
映画『スーパーマン』武内駿輔さんインタビュー|今作のスーパーマンは恐ろしい程に人を愛し続ける「パンクロッカー」
空を見ろ! 鳥だ! 飛行機だ!ーーいや、スーパーマンだ!
世代や国を超えて愛されるDCコミックスの象徴的ヒーロー・スーパーマンの活躍を描く、映画『スーパーマン』が2025年7月11日(金)より公開中です。
表の顔は、デイリー・プラネット社の新聞記者であるクラーク・ケント。しかし、ひとたび危機が訪れれば、彼は“希望の象徴”スーパーマンとして世界の平和のために戦います。そんな彼の前に立ちはだかるのは、最高の頭脳を持つ天才科学者レックス・ルーサー。彼はスーパーマンの存在を人類への脅威とみなし、その存在を社会から抹殺するため、非情な計画を実行に移していき……。
そんな今作のメガホンをとるのは、DCスタジオの現CEOであり『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』などを手掛けたジェームズ・ガン監督。日本語吹替版では、スーパーマン/クラーク・ケント役に武内駿輔さん、ロイス・レイン役に種﨑敦美さん、レックス・ルーサー役に浅沼晋太郎さんら豪華声優陣が出演。アニメとは一味違う吹替ならではのお芝居にも注目です。
アニメイトタイムズでは、公開を記念して、武内さんにインタビューを実施。
“完璧超人”のイメージを覆す、悩み、傷つきながらも人を信じ抜く“等身大の青年”としてのスーパーマンを、声でどのように表現したのか。作品に込められた熱いメッセージについて、たっぷりと語っていただきました。
歴史的な瞬間に携わることができた
ーー「声優を目指したきっかけは、DC作品に触れた事」とのことですが、改めてDC作品に出演された今のお気持ちはいかがですか?
スーパーマン/クラーク・ケント役・武内駿輔さん(以下、武内):僕にとって、DC作品は自分の基盤になっていると言えます。物心ついた頃からDCのアニメや実写映画を観て育ち、すごく影響を受けてきました。
そんなDCコミックスの世界が、今回ジェームズ・ガン監督の手によって新たなスタートを切る。その歴史的な瞬間に携われることが、非常に嬉しかったです。しかも自分が演じさせていただくのは、あのスーパーマンですから。非常に興奮しましたし、率直にワクワクしました。
ーーちなみに、特に影響を受けたDC作品のヒーローは誰ですか?
武内:バットマンですね。『ザ・バットマン』シリーズがカートゥーン ネットワークで放送されていましたし、DC展で『ダークナイト』の衣装を見に行ったりもしました。『スーサイド・スクワッド』も高校生くらいの時ですし、テレビドラマの『GOTHAM/ゴッサム』なども含めて、ほとんどの作品を観ています。やっぱりバットマンからの影響は大きいですね。
ーー実写のDC作品に対して、どちらかというとダークな印象を持っている方は多いと思います。一方で、今作にはかなり明るい雰囲気がありますよね。
武内:DC作品は極端にバリエーションが分かれている印象です。
近年の実写シリーズは、リアリティ志向が強いですよね。『ウォッチメン』も好きですし、ホアキン・フェニックスの『ジョーカー』もその路線に拍車をかけるような作品でした。
そんな中で、ジェームズ・ガン監督が撮った『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』は、かなり実験的だったと思います。「あの作品での経験をかなり踏まえて、今作が作られているのかな」というのがいちファンとしての印象です。
あの作品は、反骨的なニュアンスを組み込みつつ、コスチュームはリアル路線。そのうえで、テンション感はコメディチックでした。今回は大規模な実写映画にカートゥーンのテイストも取り入れた、子供心に訴えかけてくるような内容になっています。クリストファー・リーヴ版へのリスペクトも感じました。それはフォントの出し方、同じ劇伴をアレンジして使っている点からも伝わってきます。






























