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『はいふり』Lynnさん&久保ユリカさんインタビュー 前編

『ハイスクール・フリート』のマル秘トーク満載! 宗谷ましろ役・Lynnさん&知床 鈴役・久保ユリカさんにロングインタビュー 前編

 いよいよ今週、2016年6月25日に最終回を迎えるテレビアニメ『ハイスクール・フリート』。晴風の乗員たちや、武蔵はいったいどうなってしまうのか!? 女の子たちの行く末も気になるところですが、今回は、最終回直前に宗谷ましろ役・Lynnさん、知床 鈴役・久保ユリカさんにインタビュー!

 これまでの『はいふり』を振り返っていただくと同時に、収録のウラ話や、これからの展開についてなどをたっぷり語っていただきました。今回は前編・後編に分けてお伝えしていきますよ~!

■Lynnさん「私の中で、五十六はヘビだったんです」
――まずはこれまでのお話を振り返りつつ、本作の感想をお願いいたします。

Lynnさん(以下、Lynn):すごくメリハリがある作品で、ほのぼのとした日常シーンがあったかと思えば、突然緊迫した海戦シーンになったりする。ピンチが終わったと思ったらまたピンチが来るんですよ。そのたびにみんなが協力しあう中で、女の子たちの成長がうまく描かれている作品だな、と感じています。

久保ユリカさん(以下、久保):たしかに、1話のはじめはほのぼのとしていたよね。もっと言うと、本編が始まる前のポスターからして、完全に騙しにかかってました(笑)。女の子たちが横須賀でワイワイするお話なのかな、と思っていたら、実際は激しい砲撃音が聞こえてくる作品だったので、ギャップがすごかったです。1話の仕掛けからファンのみなさんだけでなく、キャスト陣も常に驚いていて、毎回ドキドキしながら楽しみにお芝居をさせていただきました。

――ということは、激しい海戦シーンがあることをみなさんは知らなかったんですか?

久保:「すごい仕掛けがあるから」というニュアンスだけはみんな聞いていたんですが、まさかここまで本格的な戦闘シーンがあるとは思ってなかったので、すごくビックリしました。

――それに気づいたのは、1話の収録が終わったあとだったのでしょうか?

久保:1話の終わり方自体、「このお話は、どうなっちゃうんだろう?」と思ったんですよね。2話で「なんちゃって」って実は演習だったとか、そこまで私たち騙されてる可能性があるなと(笑)。なので、2話の台本が来るまで、どれだけのギャップがあるか分からない状態で私たちもスタートしたんです。

――それでは、作中でお気に入りのエピソードはありますか?

Lynn:ましろちゃん的には、第7話のしんばし商店街船に行くお話ですね。ましろちゃんに一番大きな変化があったので。……私はネコが好きなんですよ(笑)。ネコ嫌いだったましろちゃんが、ようやくネコと打ち解けたので、私にとってうれしいお話でした。

――ネコ好きなのに、ネコを嫌う気持ちを作るというのは、苦労されたのではないでしょうか。

Lynn:私、ヘビが大嫌いなんです。なので、五十六を目の前にしているシーンでは、五十六をヘビだと思って演じていました(笑)。五十六は、すごくかわいいです。でも、ましろちゃんの気持ちを引き出すために私の中で、五十六はヘビだったんです。

――(笑)。久保さんは、好きなエピソードはありますか?

久保:「うちの艦長が岬さんで良かった」って、鈴ちゃんが明乃と打ち解ける6話ですね。私、鈴ちゃんはたぶん、誰とも仲が悪いわけじゃないけれども、誰とも仲よくないんだろうなと思ってたんです。そこに私はちょっと近しいものを感じていたんですね。そんな中で明乃にグッと近づいて、自分の気持ちを伝えられたのが本当にうれしかったんだな、と。女の子の青春だなって、微笑ましい気持ちで「よかったね、鈴ちゃん」と思ってました。

■久保さん「船に乗ってるのにそんなに怯える!? って、実は思ってたんです(笑)」
――ましろはネコを克服し、鈴も友だちができましたよね、ほかにはキャラクターたちにどんな成長を感じていますか?

