の瞬間、アムロとララァのニュータイプとしての共鳴が起こり、やがて人類全体がニュータイプとなり、争いを止め互いを理解しあう希望の未来を垣間見ることになります。

ガンダムヒロインとして非常に印象的なキャラクターであるララァですが。実はアムロとの直接の交流はかなり少なめで、中立コロニーであるサイド6内で、傷ついた白鳥が溺れ死んでいく様をもの悲しげに眺めていたところにアムロと遭遇したシーンと、その後アムロが運転するバギーがぬかるみにハマってしまい、立ち往生しているところをシャアと共に助けたシーンの2回ほどで、どちらも数言しか言葉を交わしていません。その短い交流でも、お互いを感じ合い、理解し合うことができたのは、アムロとララァが共に高いニュータイプ能力をもっていたからこそと言えます。

またララァは、死後もアムロとシャアの二人に強い影響を残し続けます。一年戦争の14年後を描いた映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』のクライマックスにおいて、落下軌道に入るアクシズを押し返す際の会話シーンでは、シャアが「ララァ・スンは私の母になってくれるかもしれなかった女性だ!そのララァを殺したお前に言えたことか!」とアムロに激白。これに対して、「お母さん?ララァが……?」と、アムロが困惑を露わにした場面が両者の最後の会話となり、優れたニュータイプ同士であるアムロとシャアが、最後の最後まで互いのことを理解しあえなかったことが明らかになっています。

なお、シャアとララァの出会いについては、オリジナル版のアニメ内では詳しく描かれていませんが、キャラクターデザインと総作画監督を務められていた安彦良和氏が『機動戦士ガンダム』を再解釈した漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』においては、一年戦争開戦前にモビルワーカーの作業員としてジャブローの建設に関わっていたシャアと、予知能力を買われてギャンブラーに雇われていたララァをシャアが保護する出会いも描かれています。

 

『ジークアクス』での活躍(※ここからネタバレあり!)

『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』には登場しておらず、そもそも存在していないのか、シャアと出会わずに戦いには関係ないところで暮らしているのか、その動向は不明。

ただ、シャアがゼグノヴァを引き起こすシーンや、マチュがキラキラを感じるシーンなどでは、ララァがサイコミュを使う際に周囲のパイロット達が聞いていたララァの声に似たSE(ララ音)が使用されており、何らかの形で物語に関わっている可能性は十分に考えられます。

……と、劇場公開版の段階では考えられていましたが、第8話「月に墜(堕)ちる」では、シャアとセイラ(アルテイシア)が接敵するシーンでニュータイプ特有の感応した際、一瞬だけララァのような女性の姿が確認できます(一時停止も難しいレベルのほんの一瞬)。

そして、第9話の次回予告にて、ララァの特徴的な髪型と肌の色をしたキャラクターの姿も……。結局はこのキャラクターはララァ本人でしたが、彼女の登場によって『ジークアクス』の世界の全貌が明らかとなっていくのでした。

第9話で明らかになったララァの正体

 
『ジークアクス』で登場したララァは、「カバスの館」という娼館に在籍しています。これは小説版『機動戦士ガンダム』にも登場しています(地球のインドにある)。娼婦たちからも慕われているようで、「お姉様」と呼ばれています。

『機動戦士ガンダム』ではララァはここでシャアと巡り合うことになるのですが、『ジークアクス』の世界ではシャアはゼクノヴァによって行方不明になっており、結果的に二人が遭遇することがなかったようです。

そして、マチュとの会話の中で衝撃的な事実が発覚していきます。それは、ララァは「向こう側の夢(並行世界)」を覗くことができるようなのです。

夢の中では何度も赤い士官服の男(シャア?)とララァが出会うこと、『機動戦士ガンダム』で描かれたアムロとシャアの戦いのようなものを目撃すること、さらにはその戦いではいつも白いモビルスーツが赤い士官服の男を殺してしまうことも認識しており、今いる『ジークアクス』の世界でもララァはいつでも赤い士官服の男を待ち続けていると話します。

さらにララァとの出会いをきっかけに、『ジークアクス』の最大の謎のひとつである「シャロンの薔薇」の正体も明らかに。それは『機動戦士ガンダム』で登場したララァが乗っていたエルメスのようなモビルアーマーでした。なんらかの力によって、別の世界から『ジークアクス』の世界にやってきたシャロンの薔薇。しかもシャロンの薔薇は時間凍結しており、その中には少女のパイロットも乗っているとのこと……。

 
以上のエピソードによって、『ジークアクス』は『機動戦士ガンダム』の別の世界線の物語であることがほぼ決定することになるのでした。

もともと、『ジークアクス』が発表された段階で、「ジオンが連邦に勝った“もしも”の世界を描く」と名言されていましたが、まさかその“もしも”は数ある“もしも”の中の一つであり、その“もしも”どうしがつながることになろうとは。

ララァの登場によって大きく加速しはじめた『ジークアクス』は、一体どのような結末を迎えるのでしょうか。

 

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