音楽
立花日菜「HOLIC」インタビュー|作詞初挑戦の想い

声優・立花日菜 1stアルバム「HOLIC」リリース記念インタビュー|可愛さも格好良さも詰め込んだ全10曲を語る

 

ライブのアンコールで、みんな一緒に歌っている光景が浮かびました

8. I’m GAME!

(TVアニメ『神は遊戯に飢えている。』ED主題歌)
作詞:烏屋茶房 作曲・編曲:emon(Tes.)

──中盤で立花さんの多彩な表情を見せたところで、ここから2曲は1stと3rdシングルの表題曲が続きます。改めて聴いてみると、「I’m GAME!」と「Stella」はまったく違う曲調ですが、どちらも魅力的な楽曲ですね。

立花:「I’m GAME!」はエンディング主題歌だったこともあり、ちょっとチル感のあるオシャレな曲です。いま考えると、このオシャレ度合いが、アーティスト立花日菜の方向性を示してくれたような気がしていて。歌うといまだに身が引き締まるというか、当時の気持ちが思い出されて、さらにやる気が入る曲です。難しい曲でもありますが、この曲から始まったことをこれからも大事にしていきたいなと思っています。

 

9. Stella

(TVアニメ『Übel Blatt~ユーベルブラット~』ED主題歌)
作詞:稲葉エミ 作曲:栁舘周平 編曲:樂、栁舘周平

──「Stella」はいかがですか?

立花:こちらもエンディング主題歌で、アニメ自体が(主題歌を担当した)ほかの3作品と違ってかなりシリアスな内容だったこともあって、初めて挑戦したバラード調の楽曲です。

歌うときは、毎回アニメの風景やエンディングの映像を思い出していたのですが、「I’m GAME!」と自分で作詞した「この場所で、また」の間に入ることで、また違う見え方や魅力が出た気がします。この流れで聴くと、アニメで聴いていたときよりもポジティブな空が見えるのかなと感じました。

 

10. この場所で、また

作詞:立花日菜 作曲:森元康介 編曲:中野雄太

──そして、アルバムラストは立花さん自身が作詞をした「この場所で、また」です。タイトルも素敵ですね。

立花:ありがとうございます。タイトルはすごく悩みましたが、最終的にはこれに落ち着きました。

──ということは詞を書いてからタイトルを?

立花:そうです。本当にギリギリまで決まらなくて、最後の最後、全部の曲ができたあと曲順を決めたときに、ようやくタイトルが決まりました。

──ちなみに、作詞するよりも先に曲をいただいたのでしょうか?

立花:はい。曲が先でした。

 

 

──では、曲を聴いたときの第一印象をお聞かせください。

立花:すごく最後の曲っぽいなって(笑)。テーマは「ライブの最後に歌える大団円みたいな曲」でしたので、いい感じの曲が来るとは思っていましたが、本当にいい感じの「あ〜、最後っぽい曲だ!」となりましたし、アンコールで歌う光景が思い浮かびました。みんなで声を合わせて歌えるパートを作りたいとのプロデューサーさんの意向もちゃんと入っていて、ライブでみんな一緒に歌っているのを想像できましたね。

──歌詞にはファンのみなさんへの想いも書かれています。

立花:こうやって続けていられるのは、応援してくれて、現場に足を運んでくれるみなさんがいるおかげですから。アーティスト活動を始めるときに、プロデューサーさんが「それまでの立花日菜を応援している人にも恩返しができるように、そういう人たちを喜ばせられるようなアーティストにしていきたい」と言ってくださって。その言葉がすごく嬉しかったんです。「ライブは見てくれる人、来てくれる人がいないと成り立たないよ」とも言ってくださり、それをこの1年間ですごく実感したので、大きな舞台に立ったときに自分が得るであろう感情を想像して書きました。

──それをライブの最後に、しかもみんなで歌ったら泣いちゃいますよ。

立花:そうだと嬉しいです。

──本当に素敵な歌詞だと思います。とはいえ、レコーディングで自分が書いた歌詞を歌うのは違いましたか?

立花:めっちゃ恥ずかしくて、歌いたくなかったです(笑)。詞はすごく気に入っているんですけど、自分で歌うとなるとやっぱりまだ恥ずかしくて……。レコーディングでは、何回も歌わなくていいように、スムーズに録ってもらいました。

きっと、まだみんなの前で歌っていないから照れる気持ちが強いんだと思います。この曲を(ライブで)みんなに聴いてもらい、みんなの表情を見たら、ひとつの自信になる気がするんですけど、現時点ではまだちょっと恥ずかしいですね(笑)。

──みんなに聴いてもらえる場面として、12月に待望の1stライブが開催されます。どんなライブにしたいですか?

立花:1stライブですし、いまできることを一生懸命出せたらいいなと思いますし、みんなが楽しんでくれるようなライブにしたいと思っています。

──それが終わったときには、「この場所で、また」を恥ずかしくなく歌えるようになっていそうですね。

立花:なっているといいなと思います(笑)。

 

気合が入らない日も寄り添えるような存在になりたい

──それにしても、アルバムの楽曲リストを見て思いますが、これだけ様々な方に楽曲を制作していただいているのはすごいですね。

立花:そうなんです。多種多様な方に作っていただき、すごく力を入れていただいているのを感じます。(アーティストとして)まだ方向性を模索中ではあるので、可能性としても、みんながどの立花日菜を好きか知りたいですし、いつも同じ人ではなくいろんな方に作っていただくのは、“立花日菜らしさ”のひとつでもあるのかなと個人的には思っています。

──「この場所で、また」の森元康介さんや中野雄太さんは、J-POPの名だたるアーティストやグループの楽曲も書かれていますし。

立花:はい。その根底には、私が音楽プロデューサーさんのセンスをすごく信じている、ということがあります。『CUE!』のときから一緒に活動しているプロデューサーなのですが、私自身『CUE!』の曲が大好きですし、その人が持ってきてくれる楽曲を私が一番信頼しているんです。なので、どの方に依頼して、どんな楽曲を作るか、といった制作段階はプロデューサー側にすべてお任せして、私はそれをどう良くしていけるかを考えるスタイルでアーティスト活動をしています。

──約1年間のアーティスト活動を経て、今後はどんなアーティストになり、どんなことをやってみたいですか?

立花:アーティスト活動を始めたときからずっと言っているのが、“アコースティックライブ”です。現状はまだアコースティックじゃないほうが魅力的に聴こえる曲も多いとは思いますが、もっと曲が増えたらやってみたいですね。それから、YouTubeで“歌ってみた”の動画をあげていて、そういうカバー動画を楽しみにしてくれる人も多いので、カバーライブもやってみたいなと思っています。

アーティストとしては、みんなに楽しんでもらえるのはもちろんですが、気合が入る日も入らない日も側に寄り添えるような、部屋でグダグダする日も聴けるような存在になれたら一番嬉しいです。

──楽しみにしています。ありがとうございました!

 
[文・千葉研一 / 写真・MoA]

 

アルバム情報

 
【発売日】2025年9月24日
【価格】
通常盤:3,300円(税込)
初回限定盤:5,280円(税込)

《収録内容》
1.ラミラミ♡
2.Pink Twinkle Wink
3.Dear my Soleil
4.恋のハイテンション
5.最強?最高!Brave My Heart
6.Honey Bee
7.Unbalance Addiction
8.I’m GAME!
9.Stella
10.この場所で、また

<Blu-ray収録内容>※初回限定盤のみ
・「Pink Twinkle Wink」Music Video
・「Pink Twinkle Wink」Making Video
・Making of “HOLIC”

 

 

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