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- 逆井マリ
- 神奈川県横浜市出身。音楽フリーペーパー編集部を経て、フリーのライターとしてインタビュー等の執筆を手掛ける。

──“AVATAR”“Birth”の2日間で約40曲。ある種現段階における“ReoNaベスト”的なライブとも言えるのではないでしょうか。
ReoNa:確かに、そんなライブだったと思います。2日間を通して観てもらえたら、きっと“ReoNaってこういうアーティストなんだ”って知ってもらえるんじゃないかなと。そういう意味でも“プレイリストのようなライブ”だったなって思います。「私たちの讃歌」の歌詞の〈全ての出会い、別れにありがとう〉という言葉を、確かめていくような……。
──とても印象的だったのが、“Birth”では「何のために吸って吐いてるかわからないこの息でお歌を紡いできた」といった言葉がありました。“Birth”のセットリストには、そういった問いが込められていたように感じます。
ReoNa:“Birth”は、ReoNaとしてのこれまでの歩みに加えて、自分自身が人間として歩んできた20何年間の人生の時間も重ねていたように思います。1曲目に選んだ「BIRTHDAY」は、“生きる理由”なのか、“死ななくてもいい理由”なのか……自分でもまだ手探りだった時期のことを、堀江翔太さんに楽曲にしてもらっています。
ずっと逃げ続けてきて、でもその先でアニメや音楽と出会って、今がある私と、どこかで何かから逃げてきた方がいるかもしれない“あなた”と出会えた“Birth”。そう思いながら、客席にいる一人ひとりのお顔を観たときに……何度も何度も“止まっちゃえばいいのに”って自分を呪ってきた呼吸で、それでも吸って吐いて、お歌を歌って、これだけの人と出会えたということに、改めてグッときてしまいました。
──ライブ後、ReoNaさんがステージから客席をじっと見つめていた時間がいつもより長かったような気もします。
ReoNa:やっぱり、ステージから見るあの景色って、何にも代えがたい特別だなって思います。
──今回の映像では、ReoNaさんの見ていた景色を共有できるシーンがいくつかあり、“ああ、こうやって見えてたんだな”と感じる場面がありました。逆に、ReoNaさんからは普段、観客側の景色は見られないわけで。
ReoNa:そうなんです。ReoNaのライブを、みんなと同じ目線から見られるというのは、本当に特別なことだなと思いました。同じ時間を同じ空間で過ごしていても、やっぱり私はステージの上にいて、みんなは客席側にいる。だからこそ、今回この映像で“みんなと同じ目線”になれたことに感動がありましたし、一足先に劇場でこの作品を観させてもらったときも、とても胸にくるものがありました。ときには「ああ、私ってこんな表情をしながら歌っているんだな」とハッとする瞬間もありました。
──ReoNaさんの笑顔が多く映像に抜かれていたのも印象的だったんですよね。それを見られるのも映像ならではで良いなと。
ReoNa:恥ずかしい……(笑)。ライブはお客さんと鏡になる瞬間があるんです。泣いているかたを見つけるとその涙に引っ張られそうになったり、楽しそうにしてくれているとつられて笑顔になったり。自分でも意識していない表情の変化がそのまま映像に残っているところを見つけると、ちょっとこそばゆくもあり、うれしくもありました。
──今回のステージは。ある意味、節目とも言えるライブでありながらも、まだ続いていく物語の途中でもあることも感じさせます。最後にこれからについても教えてもらえますか。
ReoNa:今振り返っても“AVATAR”と“Birth”は自分にとってターニングポイントだったなって思います。“これから自分はどう進んでいくんだろう?”という……まだ答えはないけれど、それを考えるきっかけにもなったライブでした。その後、“SQUAD JAM”で久しぶりにスタンディングのライブをやって、そしたら(アコースティックの)“ふあんぷらぐど”のような静かなステージが恋しくなったんです。不思議ですね。今、“ふあんぷらぐど2025”に向けてすごくワクワクしているところです。そして、先日3rdアルバム「HEART」の発売と「ReoNa ONE-MAN Concert Tour 2025 “HEART”」の開催も発表されました。8月6日には11thシングル「End of Days」もリリースされます。
……私は、本当に未来のことを考えるのがなかなか上手にはなれないんですが……毛蟹さんがくれた〈透明な過去に 不透明な明日に〉という言葉通り、私は今と過去、何度も何度も後ろを見ながら前に進むみたいな生き方をしてきた人間が、ガーデンシアターという場所にたどり着くことができて。さらに今回のライブ映像がこうして形になったことは、すごく大きな意味を持っている気がします。これからも、本当に少しずつではありますが、そうやって未来に進んでいけたらいいなと。
インタビュー・逆井マリ