久保:ましろはすごく変わったよね。

Lynn:そうなんだよね、いちばん変わったのがましろだと思います。最初はなんで私が晴風に? って、イヤだと思ってるところから始まってるので、ずっと不機嫌で、能天気な明乃やオドオドしてる鈴ちゃんにイライラしてましたよね。でもそれは自分に対しての苛立ちというか、自分の置かれてる立場に納得できていなかったからだと思います。それがだんだんと晴風にも仲間にも馴染んできて、みんなのいいところが見えるようになってきて、ましろも穏やかになりました。優しくなったというか、本来のましろでいられるようになったのかな。みんなに、ぬいぐるみが好きなところとか、カワイイ部分も見られちゃったので。自然と心を開けるようになったし、みんなのことも受け入れてるんだと思います。

――意外と言ってはなんですが、かなり早い段階でカワイイもの好きがバレちゃいましたよね(笑)。

Lynn:そういうところも、運がないんでしょうね(笑)。

久保:ましろはしっかりしてるけれども、やっぱり高校生なんだなって思うところがちょこちょこあるよね。

Lynn:ずっと気を張ってるけれど、ちょっと前までは中学生だった女の子だからね。やっぱり、友だちも居ない艦にひとりで着任しちゃった不安があったと思う。

――ぬいぐるみもそうですが、明乃がかぶっていた艦長の帽子を、隠れてかぶってみるところも印象的なシーンでした。

久保:あれもかわいかった!

Lynn:やっぱり、ずっと憧れがあったんだなっていう気持ちがわかるのもいいですよね。

久保:で、見られちゃうんだよね(笑)。

Lynn:そこも不運なところだね(笑)。

久保:(笑)。鈴ちゃんは、ましろの次くらいに分かりやすく作中で成長していますよね。序盤はすぐ「逃げましょーよ!」と、逃げたいことを口に出すことが多くて、セリフをディレクションしてもらっても「もっとビビって!」、「もっと怯えて!」って(笑)。でも、今後逃げないように成長するから、より差が分かりやすくなっていると思います。後半も怯えてるシーンはありますが、やらなきゃって気持ちがすごく出ていて、鈴ちゃんもすごく成長したなと思います。

――ディレクションのおかげで、差が明確になったわけですね。Lynnさんはましろを演じるにあたって、なにかディレクションはありましたか?

Lynn:後半になるにつれて、「もうちょっと明乃に優しくしていいよ」とディレクションがありました(笑)。最初のツンツンした状態のまま演じていたんですが、「もう明乃には心を開いてるので、もっと優しくしてあげないと」と言われたシーンがあって。ただ、ましろの優しい雰囲気の芝居はそれまでほとんどなかったので、「こんなに優しくしていいんですか!?」って逆に聞き返しちゃうぐらいでした。

――ましろならではのエピソードですね(笑)。登場人物の多い本作ですが、アフレコ現場も同じぐらいの人数で収録しているのでしょうか?

Lynn:それがもう、アフレコブースに入りきらないんですよ! 最低でも30人くらいですからね。

久保:でも雰囲気的には、もちろんみなさん大人なので、わかりやすく女子高生みたいなノリでワイワイガヤガヤという感じではなく、女性らしくかしましい感じのいい現場でした。あと、食べ物がすごい多かったですね。

Lynn:毎回違う差し入れをいただいてましたよね。

久保:それをみんなで食べてるのが、いい絵だったよね。

Lynn:これおいしいよー! それ何味ー? みたいなね(笑)。

久保:みんな食べ物に執着してて、おもしろかったよね。

――本作もカレーやケーキ、ドイツ料理(?)など、食べ物のシーンも多かったですね。

久保:そのうち、差し入れに晴風カレー出るんじゃないかなと思ってました(笑)。

Lynn:五十六のドラ焼きは、差し入れで食べました!

