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『追放者食堂へようこそ!』ジーン・ブラックス役 甲斐田裕子インタビュー【連載第7回】

『追放者食堂へようこそ!』連載インタビュー第7回:ジーン・ブラックス役 甲斐田裕子さん|美味しいものがあるから人生を戦える──食から始まる師弟関係は“親子感・近さ・特別感”を大切に

すべてはあの雨の日。ジーンとデニスの出会いがあったから──

──第7話の印象的なシーンをお聞かせください。

甲斐田:やはり雨の中でのジーンとデニスの出会いですね。とても重要だったというか、あのシーンにすべてが詰まっていると思いました。普通だったら、あのような境遇の男の子が落としたお財布を拾って返すなんて、できないことだと思うんです。

デニスが持っている善良さ、真っ直ぐさが、その後に食堂を作ることに繋がっていくんだろうなと。当時のジーンは可哀想な人をたくさん見てきたと思うけれど、あの出会いがあったからこそ……デニスだったからこそ“母”になったのだと思うし、それが彼女自身の成長にも結びついていったのではないかなと思います。

──路頭に迷っている状況でありながら、自分より他人のことを考えられるなんて。

甲斐田:人は余裕がなくなったら、他の人のことなんて考えられなくなっていくものですから。それがきちんとできる素質を持っているのが、すごいんです。

──個人的な解釈ですが、自分が美味しいものを食べたいから料理を作るというより、人に美味しいものを食べてほしいから作ると思っています。なので、元々デニスは料理人の資質を持ち合わせていたのかなと、今お話をしていて思いました。

甲斐田:確かに! 料理は自分のためだと手抜きしちゃいますからね(笑)。

──その後、ちょっと言うことを聞かないところがある幼少期のデニスを見て、どのようなことを思いましたか?

甲斐田:負けん気の強い子どもだなぁと。でも、男の子らしいですよね(笑)。「母さんに褒められたい」という気持ちもあるだろうし、自分はできるんだ!という気持ちもあったんでしょうね。自分も師匠を助けられるんだ!という奢りのような気持ちを持っていることが、子どもらしいなぁと思っていました。

でもジーンは、そんな気持ちも含めてデニスのことをわかっていて。「こう言ったら聞かないけれど、こう言ったらきっと気づいてくれるだろう」と、横からふわっと、行く道を手助けしてあげる。そんな姿を見ていると、「母親」以上に「師匠」なのかなと思いました。母親だったらきっと怒鳴っちゃうと思うので(笑)。師匠と弟子の関係のほうが強いのかなと思います。

そのあたりも、きっとLV.100の余裕なんでしょうね、何にでも対応できてしまう。

──第7話時点では、大きくなったデニスと関わっていないジーンですが、甲斐田さんは大人になったデニスを見て、どのように感じましたか?

甲斐田:あの負けん気の強かった子が、きちんと色んな人たちを手助けして、料理を振る舞っている。それは、持って生まれた気質であり、彼の才能でもあるんですよね。だから、良い仲間に恵まれるし、みんなデニスに付いていきたいと思っている。雨の中の出会いから、良い意味で変わっていないなと思いました。

この先、悩むことがあれば、ジーンの元に助言を求めに来るでしょうけれど、あの仲間たちがいれば、きっとLV.100に到達するんじゃないかなと思っています。彼の持って生まれた素質、そして師匠の存在が、冒険者食堂という仲間が集う食堂を作り上げたんでしょうね。

──この作品で重要な料理である炒飯ですが、元はジーンがデニスに最初に振る舞った料理だったんですね。

甲斐田:そうなんです。私がそもそものレジェンダリー炒飯ですから(笑)。最初にデニスに振る舞ったのが炒飯で、第1話でデニスがアトリエに振る舞ったのも炒飯。そしてこの第7話では、お粥がキーになっていたので、やはりお米って大事なんですね。

(C)君川優樹・オーバーラップ/「追放者食堂へようこそ!」製作委員会
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