
TVアニメ『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』第3期 釘宮理恵さん(薬膳ヤク役)×矢野優美華さん(土呂瀞騎士華役)インタビュー|ヤクの“年の功”と騎士華の“とろとろ”、超個性的な2人の役作り
何度も録り直した「くっころ」へのこだわり、後ろで見ていた釘宮さんは
──ストーリーを振り返っていきたいと思います。第32話は、恋太郎がヤクに見合う彼氏になるため、ワイルドになろうとするエピソードでした。
釘宮:たぶんおばあちゃんであるヤクとしては「孫の楠莉のことをよろしくね」という気持ちでいたと思うのですけど、意外にも恋太郎の矢印が自分に向いてきて、ちょっと興味があるよみたいな素振りを見せたら本気で返ってきたので、ヤクとしても驚きながらも「心が温まって嬉しいな」みたいになるお話でした。
でも、本当に恋太郎のアプローチが意外過ぎて(笑)。なので、想いを寄せられてはいるものの、楽しく遊んでいるのを見守っているみたいな気持ちでいつつ、でも最後は妖艶な空気を作るみたいな感じだったので「これが年の功か!」となりました。そこに関しては、「そんな空気、微塵も感じさせていなかったのに、急に!?」となりましたね。
──ワイルドにアプローチするシーンでの恋太郎役の加藤さんはいかがでしたか?
釘宮:だいぶ頑張ってくれていました(笑)。いつも試されているみたいなところがあるので、どれだけ全力全開で行けるのか!みたいなところがあるんでしょうね。「寿命を削ってでもやります!」みたいな。そんな熱意で演じてくれているのが伝わってくるお芝居でした。
──その後、Bパートで恋太郎ファミリーに紹介される流れでしたね。
釘宮:これが通過儀礼なんだ!と思って、「なるほどー、よろしくお願いします!」という気持ちでしたね(笑)。
前の話数(第31話)も、楠莉のお父さん役が杉田智和さんだったりで、インパクトが強かったんですけど、この週はこの週で、怒涛のようにかわいい子が押し寄せてきて、ポカーンとなっちゃいました。魂が抜けそうになるくらい、みんなテンションが高くて、こっちもみんなのキャラクターに付いていくのに必死で「すごいところに来てしまった…」という気持ちが大きかったです(笑)。
──矢野さんは、まだ登場前ですが、ヤクを見ていかがでしたか?
矢野:もう、めちゃめちゃかわいかったです!!! 私は、ヤクよりあとに出てくるので、アフレコ現場で拝見したわけではなく、後々いただいた資料で見させていただいたんですけど、恋太郎とくっつくところのヤクがかわいすぎて!もう「どけ、恋太郎!俺がヤクを守る!」みたいな気持ちになっていました(笑)。
最初は、自分なんかおばあちゃんだから、もっと若い子のほうがいいよって感じじゃないですか。そんな気持ちがあるところを、恋太郎は、それでもヤクさんがいい!と不器用なりにアプローチしていく中、まさに釘宮さんがおっしゃられていましたけど、最後は自分からぐいっと行くみたいな。そのギャップが良くて、確かに「年の功」ですよね。長い期間、別の人を愛してきて、新たに恋太郎と恋に落ちて、世代の違う子たちとファミリーになって、「すまほ?あぷりん?」みたいになりながら一生懸命ついていこうとする。それがめちゃめちゃかわいいんですよ!若い世代とはまた違う、小動物のようなかわいさがあって、私はヤクさんがすごく好きです。
──騎士華は、第33話(「水着本気温泉地獄めぐりのち天国」)のBパートで不良に絡まれている恋太郎を助けるところから始まりました。
矢野:ここは先ほどお話ししたように、カッコよく出なければ…というのがまずありました。ただ、女騎士のときはディレクションもあまりなくて、「そのままの感じで行きましょう」と、さらっと終わったんですけど、赤ちゃんになるところは、佐藤 光監督や音響監督の土屋雅紀さん含めて、みんなで考えながら何度も試して作っていきました。
独特な録り方だなと思ったのが、騎士華が自分の声をレコーダーに入れて、ボイスチェンジャーでイマジナリーママとパパを作り上げているシーンで(笑)。あれは、実際には別のキャストさんがやってくださっているんですけど、録り方としては、まず私がしゃべって、それを真似て演じてくれているんです。なので、本当に私の声をボイスチェンジャーで変えたらこんな感じだろうなという感じになっていたので、それもリアルで面白いですよね。
──第34話(「くっころ彼女」)での演技はいかがでしたか?
矢野:恋太郎との二人だけのやり取りで赤ちゃんはこんな感じでいくというのは固まったんですけど、恋太郎ファミリーの中に入って、騎士華がどう赤ちゃんになるかというところは、また改めて作り上げていかなければならなかったんです。あと、騎士華は「くっころ」(「くッ…殺せッ!!!」)もひとつのキーとなる台詞だったので、そこは皆さんの前で何度もやらせていただいたというのが記憶に残っています。
一番やり直したのが、羽々里さんに対して赤ちゃんになるところと、そのあとの「くッ…殺せッ!!!」なんですけど、「もうちょっと恥ずかしさと屈辱感を足せますか?」とか、「もうちょっと抑えてぼそっと言ったパターンはどうでしょう」とか、本当にいろんなパターンをやりました。
釘宮:「ママぁ~♡♡♡」のところと「くッ…殺せッ!!!」のところは、本当にこだわっていて、すごかったんです。だから私としては、ひたすら心の中で応援してました。「頑張れ!今の良かったよ。さっきのテイクも良かったし、その前のテイクも良かったよ。でも私は一番最初のが好きだよ!」みたいな(笑)。本当にいっぱいやっていたので、それを見ながら、私だったらどれがいいかな~と考えつつ、応援していました。
──監督のような気持ちにもなっていたんですね。
釘宮:でも私も、「くッ…殺せッ!!!」をちゃんと聴いたことがなかったので、「これが噂の…」と思っていました(笑)。王道中の王道を今打ち立てようとしている!すごい瞬間に立ち会っているんだという気持ちでした。こだわりがすごくて、あれはもう迷子になりそうだったよね?