神奈川県横浜市出身。既婚、一児の母。音楽フリーペーパー編集部を経て、フリーのライターとしてインタビュー等の執筆を手掛ける。パンクからアニソン、2.5次元舞台、ゲーム、グルメ、教育まで、ジャンル問わず、自分の“好き”を必死に追いかけ中。はじめてのめり込んだアニメは『楽しいムーミン一家』。インタビューでリアルな心情や生き方を聞くことが好き。

【発売日】2025年6月4日
【価格】15,400円(税込)
≪収録内容≫
『神崎エルザ starring ReoNa × ReoNa Special Live "AVATAR 2024"』
1 Weaker
2 forget-me-not
3 Scar/let
4 ANIMA
5 VITA
6 ピルグリム
7 step,step
8 レプリカ
9 ヒカリ
10 葬送の儀
11 Disorder
12 Independence
13 Dancer in the Discord
14 Game of Love
15 Girls Don't Cry
16 ALONE
17 Rea(s)oN
18 GG
『ReoNa ONE-MAN Concert "Birth 2024"』
1 BIRTHDAY
2 Let it Die
3 生命線
4 Alive
5 SWEET HURT
6 unknown
7 いかり
8 原作者
9 トウシンダイ
10 Someday
11 絶望年表
12 決意の朝に
13 HUMAN
14 ガジュマル ~Heaven in the Rain~
15 シャル・ウィ・ダンス?
16 ANIMA
17 GG
18 Till the End
19 私たちの讃歌
メーカー特典
レプリカパスステッカー(Birth絵柄)
レプリカパスステッカー(AVATAR絵柄)
※特典は無くなり次第終了します。ご了承ください。
【発売日】2025年6月4日
【価格】5,500円(税込)
≪収録内容≫
『神崎エルザ starring ReoNa × ReoNa Special Live "AVATAR 2024"』
1 Weaker
2 forget-me-not
3 Scar/let
4 ANIMA
5 VITA
6 ピルグリム
7 step,step
8 レプリカ
9 ヒカリ
10 葬送の儀
11 Disorder
12 Independence
13 Dancer in the Discord
14 Game of Love
15 Girls Don't Cry
16 ALONE
17 Rea(s)oN
18 GG
メーカー特典
レプリカパスステッカー(AVATAR絵柄)
※特典は無くなり次第終了します。ご了承ください。
【発売日】2025年6月4日
【価格】5,500円(税込)
≪収録内容≫
『ReoNa ONE-MAN Concert "Birth 2024"』
1 BIRTHDAY
2 Let it Die
3 生命線
4 Alive
5 SWEET HURT
6 unknown
7 いかり
8 原作者
9 トウシンダイ
10 Someday
11 絶望年表
12 決意の朝に
13 HUMAN
14 ガジュマル ~Heaven in the Rain~
15 シャル・ウィ・ダンス?
16 ANIMA
17 GG
18 Till the End
19 私たちの讃歌
メーカー特典
レプリカパスステッカー(Birth絵柄)
※特典は無くなり次第終了します。ご了承ください。