『にゃんぱいあ』第2巻発売記念! 原作者・yukiusaさんインタビュー
ヴァンパイアから血の洗礼を受け、牙と羽、そして永遠の命を持つキュートな吸血猫「にゃんぱいあ」が仲間猫たちと送る日常生活を描いたハートフル&コミカルストーリーが展開する『にゃんぱいあ-the Gothic World of Nyanpire-』。同作は、2009年5月にyukiusaさんによる同人誌から始まり、可愛らしいストーリーとキャラクターの魅力から、プライズ商品展開や『にゃんぱいあ-The Animation-』としてアニメ放送に至るなど、同人誌発のファンシーキャラクターとして異例の大展開を遂げてきた作品だ。
その待望のコミック第2巻が2012年4月27日(金)に発売される。今回は60を超える描き下ろしに加え、特別4コマも楽しめる112ページオールカラーの豪華仕様。かわいくて濃すぎる『にゃんぱいあ』たちの日常が詰まったストーリーを楽しめる。
今回、コミック第2巻の発売を記念して『にゃんぱいあ』の原作者であるyukiusaさんにインタビューを敢行! 第2巻の見どころや、『にゃんぱいあ』誕生のエピソードを伺ってきたので、その模様をお伝えしよう。
●コスプレあり4コマありのコミックス2巻のみどころ!
――早速ですが、4月27日発売の『にゃんぱいあ』ファン待望のコミックス第2巻のみどころを教えてください。
yukiusaさん(以下、yukiusa):今まで4コマはあまり描いていなかったんですが、コミックス2巻では4コママンガの割合を増やしています! 1巻が発売されてから、脇キャラのカツオというキャラクターが意外にも人気がでたので、その子とにゃてんしを登場させた4コマを展開させました。にゃてんしとカツオをそれぞれの4コマで、SとMの関係性が垣間見えるので是非読んでいただきたいポイントです。
――カツオの人気は作者であるyukiusaさんとしては意外だったんですね。
yukiusa:初期のころのカツオは、それこそ名前の無いただのサブキャラだったんです(笑)。ですからここまで人気がでるとは思ってもみなかったですね。ありがたいことに、アニメが始まって原作を読んだファンの方から「カツオはでないんですか?」と、カツオの登場を心待ちにしている声をたくさんいただきました。ファンの方からの声は、カツオをメインにした4コマを描く後押しにもなりました。
――4コママンガの増量など1巻から2巻へ進む際、ほかに力を入れた点はありますか?
yukiusa:そうですね……今までは大体3、4ページほどのつづき話の短編で構成していたですが、今回は10ページくらいのお話を3本ほど描かせていただきました。長めのストーリーを描くことで前回よりも話を少し膨らませられたような手ごたえを感じています。
――1巻よりもボリュームのあるストーリーを描かれたということですが、その中でもお気に入りのシーンやエピソードがあったり?
yukiusa:にゃてんしとカツオの4コマも気に入っていますが、まさむにゃにメイド服を着させるお話が個人的にはお気に入りです! まさむにゃにどうしてもメイド服を着せたかったので、今回お話に登場させることができてとてもやりきった感があります(笑)。
――今回の描き下ろしは60ページを超えるということですが、描き下ろしで苦労されたことはありましたか?
yukiusa:ほかの作家さんの作品に比べて、背景がシンプルでページがそこまで多くは感じないので苦労はあまり感じなかったですね。ですが、スケジュール的な面は苦労しました。少しつめつめにスケジュールを組んでしまったこともあって、今回の描き下ろしは一気に描きあげたんですよ。今後は背景などの描き込みを増やしたり、世界観を広げていきたいと思っていますので、ファンの方には期待して待っていてもらいたいです!
――世界観を広げていくということは、今後新キャラが登場する可能性もありそうですね。
yukiusa:そうですね。一応頭のなかに新キャラの構想はあります。でも、当面は現在のメンバーで展開する予定ですね。コスプレさせるのが好きなので、今度は童話のパロディをモチーフにした『にゃんぱいあ』のお話を描いてみたいと考えています。基本、まさむにゃはイジラレキャラなので、女の子の格好をさせたりアリスの世界をモチーフにしたものもいいかなと。
●始まりは落書きイラスト、好きなバンドと猫をあわせて生まれた『にゃんぱいあ』
――同人誌から始まり、プライズ商品展開、アニメ化、コミックスの発売とひとつのムーブメントになった『にゃんぱいあ』ですが、ここまでの展開は予想していましたか?
yukiusa:まったく予想していなかったですね。最初はただ落書きで『にゃんぱいあ』を描いていて、それを見た友人が「同人誌を出してみたら?」とすすめてくれたことがきっかけだったので。ここまでのメディア展開などはまったくの未知の世界でした。
――最初はひとつの落書きだったんですね。そんなにゃんぱいあですが、どのようにして生まれたのでしょうか?
