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『追放者食堂へようこそ!』原作・君川優樹×コミック・つむみ インタビュー【連載第1回】

『追放者食堂へようこそ!』連載インタビュー第1回:原作・君川優樹先生×原作コミック・つむみ先生|丁寧に描かれるキャラクターの心情と美味しそうな料理に「アフレコ現場でお腹が空いてしまいました(笑)」

「つむみ先生が喜んでくれたのでOKです!(笑)」

──お二人は普段、どのような形でお仕事のやり取りをしているのですか?

つむみ:原作小説第1巻までは、小説の内容をもとに漫画を描いていましたが、小説第2巻以降のエピソードについては、君川先生に漫画用としてあらためて脚本をご執筆いただいて、詳細な補足資料と併せてご提供いただいたうえで、そちらをもとに漫画制作を進めている、流れになっております。

──君川さんは、コミックスを見たときはどう感じましたか?

君川:第1話が上がってきたときは本当に感動しました。完成前の段階で、つむみ先生から、すごい熱量でキャラクターデザインなどを上げていただいていたんです。それを見て、これはひょっとしたらすごいマンガになるのかもしれないと思っていました。そうしたら、第1話が普通では考えられないほど高いクオリティで、僕が思い描いていた以上のものだったんです。僕の原作を数倍良いものにしていただきました。

つむみ:いやいやいやいや!

──そこからアニメ化の話が来たときは、いかがでしたか?

君川:普段やり取りしている文庫の編集の方から、具体的な話をぼかして、電話をしましょうというメールが届いたんです。その前にも何となく雰囲気を感じていたので、これはアニメ化の話だなと予想ができてしまいました(笑)。

その後、改めてお話を聞いたのですが、個人的にアニメ化を目指していたわけではなかったので、喜びというより、プレッシャーを感じてしまっていたところもありました。……でも、つむみ先生が喜んでくれたのでOKです!(笑)

つむみ:あはははは(笑)。個人的に、小さい頃から漫画を描いていたこともあって、アニメ化に憧れがあったんです。それに『追放者食堂へようこそ!』は、原作がとても面白いので、絶対にアニメ化するだろう!と思いながら描いていました。本当に嬉しかったです。

──アニメ化の際は、原作サイドとして、どのように制作協力をされたのでしょうか。

君川:アニメにはアニメの、漫画には漫画の作り方があるから、あまり口出しはせず、アニメ側がやりたいことを尊重できればと思っていました。

つむみ:私は、キャラクターやイラストの監修が多かったのですが、キャラクターデザインの大和葵さんがデザインされた女の子たちが本当にかわいくて、「これは良い作品になりそう」と思いました。なので、毎回監修物が届くのを楽しみにしていました。

──君川さんは、脚本会議にも参加されたのでしょうか?

君川:最初に原作者として脚本を監修させていただいたのですが、実際にいただいた第1話の脚本を見ていたら熱くなってしまう部分もありました。僕としてはエモーショナルすぎるというか、演出が過剰なのではないかと思い、色々と意見を出したんです。

それ以降、脚本会議にも参加するようになりましたが、第1話の絵コンテと、完成した映像を見たら、ものすごく良かったんですよね。あぁ、なるほど、アニメのスタッフ様がやりたかったのは、こういうことだったのかと、そこでわかったんです。アニメとして、声と音と絵が合わさるとこうなるんだなと……。

──なるほど。

君川:決して、アニメのスタッフ様が変な脚本をぶつけてきたという意味ではなくて、僕自身、アニメの文法(作り方)について理解が浅い部分があり、自分の中にあるものが熱く出てしまいました。とにかく第1話がすごく良かったんです。

──完全にノータッチという方もいらっしゃいますが、自分が生み出した作品ですから、熱くなってしまう気持ちもありますよね。

君川:自分では、もうちょっとクールなつもりでいたんですけどね(笑)。そんな熱い部分も受け入れてくださいました。

──つむみさんは、具体的なやり取りで覚えていることはありますか?

つむみ:一部のキャラで等身のバランスを直してもらったり、あるキャラの表情がどうしても似ないという相談を受けて、「こうしたら良いですよ」と伝えたりしました。絵のテイストをかなり寄せてくださったので、リスペクトをしてくださっているなと感じています。

──小説やマンガの制作現場とアニメのそれでは、違いを感じましたか?

つむみ:作品に関わる人の多さに驚きました。私は普段引きこもっているので……(笑)。

あと、アフレコ現場に何度かお邪魔させていただいたのですが、皆さん、意見をばんばん出し合っているんですよね。「良いものを作るためにやっている」という想いが感じられたので、私ももっと頑張ろうと思いました。

君川:僕も、ひとつの作品に関わる人数の多さが最も違うところだと思いました。アフレコ現場にお邪魔したとき、それぞれが意見を出し合う中、最終的にまとめるのは志村錠児監督なんですよね。なので、アニメでは監督の役割が本当に大きいんだなと驚きました。クリエイターとは違う能力が求められるというか。

──確かに、監督はクリエイティブな能力のほかに、それを各セクションに伝えるコミュニケーション能力がないとできない仕事かもしれません。

君川:そうですね。あとは思考の瞬発力も必要だと思いました。アフレコでも、役者さんの状況を見ながら、様々な指摘やジャッジをしているのがすごいなと……。ちなみに、アフレコ現場に行くときは、つむみ先生が一緒のことも多くて、とても心強かったです。

つむみ:私もドキドキしていましたが、君川先生が隣にいたので安心感がすごかったです。

──今も、お二方の連携力の高さを感じています。

君川:アフレコ中に、原作サイドから指摘したいタイミングがあって。そのときに、「このシーンについて、僕はこう思うんですけど、細かすぎますかね?」と、つむみ先生に確認して、それから意見させていただく、みたいなことをしていました。そんなコミュニケーションも、つむみ先生が積極的にやってくれたので助かりましたし、監督やスタッフの方々も、すごく良い雰囲気の現場にしてくださっていたので、居心地が良かったです。

──まさに作品の雰囲気にピッタリな現場だったのですね。

君川:そうですね。監督は食堂の温かさをすごく大事にしてくださっていて、そこもテーマにしてくれていたので、それが現場にも表れていたのかもしれません。

(C)君川優樹・オーバーラップ/「追放者食堂へようこそ!」製作委員会
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