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『天幕のジャードゥーガル』交錯する二つの未来【第7話振り返り】

『天幕のジャードゥーガル』第7話「兄弟」を振り返り|オゴタイの理想、シタラの復讐――交錯する二つの未来

2026年7月4日(土)より放送がスタートしたTVアニメ『天幕のジャードゥーガル』。トマトスープ先生による人気漫画を原作に、総監督・山田尚子さん、監督・Abel Gongoraさん、アニメーション制作・サイエンスSARUという豪華スタッフで描かれる歴史ドラマです。

第7話「兄弟」では、シタラとドレゲネがモンゴル帝国への復讐に向け、本格的に動き始めます。一方で、大カアン・オゴタイや第一皇后・ボラクチンらも、帝国内の調和を守るために行動を開始。それぞれが思い描く「国の未来」が交錯し、後宮ドラマとしての面白さも大きく広がったエピソードとなりました。

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オゴタイとトルイ、兄弟が目指すモンゴル帝国の未来

第7話では、シタラとドレゲネが「復讐の嵐」を起こすことを誓う一方で、モンゴル帝国を率いるオゴタイとトルイ、兄弟の関係にも焦点が当てられます。大カアンとなったオゴタイは、知性と寛大さをもって一族を導こうとします。これまでのやり方にとらわれず、新たな国づくりを模索する姿が印象的でした。

一方のトルイは、これまで通り戦争によって版図を広げるように先導。次なる侵攻先は、金国(現在の中国北部・東北部)。軍事力を背景に、さらなる勢力拡大を目指そうとしていました。先を見通しながら国の未来を描くオゴタイと、経験とリーダーシップで軍を率いるトルイ。目指す方法は異なりながらも、兄弟は手を取り合い、モンゴル帝国のさらなる発展を目指していきます。

シタラの嵐、ボラクチンの調和

クリルタイに参加したドレゲネは、オゴタイらの方針をシタラへ報告します。その話を聞いたシタラは、トルイの遠征が成功し、彼の力が大きくなればなるほど、権威を持つオゴタイとの間にねじれが生まれると考えます。そして、そのねじれこそが、兄弟の不和を生み出すきっかけになると見据えていました。

第6話で「ふたりでなら、嵐も起こせましょう」と語ったシタラ。その言葉通り、彼女はモンゴル帝国を内側から崩すための第一歩を踏み出したのでした。

ここで新たな人物も登場します。オゴタイの第一皇后(大カトゥン)・ボラクチンです。冷静沈着で老練な彼女は、シタラと同じように、オゴタイとトルイの力関係へ注目していました。しかし、その目的は正反対です。

ボラクチンは、兄弟関係の不和からモンゴル帝国内に争いが起きることを危惧し、オゴタイの第四妃・モゲとともに行動を開始します。

シタラとドレゲネによる復讐劇にも胸が躍りますよね。一方で、モンゴル帝国の調和を守ろうとする、いわば敵対勢力とも言える存在が現れました。国を崩壊させようとする者と、国を守ろうとする者。それぞれの思惑が交錯し始め、後宮ドラマとしての面白さも増してきたように感じます。

オゴタイが描く、新たな国づくり

第7話終盤では、大カアンとなったオゴタイの知力の高さ、そして彼が目指す新たな国づくりを予感させる一幕も描かれました。土地や物資、商人たちを活用し、物流を活性化させることで実現したい「何か」があるようです。これまでのように武力だけで版図を広げるのではなく、国そのものを豊かにしようとする構想が垣間見えました。

オゴタイの知性と寛大さ、そしてボラクチンの先を見通す力と裏回し。さすが大カアンと言いたくなるほど、その体制は盤石に映ります。

今週も、大河ドラマを見ているような満足感がありました。しかし、真面目なだけではないのも本作の魅力です。シタラを中心とした人々や妃たちの軽快なやり取りは、ポップで飽きがこない。また、今回登場した、牛やラクダたちの表情や動きにも細かなこだわりが感じられますし、デフォルメされた愛らしさも印象的でした。物語後半に差し掛かってなお、本当に抜かりのない作品だと、改めて感じさせられます。

[文/タイラ]

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作品概要

天幕のジャードゥーガル

あらすじ

少女と妃。
復讐の絆で結ばれた二人が、地上最強の帝国に嵐を起こす――。
母を亡くし、故郷からも遠く引き離された幼い少女・シタラは、
学者一家の心優しい奥方・ファーティマに拾われる。
「勉強して賢くなれば、どんなに困ったことが起きたって何をすれば一番いいのかわかるんだ」――
ファーティマの息子・ムハンマドの言葉に心を揺さぶられたシタラは、
"知"の可能性と大切さを知り、教養を深めていく。
いつの日にか、ムハンマドに追いつくことを夢見て……。
その頃、皇帝チンギス・カンによる地上最強の「モンゴル帝国」が日に日に勢力を拡大していた。
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ただ一つ残った“知恵”を駆使して王族に取り入り、帝国を内側から崩壊させようと決意する。
奥方から受け継いだ"ファーティマ"を名乗って。
心に復讐の炎を宿しつつ、表向きは帝国に仕える身となったシタラはある日、第三皇子オゴタイの第六妃ドレゲネと運命的な出逢いを果たす。彼女もまた壮絶な過去を抱え、心の内に帝国への深い恨みを秘めていた。
シタラとドレゲネ。
出逢うはずのなかった二人が手を取り合うとき、運命が大きく動き始める

キャスト

シタラ:関根明良
ドレゲネ:小清水亜美
ファーティマ:桑島法子
ムハンマド:齋藤潤
オゴタイ:下野紘
トルイ:鈴木崚汰
シラ:入野自由
チャガタイ:浪川大輔
ジュチ:野島健児
ソルコクタニ:久野美咲
モゲ:朝井彩加
キルギスタニ:新谷真弓
チンギス・カン:玉鷲関
モンゴル兵士:玉正鳳関
ダイル:石田彰
クラン:水瀬いのり
クルトガン:千葉翔也
ボラクチン:くじら

(C)トマトスープ(秋田書店)/天幕のジャードゥーガル製作委員会
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