yukiusa:当時、猫のキャラを落書きで描いていたんですけど、「ただの猫だとインパクトがないなぁ」と思っていたんです。そんなとき、大好きな某バンドのイメージのヴァンパイアが頭に浮かんだんですよ。そこからインスピレーションを受けつつ、「吸血鬼と、私自身が好きな猫をあわせたらきっと可愛いものができるのでは!」と組み合わせて生まれたのが現在の『にゃんぱいあ』になります。因みに、まさむにゃは個人的な趣味で好きな伊達政宗を取り入れて生まれています(笑)。
――アニメ化を経験してコミックを描く際に受けた影響はありましたか?
yukiusa:アニメはキャラクターに声が入るので、描いているうちに声優さん方の声が頭の中で再生されることはありますね。作中に軽い下ネタ的な要素もあるので、「この台詞を言ってもらえたら悶えるな」といった具合に想像したりすることもあります。あと、「こんなシーンがあったらいいな」とか、「こんな表現になるといいな」って声からインスピレーションを受けたりもします。
――アニメで声を担当しているキャスト陣の決定はyukiusaさんからのご提案なのでしょうか?
yukiusa:はい。アニメ化の前に『にゃんぱいあ』の着ボイスをやらせていただいて、その時にキャストさんを指名させていただきました。
――キャスト陣はyukiusaさんの好きな声優さん揃いなんですね。
yukiusa:そういうことになりますね(笑)。実際にアニメーションに声が入るまでは、あそこまでキャラクターに声が合うとは思ってなかったんですよ。にゃてんし役の福山さんは、変態キャラというのがなかなか無いことを承知の上でのご指名でした。なので、最初にお願いするときには、「変態キャラ推しでお願いします!」と言った記憶があります(笑)。アニメで見事ピッタリな声をあてていただいたのでとてもよかったです。
●可愛いだけでなくブラックな面を併せ持つ『にゃんぱいあ』はちょっぴり刺激的!?
――28日にサイン会が開催されますが、実際にファンの方と触れあうイベントに参加されるのはいかがですか?
yukiusa:実際に読んでいただいているファンの方々と触れあえる機会はすごく楽しいです。こんな方が読んでくださっているんだなと、自分の目で確かめられますし。去年の夏に大阪でサイン会をしたときには、外国の方が来てくださっていたんですよ! その方に「カツオが好きです」と言っていただいたことはとても印象的で今でも覚えています(笑)。
――『にゃんぱいあ』の人気はグローバルですね!
yukiusa:私のなかで『にゃんぱいあ』はまだまだ認知度が足りないなぁと思っています。もっと幅広い方にも作品を見ていただけたら嬉しいですね。ただ、コミックは下ネタがやや多いので小さなお子さまにはおすすめしません(笑)。お母様方からクレームが来ないことを祈っております(笑)。
――お子さまには少し刺激の強い描写が含まれるということでしょうか?
yukiusa:2巻はSMグッズが出てくる場面もあるので、お母さんこれなに? と子どもが興味を持ってしまったら困るな、と思って(笑)。とはいえ、可愛いというだけじゃなくそういったブラックな面を今後も無くしたくはないと考えています。すべてをひっくるめて好きになっていただけたら嬉しいです!
――では最後に、ファンの方へメッセージをお願いします。
yukiusa:コミック2巻は、各キャラのエピソードを詰め込んで読みごたえのあるコミックになっています。アニメでは描かれていない深い部分でのキャラクターの関係、やりとり、キャラの一面など、みなさんがもっと見たい部分がコミックのなかには詰め込まれているので、アニメを見た方でも楽しめる内容になっていると思います。アニメを見た方も、『にゃんぱいあ』を読んでくださっている方も、是非コミック第2巻を読んでみてください!
――ありがとうございました!
◆にゃんぱいあ (2)
著者:yukiusa
仕様:A5版・112ページ・オールカラー
発売日:2012年4月27日 全国書店にて発売
価格:定価980円(本体価格933円)
発売:主婦と生活社
●yukiusa (ゆきうさ)さん プロフィール
大阪府出身。2009年5月に同人誌として”にゃんぱいあ-The Gothic World of Nyanpire-”を発表。クレーンゲームの景品を中心に、関連キャラクターグッズが、累計300万個以上を突破する人気を誇り2011年2月から、女性専用アニメマガジン「PASH!」(主婦と生活社)、3月からキャラクターマガジン「ね~ね~」(主婦と生活社)でのダブル連載をスタート。
同年6月には、同人誌+描き下ろし20Pを加えた、にゃんぱいあ(1)(発行:主婦と生活社)を発売し、さらに、同年7月より「にゃんぱいあ-The Animation-」としてアニメ化に至り、同人誌発のファンシーキャラクターとしての異例の大展開を成し遂げる。
そして、2012年4月27日には、60ページの描き下ろしを加えた待望の原作コミック第2巻の発売を控える。
>>『にゃんぱいあ-The Animation-』公式ウェブサイト
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