――現場では、艦橋要員や、砲雷科などのチームで固まってた感じだったんですか?

久保:艦橋組は、なんとなく艦橋チームとして固まってましたよ。

Lynn:他のチームもなんとなく、固まってたと思います。私は最初は「ましろの立場的に近くないほうがいいかな?」ってちょっと距離を取ってたんですけど、最終的には自分たちの持ち場で固まりましたね。

――ではまさに、アフレコ現場も艦橋のような感じだったと。

久保:そうですね。基本的には艦橋組は揃って収録してました。そして真ん中に、大艦長・大提督の鶴岡聡さん(五十六役)が居て、鶴岡さんを挟んで艦橋組が収録するという、気づいたら本編と同じような配置で演じていたんです。

■久保さん「家で台本読んで、どんなに練習しても不安がありました」
――本作は船舶を舞台としているので、船の専門用語などが多いですよね。演じるにあたって苦労などはありましたか?

Lynn:やっぱり、いちばん驚いたのは“艦長”のイントネーションですね。今となってはそれが普通になりましたが、はじめのころは「小さい子が喜びそうだなあ」って思っていました(笑)。

久保:(笑)。イントネーションのメモをしても、あくまでメモなので、耳なじみがなさすぎて見返してもわからないことが多かったです。それで「これってこうだっけ?」って、ほかのキャストに聞いても、もちろんみんな分からないんですよね。なので、監督さんなどに聞きながら、みんなで気を使い過ぎなくらい気をつけて、ちょっとしたことでも確認しながら演じていました。

――ちなみに、艦の方位を言うセリフが台本に書かれているときには、たとえば210度と書かれているのでしょうか? それとも、ふたひゃくじゅう度と書かれているんですか?

久保:最初は数字で210と書かれていました。そのうちお話が進んでいくと、台本が修正されていって、210(ふたひゃくじゅう)みたいに書いていただいていました。

Lynn:専門的な読み方をしないといけない言葉が、全部ひらがなになってたこともありましたね(笑)。

久保:しかも、2だけ特殊な読み方するんだー! とビックリしてました。

――作中では、「戻せ」という指示のセリフも、「もどーせー」と伸ばしたりしますよね。そちらはどうなっていたんですか?

久保:普通に書かれていたり、伸ばし棒が入っていたりしましたね。でも伸ばし棒が入ってたとしても、実際に発音すると実はそこが伸ばしじゃないってこともありました。しかも、同じ言葉でも言うタイミングによって伸ばしかたが違ったりすることが多いので、1度聞いていただいて、指示を貰ってからじゃないと不安がありました。

Lynn:そうだね、みんなそうだったと思う。

久保:家で台本読んで、どんなに練習しても不安がありましたね。

――ほかに印象的だった号令のセリフはありますか?

Lynn:「面舵」と、「取舵」って、いっぱいが付くと変わるよね。

久保:ふたつは「とーりかーじ」と「おもーかーじ」だけど、いっぱいがつくと「とりかじいっぱーい」ってね(笑)。

Lynn:ましろはあまり言わなかったので苦労はそんなになかったんですが、鈴ちゃんと明乃はいつもがんばってるなーって思っていました。

久保:いやいや、私はズルいんですよ。鈴ちゃんは基本、艦長の復唱なんで「明乃がああやって発音してるから、じゃあ私も同じ発音で言おう」と合わせてたので(笑)。だから、いちばん大変だったのは夏川椎菜ちゃんだと思いますよ!

――艦長のおかげというわけですね(笑)。ましろ、鈴のほかに、気になるキャラクターはいますか?

