セツナな旋律と視覚の同調。LiSA初のダンス仕掛けなMV「Brave Freak Out」
2016年8月24日にリリースされた、LiSAのシングル「Brave Freak Out」。アニメ『クオリディア・コード』のOPにもなっているこの曲は記念すべき10thシングルにあたり、かつ1年3ヶ月ぶりのアニメタイアップソングとなります。「ニセコイ」のOPだった「Rally Go Round」以来ですね。
今作はミュージックビデオもやや特徴的で、画角が正方形であることと、LiSAのMVとしては初めてダンスを取り入れたとのこと。2分18秒頃、ラスサビからがそのダンスシーンです。
それでは早速、いつものようにレビューと参りましょう。およそ9ヶ月ぶりのLiSA曲レビューッ!
作詞:田淵智也
作曲、編曲:高橋浩一郎
この曲、先日の「Animelo Summer Live 2016 刻-TOKI-」で歌ったんですよね。その流れからの「oath sign」もタマらんかったワケですがその感動はいったんしまっといて。
イントロのB♭M7→Am→Dsus4→D、これがこの曲の基本表情で、非常にセツナ度の高い進行なんです。それでもソリッドでエモロック、そのギャップが美味しい曲だと思ってます。「sus4」なんて切なさの代名詞なんですが、これがサビでも良い仕事するので、ぜひその妙を感じ取っていただければ。
Aメロは緩急の緩のターン。ピアノの響きはシンプルなフレーズにちょっとした奥行きを足している感じ。間に入る一小節のフィルは、これから細かいフレーズ変化を許すきっかけのようなもので、1つのメロ中でもいろいろなパターンが楽しめるようになっています。
時間をゆっくりに感じるBメロ、この予感はサビへの煽りにほかなりませんね。それでも途中に三連符を入れて動きをつけたり、落とし所をユニゾンにしてロック度をアップしたりと、短いシーンながらいろんなことが起きています。特に三連のところはコールにもなってアツい。
シンコペーションでブレイクしたサビ。ここはもう流れるままにって感じです。
メロディーもオケも非常に流麗としたたおやかさがあり、縦ノリでありつつもメロに酔えるというか。「B♭M7」の持つセツナみを4小節も使ってますし、そこからの「sus4」ですからもはやセツナ殺しです。メロディーに関してはLiSAハイトーンがジャストな高さで刺さってくるのが心地良い。伸びやかにボーカルしてるなぁというのがとても伝わってきます。
この後、MVのショートクリップバージョンでは曲が短くなっているのですが、CD音源だとギターの半音下りのフレーズがあるんです。これがまた気持ち悪くて気持ち良いのでぜひ聞いて欲しい。バンドでカバーする際はかなりギターがオイシくなれる場所だと思います。
さて、冒頭でも紹介したMVだとここからダンスパートが入ります。LiSAさんとダンスってピンときませんが、セツナエモな曲調と相まって非常にクールでキュートな動きに仕上がっているんですよね。
そしてニコニコ動画では早くも踊ってみた動画がアップされている模様です。
こちらは振り付け師、愛川こずえさんが率いるアイドルユニット「ILoVU(あいらびゅ)」によるダンス。5人組編成にアレンジされており、黒装束も相まって謎のクール集団に見える。
こちらは現役JKレイヤーReoNa*(れおぺこ)さんによる踊ってみた動画。やっぱり手の動きがカッコいいですね、この振り付けは。うん、かわいい。
LiSAロック×ダンスという、新たな可能性を見せつけた「Brave Freak Out」。今後のライブでの披露がますます楽しみな曲となりそうです。
[文=ヤマダユウス型]
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