アニメイトと歩んだ1年間の集大成。20周年の道のりも“あなた”と共に──『May'n Road to 20th Anniversary with アニメイト「With you -For you-」』レポート

1人じゃない 1人にしない

「もっともっと！」と互いにシャイな心を吹き飛ばすようなコールで盛り上がった「DOLCE」に続いては、「Mr.Super Future Star」。照明が激しく点滅するなか、〈キミはSuper Future Star…信じて〉というまっすぐなメッセージを全力で届ける。その勢いのまま「決意の朝」へとバトンをつなぎ、〈1人じゃない 1人にしない〉というフレーズとともに、会場全体が爽やかな空気に包まれていった。ラストの曲を前に、「あっという間に最後の曲になりますが……」とこの日を振り返っていく。部員の「えーっ！」という反応に、思わず突っ込むMay'n。

「でもみんな、思ってたより歌ったなって思ったでしょ（笑）。持ち時間いっぱい使って（MCで）あまり喋れないくらい曲を詰め込んだんですよ。あっという間の時間ではありますけど、たくさんみんなに曲を届けることができました。“With you”の2日間、“すごく特別なライブを過ごさせてもらえた”って思ってたんですけど、今日“ -For you-までお届けできたことで、さらに未来を感じられたというか……」と述べた。

「ライブの思い出も、みんなと一緒にもっともっと濃くなっていって。この20年を思い出しながら今日を過ごせた気がしています。“With you”が -For you-”までたどり着けたこと、本当に幸せなことだなって思ってます」。

改めて会場に足を運んだ観客、そしてファンクラブ限定配信で視聴しているファンに感謝を伝えたあとに、ラストナンバーが「With you -May'n Space-」でもともと最後に歌う予定だった曲だったことを明かす。実際のライブ「With you -May'n Space-」の本編ラストに届けたのは、自身の歩みを“日記のような気持ちで書いた”という「Lifetime with...」だった。May'nの番組内（ OPENRECチャンネル「May'nの今夜はフルコースで」）をきっかけに歌詞を改めて見返したとき、ライブのタイトルとも自然に重なることから、当初の構成を急遽変更したのだった。

そして今日、最後に届けることを選んだのは「Walk with moments」。「これまでの自分を振り返りながらも、でもまだまだ私は歩いていくんだという気持ちを込めて。今日も大事に歌わせてもらいます」と前置きした上で、爽やかに声を紡いでいく。

この曲は、“メインストリート上の過去・今・未来を歩くような歌にしたい”という思いから生まれたもの。ステージを散歩するように動きながら歌うMay'n の姿が印象的で、「聴かせて！」という掛け声に合わせて客席からハンズクラップが起こり、会場がひとつになる。これからも、あなたと一緒に“歩いて”いくことを予感させる、ブライトな歌声であった。

まさかのあの“やみつき”曲まで……！

「部長コール」に応えてコラボTシャツで登場したかと思えば、なんとここで歌われたのは「ポテトをアゲNight!!!」。“なんと”、という言葉が思わず出てしまうのは、もともとこの楽曲は、かつてJUVENILEとわずか約2時間で制作したテクノナンバーだからである（このライブの数日前にMay'nが「ポテトをアゲNight!!!」についてSNSに書いてたのはまさかの伏線だったのかもしれない）。

しかも「今日のためにカラオケ音源をJUVENILEさんに作ってもらった」と言うのだからその気合いたるやすごい。何人かにリクエストをもらったが「基本的に笑いが透けて見える、もしくは書いてある感じがして、だったら、歌ってやろうじゃんか！」という負けず嫌いな一面が出て歌うことにしたのだとか。当時の遊び心そのままに、観客を巻き込みながら軽快なステップで場内の熱をさらに押し上げていった。

また、MCでは「With you」の会場に展示されていた歌詞のメモが「Walk with moments」のものだったと明かしたMay'n 。「歌詞になる前のネタ帳のようなものなので、“この部分がこうなったんだ”と感じてもらえたらうれしい」と、創作の裏側を共有した。

さらに、20周年の大切な告知もたっぷりと。デビュー20周年を記念するベストアルバム『TWENTY//NEXT』を2025年8月13日（水）にリリースされることのほか、9年ぶりとなるシンフォニックコンサート「TWENTY Around for You」があることなどを伝え「これからも変わらず音楽を大切に作って、みんなと一緒に楽しんでいきたい」と、未来への意欲をにじませてみせる。

そして「BLUE」や「WE ARE」からつながって生まれたという“青”の新曲について、「自分の色はカラフルだけど、その中でも“青”はとても特別な色。最初はつらい色だったけれど、みんなと“青の歌”も含めて、たくさん音楽を増やしていけたら」と思いを込めたことを明かし、最後に「the SEA has dreams」を披露。

照明とペンライトの青が、まるで青空と海のようにつながっていく。どこまでも広がっていくような“青”の世界をたたえた壮大なこの楽曲に、未来への希望と感謝を込めて歌い上げていった。たくさんの拍手があふれるなかで「これからも一緒にたくさんの夢を叶えていきましょう！　ボーカルはMay'nでした、バイバイ！」とポジティブなパワーを残して、バックステージへと捌けていったMay'n。

翌日からいよいよはじまった20周年。新曲「the SEA has dreams」 MV解禁や、“戦友”中島愛のミニアルバム『invitation』に書き下ろし楽曲「I AM」を提供したことの発表など、すでにたくさんの嬉しいニュースが届いている。20周年の道のりも、May'nはあなたと共に歩いていく。

[取材・文／逆井マリ　撮影／胃の上心臓]

アーティスト活動20周年記念アルバム『TWENTY//NEXT』

アーティスト：May’n
発売日：2025年8月13日（水）
発売元：イーリングプロダクション
販売元：avex pictures

■初回限定盤（CD2枚組＋Blu-ray）

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価格：税抜5,000円／税込5,500円
品番：XNEP-00001〜2/B
JAN：4595557445016
・アーティストフォトジャケットA（表１）
・歌詞ブックレット
・撮り下ろしフォトブック（約24P）

■通常盤（CD2枚組）

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価格：税抜4,000円／税込4,400円
品番：XNEP-00003〜4
JAN：4595557445023
・アーティストフォトジャケットB（表１）
・歌詞ブックレット

●収録楽曲
・May'n☆Space (Re-Recording)
・キミシニタモウコトナカレ (Re-Recording)
・Ready Go! (Re-Recording)
・シンジテミル (Re-Recording)
・Phonic Nation (Re-Recording)
・Scarlet Ballet (Re-Recording)
・Brain Diver (Re-Recording)
・Chase the world (Re-Recording)
・アオゾラ (Re-Recording)
・ViViD (Re-Recording)
・今日に恋色 (Re-Recording)
・Belief (Re-Recording)
・You (Re-Recording)
・graphite/diamond (Re-Recording)
・未来ノート(Original Mix)
・オレンジ(Original Mix)
・蒼の鼓動(Original Mix)
・LIES GOES ON(Original Mix)
・ストロボ・ファンタジー(Original Mix)
・タイトル未定（新曲）
他、全２１曲予定（上記は順不同）