
TVアニメ『SPY×FAMILY』Season 3江口拓也さん、種﨑敦美さん、早見沙織さん、松田健一郎さんインタビュー|フォージャー家が集結!「楽しみつつ、笑いつつ、この作品に込められた何かを感じていただきたい」
TVアニメ『SPY×FAMILY』Season 3が10月4日(土)23:00よりテレ東系列ほかにて放送開始です。
『SPY×FAMILY』は、『少年ジャンプ+』(集英社)にて連載中の遠藤達哉さんによる人気コミック。2022年からはTVアニメがスタートし、これまでSeason 1、Season 2まで放送されています。
アニメイトタイムズでは、TVアニメの放送開始からキャストにシリーズでインタビューを行ってきました。Season 3では、キャラクターたちのこれまでに語られなかった知られざる姿も登場する模様。
そんな大注目の新シリーズ放送を記念して、キャストにインタビュー。今回はフォージャー家が集結! ロイド役・江口拓也さん、アーニャ役・種﨑敦美さん、ヨル役・早見沙織さん、ボンド役・松田健一郎さんにお話をうかがいました。
TVシリーズを重ねて感じるフォージャー家の成長
──お互いのキャラクターについて、お聞かせください。
ヨル・フォージャー役・早見沙織さん(以下、早見):ロイドさんはファミリーの存在によって、本人も気づかないぐらいにジワジワと変化が起こっているキャラクターかなと思っています。
Season 1では、ミッションを着実にこなす有能なスパイとしての面がかっこよく描かれていましたが、どんどん物語が進んでいくにつれて、主にアーニャさんに振り回されて、そうではなかったとしても、周りの環境に対して、時にコミカルな表情を見せたり、すごく優しい表情を見せたりする機会が増えていったと感じています。
Season 1のアフレコ収録の中でも、印象的だったのが江口さんへのディレクション。音響監督さんから「今の(芝居)は優しすぎます」とか、「あったかすぎるので、まだ抑えてください」というディレクションがあったんです。当時はもしかしたらリテイクになっていたかもしれない優しさやあたたかさやコミカルさも、今はわりとOKになることも多くて、現場的にも少しずつ変化している感じがしています。
空気感はいい意味でずっと変わらず、安心できる場所です。Season 3でも、ロイドさんはいつものスパイとしても変わらないけど、彼の過去編が描かれています。そこはまたいつものロイドさんと違うところも見えるかもしれないので、要注目ですね。
──江口さん、アーニャについてお聞かせください。
ロイド・フォージャー役・江口拓也さん(以下、江口):アーニャはこの作品の癒しであり、守るべき存在です。ロイドは、子どもが泣かない世界というのを目指していて、だからこそ自分の身近なアーニャという存在に対して、いろんなアプローチをしているんだと思います。
ヨルさんやボンドと関わっている時の笑顔やロイドと一緒にいろんなところに遊びに行った時のアーニャの笑顔が印象的です。結局アーニャが笑ってくれたら、それだけで嬉しくなる。等身大の感じでいてくれることが正解なんだというのを見せてもらえるのが魅力かなと思いますね。そもそもアーニャはすごいんですよ。
一同:(笑)。
江口:年齢を詐称しているので(笑)。
一同:(笑)。
江口:周りの友だちよりも下の年齢で、その年齢に合わせてアプローチしているということが実はすさまじく有能で、将来が楽しみです。
──種﨑さん、ボンドについてお聞かせください。
アーニャ・フォージャー役・種﨑敦美さん(以下、種﨑):松田さんは登場したばかりの頃のボンドについてご自分で「鳴き声がまだ硬い」とたまに仰るんですけど、例えそうだったとしてもその時のボンドはそれが正解だったんじゃないかなと思うことがあって。その子のタイプにもよるとは思うんですけど、子どもや動物は、新しい、慣れない場所にきたときって、緊張して最初は多少なりとも硬くなっちゃうよな…と思うので。
アーニャも最初の頃は、はっちゃけ具合が控えめで、今思えばまだ全然おとなしくて。期せずして同じで嬉しいというか(笑)。あと、過去のお話を見返している時に一番よく見返すのが、ボンドがフォージャー家に来た時の回で。ボンドがおそるおそるフォージャー家に一歩踏み出すあの足の描写が何度見てもたまらなくて。
