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声優
入野さん、早見さん登壇の『聲の形』公開初日舞台挨拶をレポート

石田将也のイメージは「でっかいハムスター」!? 入野自由さん、早見沙織さんなどが登壇した映画『聲の形』の公開初日舞台挨拶をレポート

 聴覚障害を持つ少女と、彼女への好奇心からとった行動で周囲と孤立してしまった主人公が「いま」と向き合う青春を描いた『聲の形』。大今良時先生の原作コミックは、「このマンガがすごい! 2015」のオトコ編第1位に輝き、連載が終了した今でも根強い人気を誇っています。

 そんな本作が2016年9月17日に、京都アニメーション制作のもと映画化! 公開初日には舞台挨拶があり、主人公・石田将也役の入野自由さん、西宮硝子役の早見沙織さんをはじめ7人のキャストと、山田尚子監督が登壇しました。今回は、そんな公開初日舞台挨拶の模様をお届けします。


入野自由さん:石田将也 役
早見沙織さん:西宮硝子 役
松岡茉優さん:石田将也(小学生) 役
金子有希さん:植野直花 役
石川由依さん:佐原みよこ 役
潘めぐみさん:川井みき 役
豊永利行さん:真柴智 役
山田尚子監督

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物語の核となるのは「人との繋がり」

 キャストの方々が登壇と挨拶を終えると、質疑応答の時間が始まります。演じた際に意識した点や感じたこと、アフレコの裏側について聞かれると、母が手話のボランティアをしていたという入野さんは「センセーショナルな部分もテーマになっていて、これは絶対に外せない部分ですが、今回この『聲の形』で描きたい部分、核となる部分は“人との繋がり”。繋がりたいけど繋がれない、伝えたいけどなかなかうまく伝えられないっていう“ディスコミュニケーション”の部分を核に描いていきたいというのを聞きました。なので、将也を演じる際に困ったときは、“繋がりたい”という思いを根底に持つことを意識して演じることができました」と自身の演技について、そして本作のキーワードとなる“人との繋がり”について、熱い想いを語ってくれました。

 また、本作では監督が各キャストに、演じる役を別のモノに例えて演技指導をしたらしく、石田将也を演じた入野さんは「大きな小動物が怯えているようなイメージ」を大事にしてもらいたいというアドバイスを受けたとのこと。そこで山田監督が、より分かりやすいように「でっかいハムスター」と新たな例えを出しましたが、「それもう、ハムスターじゃないですね」とツッコミを受けていました。

 この指導方法に関して山田監督は「答えを出してしまうと、演じている人のイメージを固定させてしまうので、なるべく例えるようにしている」とのこと。小学生の石田将也を演じた松岡さんも、この例えをもらったらしく、「『ハンバーグ』っていう感じでお願いします」と言われ、実際に「ハンバーグ!!」と叫んでいたというエピソードが出ると、会場が笑い声に包まれます。

 次に、西宮硝子を演じた早見さんは「センセーショナルな部分もたくさん出てきますけれども、“心と心のぶつかり合い”“人間としてのさらけ出しあい”みたいなものがこの中で描かれています」と、入野さんと同様に本作の核となる部分について教えてくれました。さらに、自身が演じている硝子について、早見さんはアドリブをどれぐらい入れようか考えたとのこと。「今回はあまりアドリブを入れませんでしたが、描写の細かい部分で硝子が表情を変えていたりとか、ドヤ顔していたりとか、可愛らしい一面もあるので、これから見る際にはそういった部分にも注目してもらえたらうれしいと思います」と本作における硝子の注目ポイントについても教えてくれました。

 続いて、先ほどハンバーグの話をしていた松岡さんに質問が移ると、「将也の少年時代は、軽く見るとすごくいじめっ子で、目を塞ぎたくなるような悲しいこともたくさんするんですけども、ちょっと見方を変えると“面白いものを見つけた小学生の純粋な心の動き”で、それを山田監督が教えてくださいました。他にも、私も最初は『石田将也って、なんて嫌なやつなんだ』って思っていたんですけども、山田監督は『私にとって将也はヒーローなんです』っておっしゃったんですね。なので『どういうことだろう?』って考えたんですが、自分が苦手な人がいても、見方を変えれば、その人はすごくいい人なのかもしれなくて……。そんなものの象徴的なキャラクターを演じるに当たって、私はとことん小学生時代の石田将也を愛そうと決めました。で、今はすごく愛しています」と自身が演じた、将也に対しての思いを熱弁。そして本作の見どころについて、将也をどのように見るかが重要なポイントの一つではないか、というヒントもくれました。

