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- まりも
- ゾロとONE PIECEを偏愛するフリーライター。アニメ、推し活、恋愛、結婚、睡眠など、幅広く執筆しています。

海賊王を目指し海へ出た主人公モンキー・D・ルフィとその仲間たちの活躍を描く、週刊少年ジャンプで連載中の漫画『ONE PIECE』(原作:尾田栄一郎氏)。
未知の島の心躍る冒険や強敵との痛快なバトルを通して仲間たちと絆を深め強く成長していく様は、まさにジャンプの三大原則「友情・努力・勝利」のど真ん中。その一方で、消された歴史や差別・奴隷制度などをめぐる世界の闇をも緻密な伏線と壮大な世界観で描き出す本作は、最終章へ突入した連載28年目の現在も怒涛の展開で読者の心を掴んで離しません。
2月16日(月)発売の週刊少年ジャンプに掲載された『ONE PIECE』第1174話“せかいで1ばんつよいもの”では、子どもたちを荊ごと包む“母の愛”に注目が集まりました。さらに、本記事では、SNSでの反響とともに、最新話のポイントを振り返っていきます。
※本記事には『ONE PIECE』最新話(第1174話)のネタバレを含みます。コミックス派やアニメ派の方等、ジャンプ未読の方はご注意ください。
“太陽の神ニカ”のMMA(ムーマ)によって船と海雲がなくなり、エルバフの子どもたちを聖地へ連行することが困難に。さらに矢印の能力を止める術を持った軍子がイムに乗っ取られているため、子どもたちの進行を止めることも不可能です。
予想外の事態に焦るソマーズでしたが、任務の遂行よりも子どもたちの転落死によって起こる悲しいシナリオに高揚しはじめるゲスっぷり。この状況で「イムにも非がある」と思考する姿には、もはや清々しさすら覚えます。
一方、子どもたちの母は荊が刺さることも冥界へ転落することもいとわず、各々我が子のもとへ。「あんた一人じゃ死なせない!!」とコロンを抱きしめるリプリーに続き、それぞれが一緒に冥界へ落ちようと子どもを強く抱きしめるのでした。
“せかいで1ばんつよいもの”というサブタイトルのアンサーはまさに“愛”。
第1142話“わたしのこわいもの”では、ベントが「こわいもの」に“母ちゃん”を挙げています。しかし、実際はおもしろ半分でそう答えただけだったのです。
本当の“母ちゃん”は、何をおいてもまず最初に我が子を守る「せかいで1ばんつよいもの」だった。母の“愛”は何よりも強い。そんなメッセージが読者の胸を熱くしました。
じつは、コミックスSBS(質問コーナー)では、作者の尾田栄一郎氏が読者からの「お母さんは赤犬よりも強いんですか?」という質問に「アレは、世界の最強生物だぞ!!カイドウよりも強いわ!!(中略)でもお母さんは、誰よりキミを愛しているよ。」(『ONE PIECE』第83巻より引用)と答えたことがあります。そんな尾田氏の母親観がぎゅっと込められたシーンでした。
ちなみに、過去のSBSでは「PTA」が話題に出たことも。今回、現実世界でお馴染みの「PTA」がついに『ONE PIECE』の世界にも登場し、注目を集めました。
個人的には、ここで母と子の愛だけではなく、兄弟愛や祖父と孫の愛などさまざまな家族愛のかたちが描かれたのも胸熱ポイントでした。とくに、親のいないヨハンナが親の愛を羨ましく思うなか、親代わりのアンジェが彼女を抱きしめたシーン。必ずしも母と子ではなくとも、血がつながっていなくとも、エルバフの子どもたちが愛されてここまで育ってきたことを感じて涙せずにはいられませんでした。
SNSでも、読者からは「泣いた…愛は強い」「ONE PIECEって感じの回で号泣」「母の立場でこれを読むとヤバい……」「母ちゃんたちかっこいい!」「同じことが起きたら自分もこうするだろうな」と多くの感想が寄せられました。子どもを守ろうとしたキャラクターたちの言動が、自身の子への思いと重なった人も多いようです。
愛は強しといえど状況は絶望的。そこに現れた救世主はやはりルフィとロキ! ちょうど陽界へと向かっていた彼らが、落ちてくる親子たちを間一髪で救ったのでした。MMA(ムーマ)のニカが場を混乱させ、ニカのルフィが希望を背負ってやってくる構図が見事です。
そして、解放のドラムを鳴らすギア5ルフィとともに、満を持して登場したロキの姿はなんと見開きいっぱいに描かれた巨大な黒ドラゴン! もはやルフィも面白がってしまうほど、圧巻の大きさです。
読者からは迫力のビジュアルに興奮の声があがると同時に、ロキの能力はかねてより考察されていた「雷竜(ニーズホッグ)」で確定ではないかという声も多数寄せられています。姿を見るに、リュウリュウの実やウオウオの実の幻獣種には当てはまらなそうな気も……。なんの悪魔の実を食べたのか、“エルバフの国宝”の正体も気になるところ。変身したロキとギア5ルフィが、どんな戦闘でエルバフの窮地をひっくり返してくれるのか楽しみですね。
[文/まりも]