それ以降は徐々に、確実に、Season 3 も、ボンドは相棒のようにずっとアーニャのそばにいてくれて、相棒のようでもあり、兄妹のようでもあり、どんどん家族になっていっているなと感じます。
江口:いいですよね~
早見:ボンドさんも楽しそうですよね。
──ロイドとボンドのコンビも、ふたりだけでいると、いつもと違うような感じがします。
ボンド・フォージャー役・松田健一郎さん(以下、松田):有能であろうとしますからね。
一同:(笑)。
江口:そこは意識しています。一緒にいるんですけど、「お前は番犬としての立ち位置もあるんだぞ」というところを共有して、過剰にかわいがらない。甘やかしてくれるのはヨルさんとアーニャでいい。自分が甘やかしてしまうと、もしかしたらダメなのかもしれないというところで、その距離感はあるかもしれないですね。
松田:ロイドは犬の知識も持っているから、ボンドのボスであろうとしていて、犬は群れでボスについていく習性があるので、家族の中でもランキングをしています。そういう犬のところはボンドにも残っているので、やっぱりロイドをボスだと思っているのかもしれないですね。
──ボンドの中のフォージャー家のランキングはどうなっているんでしょうか。
松田:ランク的には、ボンドはたぶん自分を一番下だと思っていて、アーニャはもう切っても切れない兄弟のような感じで、ヨルさんは絶対に勝てない存在ですし、命の危険も感じているので……。
一同:(笑)。
早見:そうなんですよね~
松田:ヨルさんが関わってくると、いつもボンドは悪い想像ばかりして……。
種﨑:死を連想して……(笑)。
江口:未来が見えてしまうというのもあるけど、やっぱり野生の勘が働くのかも……。
松田:ロイドが求めているものも、ボンドはたぶんわかっているはずなので、そうあろうとしているんですけど、彼はどうしてもちょっとドジっ子なところがあるので、そうあれないという感じですが、でもやる時はやります。
──松田さん、ヨルについてお聞かせください。
松田:最初にロイドと疑似家族の約束を結んだ頃のヨルさんは、家族であろう、妻であろう、母親であろうと、一生懸命頑張っている感じがありましたけど、今となっては自然にそのように行動ができるようになっています。疑似家族ではあるんですけど、心から心からアーニャを守りたいと自然に受け入れている。
ロイドに対しては、まだ自分の中での価値観と普通との葛藤というか、うまくできていない部分もあるので、一生懸命になる部分はありますけど、だいぶ自然になってきて、頑張らなくても家族としてのふるまいができている。
ヨルさんはこれまで弟のユーリと〈ガーデン〉の中での社会しか知らなかったし、役所にも勤めてはいましたが、その中でも孤立していました。その中で、だんだん社会性が芽生えてきている。
それこそSeason 2の豪華客船編でのヨルさん「こう生きると決めた」という決心、あそこが大きな転換期だったと思います。一番変化しているキャラクターなんじゃないかなと思います。
種﨑:妻であろう、母であろうと、ずっと頑張っているんですけど、悩みの内容が浮気とか近所づきあいとか、ステップアップしていますよね。
松田:普通に母親をやっていると遭遇する悩みに悩んでいる。ヨルさんはわかっていないけど、「普通はできているよ」と思っています。
早見:個人的にはとても頑張り屋さんだし、役割を与えられたら、それを全うしようというタイプだと思いますが、けっこう根が素直で、感情がだだ漏れるタイプだなと思っています。
Season 1やSeason 2の始めは家族での悩み事があると、それが職場でも顔に出ていて、周りの人や同僚たちが「普段と違うぞ。あんな表情のフォージャーさん見たことないわ」という感じで見ていてくれて、そこで悩みを話したりすることで、ちょっと勘違いもあるんですけど、結果的に職場のメンバーとも打ち解けられる感じになってきている気がしますね。
松田:ヨルさんの素直さに職場の人たちも感化されて、気の置けない存在になってきている気がします。




















































