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TVアニメ『フラクタル』アフレコ後の合同会見レポート

「生まれ変わった僕が進退をかける作品、アニメが嫌いになった人に観て欲しい」――激烈なメッセージと共に山本寛監督が世に問う!『フラクタル』アフレコ後会見

 現在『海月姫』&『屍鬼』が放送中。これまでも時には挑戦的に、時には王道の作品を、常に視聴者の心を捉えるタイトルを送り出して現代アニメシーンをリードしている「ノイタミナ」。

 ノイタミナで2011年1月から始まるアニメ『フラクタル』は、『かんなぎ』などの話題作を立て続けに発表。この夏には『私の優しくない先輩』で実写デビューを果たした“風雲児”山本寛監督初のオリジナル作品。本作の発表にあたっては、監督自身が自らの進退を賭ける旨の“声明”まで発表したこともあり、業界の内外から熱い注目を集めている。

 そんななか、放送に向けてアフレコも進行。先日スタジオで開催された合同会見には山本監督のほか、主人公のクレイン役の小林ゆうさん、フリュネ役の津田美波さん、ネッサ役の花澤香菜さん、エンリ役の井口裕香さん、スンダ役の浅沼晋太郎さんが出席した。

──まずは監督に、この作品に掛ける意気込みをお願い致します。

山本監督(以下、山本):初のオリジナルなので、頑張ります。以上。(一同笑)


──主役のクレイン役を演じられます小林ゆうさん、お願い致します。

小林さん(以下、小林):クレインくんは何処にでもいる、とても受身な草食系の男の子です。とてもナチュラルなキャラクターや演技を求められていまして、クレインくんとぴったり一緒に歩いていけるように一生懸命頑張ってやらせていただいてます。


──この作品のもう一人の主人公であるフリュネ役の津田美波さんからも一言お願いします

津田さん(以下、津田):ヒロイン役というのも初めてですし、こんな風にたくさんの方に囲まれて監督が隣にいてのインタビューというのも初めてなので本当に緊張しています。精一杯フリュネを演じさせていただきますので、よろしくお願いいたします。


──実際に役を演じられての印象はいかがですか?

津田:事前の資料やキャラクターデザインを見せていただいたときの印象では、優しい大人しめの女の子を勝手にイメージしてしまっていたんですけど、実際演じたら泣いたり笑ったりと、とても感情表現が豊かな女の子でした。


──ネッサ役の花澤香菜さん、お願いします

花澤さん(以下、花澤):ネッサはかなり体力を使う役なんですけど、でも同時に元気をもらえる役なので、これから演じていくのが楽しみです。


──続いてエンリ役の井口さん、お願いします

井口さん(以下、井口):エンリは敵味方のどちらかというと敵役なんですけれども、とてもおバカな賑やかしい感じの役なので、第一話から楽しく演じさせていただいています。


──スンダ役の浅沼さん、お願い致します

浅沼さん(以下、浅沼):スンダはレジスタンスのリーダーで外見とは裏腹に、悪役なんですけれども、16歳の少年を小林さんが演じ、それより年上の少年を自分が演じるので、いつもの自分で演じるのか、それとも少し色をつけて演じるのかバランスが難しく、悩みながら演じています。


──今回監督は“声明”を出され、作品の題材に王道のファンタジーを選ばれましたが、その理由をお聞かせください。

山本:今、少年少女の冒険ファンタジーが一つもないからやっておこうと、そういうことですね(笑)。あとは「必要なものを必要な時にやる」という事を心がけております。ですが「必要ない」と言われれば、僕はもうアニメに対して「良く解らない」というところまで追い詰められておりますので、吐き出したいものを今のうちに吐き出しておこうと、そういう思いを声明にも込めております。
 『私の優しくない先輩』を監督させてもらったことで、アニメ業界から一歩出たところでモノ作りをし、その末にようやくアニメを作るモチベーションが復活したというのは大きくあります。その思いを胸に、生まれ変わったも同然の自分をこの『フラクタル』にぶつけたいと思っています。


──フリュネ役の津田さんから見たクレインの印象は?

津田:一言で言うと本当に“草食系”のおとなしい男の子でして、フリュネとはこれからどうなっていくのか……すごく楽しみです。


──逆に小林さんから見たフリュネの印象は?

小林:本当にドキドキさせられっ放し、振り回されっぱなしです。その中でクレイン君の中に色々な事が起こり、変わっていくのを、まるで鏡写しのように自分自身の事として考えています。


──では最後に小林さん、津田さん、監督から、ファンのみなさんへのメッセージをお願い致します

小林:こんな素敵な作品で主役をいただけた事を本当に嬉しく思っています。自分としてもこのクレインくんというのは、色々な挑戦をさせていただいている役でして、その中でクレインくんと共に色々な事を感じてスタッフさまやキャストさまと一緒に一生懸命頑張っていきたいと思っています。よろしくお願い致します。

津田:この『フラクタル』は、私たちの世界にもこの先起こりうる事を描いている作品だと思っています。機械や文明が発展して、とても便利な楽しい世界になると思っているんですけど、でも「本当にそうなんだろうか?」とという事を改めて感じさせてくれるような物語だと思うので、そういうところをフリュネやクレインを通じて感じてくれればと思います。

山本:大見栄切った以上、ハッタリにならないように頑張ります。以上!


スタッフ、キャストともに気合十分の『フラクタル』。2011年のアニメ界は初頭から波乱が起こりそうな気配だ。


TVアニメ『フラクタル』
2011年1月13日(木)よりフジテレビ”ノイタミナ”ほかにて放送

<STAFF>
監督:山本寛
原作:マンデルブロ・エンジン
シリーズ構成:岡田麿里
ストーリー原案:東浩紀
キャラクター原案:左
キャラクターデザイン/総作画監督:田代雅子
セットデザイン:青木智由紀/イノセユキエ
プロップデザイン:田中裕介
メカニックデザイン:林勇雄
美術監督/イメージデザイン:袈裟丸絵美
色彩設計:中島和子
撮影監督:石黒晴嗣
編集:坪根健太郎
音楽:鹿野草平
音響監督:鶴岡陽太
プロダクション協力: Ordet
アニメーション制作:A-1 Pictures

>>フラクタル製作委員会公式HP
>>『フラクタル』公式サイト


(C)フラクタル製作委員会
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