
夏アニメ『うちの弟どもがすみません』第1話放送後:大空直美(成田糸役)✕増田俊樹(成田源役)インタビュー|源は“スルメ系ヒーロー”? 第1話で感じた成田家のあたたかさ
家族になるという行程を蔑ろにしない作品
──増田さんは、糸役が大空さんであることについてどう思いましたか?
増田:この作品のメインキャラクターたちって、アイコンとして、こういうところもあるよねってわかりやすく作るよりも、一話一話歩むごとに、「こいつは本当に良い奴だな」とか「あまり褒められないよな、こういうところって」って感じるものだと思っているんです。
原作のオザキアキラ先生とオーディションの話をしたんですけど、先生は後ろ姿とか動きを、リモートで見られていたらしいんです。で、確か、大空さんの動きが糸ちゃんっぽくて、この人だったらいいなと思っていたという話を聞いた気がするんです。僕ら声優って音声表現だけが作品に乗りますが、実際は、収録しているときのマイク前での立ち方や、現場での振る舞い全部を見た上で、大空さんがこの作品の主役で良かったなと思うので、それを毎週毎週噛み締めながらやっている感じでした。
なので、第1話で大空さんが糸にぴったりと思ったというよりは、今思えば第1話から大空さんって糸っぽさがあったよねという感じなんです。そもそも僕、第1話は一生懸命だったなという気持ちしかないので。
──たとえば、どんなところが大変だったのですか?
増田:こういう女の子が主人公の作品だと、男性キャラは、好きになってもらうヒーローになるわけです。脚本上でそうなっているからというだけではなく、僕の音声表現が乗ることで、より源の良いところがたくさん見つかって、主役が良いお芝居をできるようになる……そう信じたいので、どうしたら糸役の大空さんに源の良さが伝わるかを考えていたら、ものすごく怖いんですよね。人を好きにさせる力ってすごく難しいので、そこが怖くて、一生懸命だったというのはあります。
──源の魅力のわかりづらさ、というのもありますよね。
増田:昨今、なかなかいない男の子ですからね。
大空:確かに、もっと爽やかで優しいみたいな子が王道なのかもしれない。でも、源はわかりにくいけど、めちゃくちゃあったかいハートを持っている子だから。
増田:それでも玄人好みな気がするなぁ(笑)。みんなスルメなんて噛まないじゃん。ひと噛みで「味がしない」とかになるじゃん。
大空:噛んでほしい。でも4兄弟、みんな人間って感じがするなぁ。わかりやすさというよりは、人としての魅力があるというか。
──第1話の内容はいかがでしたか?
大空:最初のシーンからほっこりしましたね。糸ちゃんも、これから家族になっていくんだという気持ちを持っていたし、新しくお父さんになる勲さんも、すごく糸ちゃんのことを歓迎してくれている空気感で、3人でジーンとしているシーンがたまらなくて、明るい未来を思い描けるような1シーンでしたね。
──新しい父親って警戒しそうだけど、良い人だというのがわかる感じでしたね。
大空:柔らかい感じがしましたよね。(笑ってる増田さんを見て)笑ってます?
増田:いや、マジで4人の兄弟がいるのを言わないんだなって思っていました(笑)。あれ、4人も子供がいるお父さんのテンションじゃないんですよ。
大空:お母さんも「サプライズ」ですからね。ぽわぽわぽわぽわしてる父と母なんですよね……。
──増田さんは、第1話で好きなシーンはありますか?
増田:僕は糸のシーンになるんですけど、コメディシーンが大好きなんです。入り口としては、制服を着てバタバタするシーン。あれ、小刻みに動いたりしているんです。原作漫画でも躍動感は伝わってきましたけど、その解像度がさらに上がった気がして、アニメならではだなと思いました。アニメって、提供のところとかでループで流したりするじゃないですか。そういうのを見て、微笑ましいなと思いました。
──源の糸に対する距離感はいかがでしたか?
大空:ビックリしちゃいますよね。チッて舌打ちして突き放すような対応をするかと思えば、制服のシーンで友達に会ったところでは、「こんなんでも俺の姉ちゃんだよ」って抱き寄せたり。もう本当に距離感がおかしい! 女子の心を乱してる~って思いました。
増田:まぁ、家族だからね。
大空:家族だけど、ドキドキしちゃいますよ。糸ちゃんからしたら、見目麗しい男子ですし。何だこのイケメンどもは!糸ちゃんもびっくりしていましたし、家族になりたての糸ちゃんからしたら、かっこいい男子にグッとされたら、ドキドキしちゃいます。
増田:でも、糸は金太郎の七五三だからなぁ。
大空:このあとこけしとも言われます……。源のいろんな言動にドキドキしたりビックリしたり、怒ったり笑ったりときめいたり、本当に感情が忙しく動かされて、罪づくりな源だなと思いました。だから女子のみんなも、源のいろんな言動にビックリしたり、ときめいたりすると思うので、それを一緒に味わっていただきたいです。
──今後、楽しみにしてほしいところはありますか?
増田:少女漫画原作ということで、第1話を観ると、きっと糸と源に何かしらの展開があるのかな?って、何となく頭では理解すると思うんですけど、観続けると「本当に展開あるの?」と思うくらい、不思議な距離感なんです。
でもこの作品は、家族というものを描いているので、家族になるという行程を蔑ろにせず、糸が弟たち4人ひとりひとりに向き合っていくんですよね。それを大事に紡ぎあげていく作品ですので、毎話毎話、大人になればなるほど忘れてしまうような、誰かを大切にする気持ちが、噛みしめるように味わえると思います。現代社会に疲れている人こそ、こういった作品を見ながら、明日もまた頑張ろうと思っていただけたら嬉しいです。
大空:わたしも、言いたいことは全く一緒です!
増田:ほんと? 現代社会に疲れた人たちだよ?(笑)。
大空:いや、そういうことです! みんなに観てほしいです。
[文&写真・塚越淳一]
作品情報
あらすじ
キャスト
(C)オザキアキラ/集英社・「うちの弟どもがすみません」製作委員会


