矢野:はい。どこへ向かっていけばいいんだろうとなる瞬間はありました。
──その、いろんな「くッ…殺せッ!!!」も聞きたいですね。
矢野:「くっころ」百連発みたいなのは作れる気がします(笑)。
──釘宮さんから見て、キャラクターとしての騎士華はいかがでしたか?
釘宮:ギャップがあるキャラクターは多いですけど、その中でもとりわけすごい(笑)。こんなカッコよくて凛々しいのに、バブーってなっちゃうんだ!みたいな。で、羽々里さんがものすごい受け皿になって、いい組み合わせになっちゃって……という感じでした。
矢野:こんなにも需要と供給がしっかりとハマることってあるんだなと思いました。
釘宮:ヤクはさらっと彼女になっちゃったので、こんなにタイプが違うヒロインがいるんだと思いながら見ていましたね。
矢野:実は羽々里役の上坂すみれさんとは一緒に録れていなくて、33話のラストシーンはひとりでマイク前でばぶーってやっていたんですよ。それで途中、我に返りそうになったんですけど、「我に返ったら終わりですよ」ってどなたかが言ってくださって、何とか保てました。でも、騎士華が、それまでヤクさんたちが作ってくださったいい雰囲気をぶち壊した感はありましたね(笑)。
──すごいインパクトでした。第34話Bパートは、みんなでラーメンを食べに行く話でしたが、ヤクは「チャレンジクソ辛ラーメン」を食べてましたね。
釘宮:へっちゃらな感じでしたね。
矢野:でも仲が良いですよね。孫と一緒に食べに行くなんて。
釘宮:楠莉はおばあちゃん思いで。
──騎士華の隣で須藤 育が食べたのは「チャレンジクソ熱ラーメン」でした。
矢野:育ちゃんが熱いラーメンを食べているところに「(熱いから)ふーふーをしろ」って言って、それを断った育に代わりに自分のラーメンにふーふーをお願いしちゃうという。でも育に「えっ、なんでですか?」と返されちゃう感じが面白くて。
──このタイミングで幸楽苑さんともコラボキャンペーンを実施していますね。アニメ内のメニューは出せなかったようですが(笑)。
矢野:確かに、クソ硬肉ラーメンとか、クソ熱ラーメンとか、食べられる人がいないですからね(笑)。
──最後に主題歌についてです。ヤクと騎士華はOPテーマ「大好き♡ずっと永遠に♡」を歌っています。
釘宮:よくもこんなにちゃんとまとまるなと思いました。今まで歌ったどんな曲よりも早口なんじゃないかと思ったんです。すごく難しいなと思って、収録のときに来てくださったディレクターの方に「難しいですね」と言ったら、「いつもこんな感じなんです」とおっしゃっていて、すごいな!と思いました。聴くとさらっと歌っているように聴こえてしまうので、実際に歌ってみてほしいです。そして歌うのがどれだけ大変なことかを知ってほしい!
──しかも皆さん、キャラクターで歌っていますからね。
釘宮:そうなんですよ!それでいてすごく速いから難しかったです。聴いているだけなら楽しいけど、本当にテクニカルなことを要求されるので大変でした。ディレクションも「やれるだけやってみましょう!」みたいな感じだったんです。私は、レコーディング2人目だったんですけど、本当にトップバッターじゃなくて良かったです。しかもアフレコでひと言だけしゃべったあとで、まだキャラクターをそこまで掴めていない時期だったので、本当に(一番手の)唐音(CV.富田美憂さん)ありがとう!という気持ちでした。
──矢野さんはいかがでしたか?
矢野:私は逆に一番最後くらいのレコーディングで、皆さんが録った歌も事前に聴いてから臨めたので、釘宮さんに比べるとだいぶ楽なほうではあったと思います。ただ、私自身、歌のレコーディングのお仕事が2回目くらいだったんです。それでこの難しい曲だったんですけど、ディレクターさんがすごく親切にしてくださったおかげで、全然できない!ってことにはならず、楽しい!と思ったまま終われた記憶があります。
──キャラクターで歌うのは大変ではなかったですか?
矢野:赤ちゃんでいくのか女騎士でいくのかどっちなんだろうなというのはありましたね。でもさすがに赤ちゃんはないだろと(笑)。ただ「恋太郎大好き!」って感じは、恥ずかしくて出せないスタンスのキャラクターなので、そこをどうやって言えばいいんだろうみたいな、女騎士な感じを崩さずに恥ずかしがりながら「大好き」って言うのかな?とか、そのあたりの難しさはありました。
──実に『100カノ』らしいOPテーマでしたね。
矢野:はい!第1期も第2期も、曲がかわいくて大好きだったんですけど、そのハードルを超えたかわいい曲だなと思いました。
[文&撮影・塚越淳一]
作品情報
あらすじ
しかし神様いわく、運命の人と出会った人間は、その相手と愛し合って幸せになれなければ死んでしまうという……。
次々に待ち受ける運命の人との出会いーーどうする恋太郎?どうなる100人の彼女!?
キャスト
(C)中村力斗・野澤ゆき子/集英社・君のことが大大大大大好きな製作委員会





