Lynn:私が好きなのは、マッチ(見張員・野間マチコ)ですね。すごくカッコイイ! 普段からすごくカッコイイんですが、シュペー救出作戦時に乗り込んで戦ったときは惚れ惚れしちゃいました。

久保:私はメイちゃん(水雷長・西崎芽依)が好きですね。独特のしゃべりかたと、声が好きなんですよ。あと、私は食べることが好きなので、給養員の3人(伊良子美甘、杵崎ほまれ、杵崎あかね)は、ウチの家に置いてほしいですね。

Lynn:あと気になるのは、美波さん(衛生長・鏑木美波)。お話的にもキーパーソンですし、いちばん年下なのに、すごく頭の良い子で。ローテンションなしゃべりかたとかも好きですね。

久保:美波さんは日本語も美しいよね。

Lynn:難しいことを言ってるけどね。私は全然意味がわからないけど好きですよ(笑)。

久保:(笑)。

――ところで、晴風は落ちこぼれと言われていますが、実はかなり優秀な人材が集まっていますよね。

久保:個人的な予想ですが、みんなダメダメな人なんだけど、このメンバーで集まってるからすごい艦として成り立ってるんだと思います。

――たしかに。完全にヘマをしたのは、最初に進む方向を間違えた鈴くらいだと思います。

久保:「私が……」って(笑)

Lynn:泣いてたよね。ましろも怒ってたし(笑)。なんだかんだ、明乃が艦長だったからみんな優秀なんだと思います。

――中盤は、よく艦を飛び出す艦長でしたね(笑)。

久保:そうなんですよ! 私、ましろにすごく感情移入することがあって「めっちゃ艦出てくやん!?」と思ってて!

Lynn:あんなにましろが説得したのに、まったく心に響いてないんだなって思った(笑)。

久保:「ましろは悪くないよ」って毎回思ってた!

Lynn:だからある意味、明乃は肝が据わってるというか、自分が確立してるよね。

 
 各キャラのあだ名のヒミツや久保さん、Lynnさんのピンチだったエピソードなど、まだまだ濃いトーク満載の後編はコチラ

◆作品情報
<INTRODUCTION>
「海に生き、海を守り、海を往く── それがブルーマーメイド!」今からおよそ100年前、プレートのずれにより、多くの国土を水没によって失った日本。国土保全のため、次々と築かれた水上都市はいつしか海上都市となり、それらを結ぶ航路の増大に伴い、海の安全を守る多くの人員が必要となっていった。それに伴い、女性職業の海上進出も進み、海の安全を守る職業「ブルーマーメイド」が女生徒たちの憧れとなっていった。そんな時代、幼馴染の岬明乃(みさきあけの)と知名もえか(ちなもえか)は、「ブルーマーメイドになる」という同じ目標を持つ仲間たちとともに、横須賀の海洋高校に入学する。彼女たちの明るく楽しい? 学生生活を描くテレビアニメーション「ハイスクール・フリート」2016年4月、放送開始!



<放送情報>
BS11 毎週土曜日24:00~
TOKYO MX 毎週土曜日24:00~
とちぎテレビ 毎週土曜日24:00~
群馬テレビ 毎週土曜日24:00~
サンテレビ 毎週火曜日24:30~
KBS京都 毎週火曜日24:00~
テレビ愛知 毎週月曜日25:35~
テレビ北海道 毎週火曜日26:05~
TVQ九州放送 毎週火曜日26:05~
※放送開始日・放送日時は編成の都合等により変更となる場合がございます。予めご了承ください。

<STAFF>
原案:鈴木貴昭
シリーズ構成・脚本:吉田玲子
キャラクター原案:あっと
監督:信田ユウ
キャラクターデザイン・総作画監督:中村直人
色彩設計:池田ひとみ
背景:ヘッドワークス
アニメーション制作:プロダクションアイムズ
CGグラフィック制作・撮影・編集:グラフィニカ
OPテーマ:TrySail「High Free Spirits」
EDテーマ:春奈るな「Ripple Effect」

>>TVアニメ『ハイスクール・フリート』公式サイト
>>TVアニメ『ハイスクール・フリート』公式Twitter(@hai_furi)

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