 そんな松岡さんですが、実は以前出演していたドラマを見た山田監督が、その演技をとても気に入り、松岡さんを直々に出演をオファーしたとのこと。会場ではそのエピソードが話題になりますが、松岡さん自分だけ女優出身だったことが不安だったらしく、山田監督からの熱烈なオファーという言葉が出ると「そこ、強めに言ってください!」「熱烈なんですよね?」と言う場面があり、会場で笑いが起こります。さらに、そこへキャスト陣がフォローを入れるのですが、監督が松岡さん出演のドラマの話に触れ、それに対して松岡さんが「今作に対して言ってください」というお願いをすると、会場の笑い声はさらに大きくなりました。

 そんな中、本作の小学生時代の将也の話になると、早見さんから観客へ「この後すぐ見ていただくと思うんですが、幼少時代の将也と硝子がすべてをさらけ出して思いをぶつけ合うシーンがあるんですね。そこが本当に心と心のぶつかり合いみたいに描かれているんですが、そこで自分と松岡さんの声が重なったのを聞いて、会話は全然かみ合っていないのに、ものすごいハーモニーが生まれたなと感じたので、これからスクリーンで見て下さい」と本作における小学生の将也の見どころを、熱を込めてアピールします。すると、それを聞いた松岡さんはとても安心したようで、「皆さんが少しでも優しい気持ちで見てくれれば……」との言葉をいただきました。

川井は聖母、真柴はイケメンじゃない!?
 植野直花役の金子さんはキャラクターの幸福論を大事にしており、そのキャラクターにとって何が幸せなのかを常に考えて演技しているいるとのこと。今回演じた植野に関しても、「植野にも大事なものがあって、それを心の奥に持っていつも演技していたつもりなので、そういうところも感じてもらえたらうれしいなと思っています」と自身の演技や見どころについて話してくれました。

 自身が演じる佐原みよこについて、他のキャラよりクセがないように感じたという石川さんは、「割と個性の強いキャラクターが多いんですけど、その中で佐原はどちらかというとクセのない、スッとしたイメージのキャラクターだなっていう印象を受けました。なので、私もアフレコのときはついつい力が入ってしまうんですが、それがないように深呼吸して自然体で演じられるように頑張りました」とアフレコの話を交えつつ、キャラを演じてみての感想を述べます。また、石川さんは佐原の強さと優しさに感動したようで、「自分にとって、佐原っていう子はあこがれだなって思っいます」と佐原に対する思いについても語ってくれました。

 次に、川井みき演じるに当たって、川井とどういうやってに向き合ったらいいかを考えたという潘さん。「アフレコ当日まですごく悩んでいた部分もあって、演じていくうちに川井という女の子の輪郭が生まれていくんじゃないのかなっていう、ちょっと賭けをしながらアフレコに臨みました」と演じた際の苦労話を語ります。そんな時、潘さんも山田監督からの助言をもらったそうで、「聖母のような存在なんだよ、川井は」という言葉をいただいたとのこと。さらに休憩中には、原作者の大今良時先生からも助言をもらえ、「本当にいい子なんです」と教えてもらったそうです。

 そんな助言をもらったうえで、潘さんは「川井は普段他の人が言えないこと、人間関係を考えたら嘘をついてしまうようなときでも、思ったことをすぐにポロッと言うんですよね。彼女の純度120%の気持ちで相手にかけてる言葉って、彼女にとっては正義なんだけど相手にとっては傷付くような言葉でもあって……。でも、そういうことも含めて、彼女の信じているものって揺るがないなって思いながら演じていました」と川井に対する思いと彼女の魅力を観客に伝えます。

 真柴智を演じた豊永さんも、潘さんと同様に演技に苦労したようで「難しかった」と最初にひと言。さらに、「オフィシャルホームページのところにあるキャラクターのイラストを見ると、一見イケメンっていう感じの印象が湧くんですけども、監督とお話しさせていただいた時に『そうではないんです』っていうことを教えてくださいました」と山田監督とのやり取りを話し、「ほ~、そっか違うのか……」と言われた当時の感想を吐露します。

 他にも、自分以外のキャストの演技にも驚いたようで、「皆様方のお芝居でくり出してくるベクトルっていうのがものすごいんですよ! 『うーわ、スッゲ! どうしようこれ、芝居どうしよう……』ってなるぐらいすごいベクトルでお芝居を作って来ていらっしゃっているんで、そこにどうやって乗っかっていこうかなっていうところから考えたりして……」と本作のクオリティの高さを、声優の立場からハイテンションで話し、会場は笑い声に包まれます。

 自身が演じた真柴智については、「真柴くんは結構短いセリフのところが多いので、そこにどれだけ真柴くんの情報量を詰め込むのかっていうところも、精一杯自分なりに解釈して載せたつもりでいます」とのこと。加えて、「『聲の形』という作品は、セリフ一つ一つの表面上の言葉の意味だけじゃない“意味”がすごくたくさん含まれている作品だと感じています」と本作に対する思いも熱弁します。

聞こえる音だけじゃなく「体感できる音」にも挑戦
 続いて、山田監督は本作のこだわりについて「映画として、将也たちを包む世界は美しいものでありたいと思いましたし、将也たちと一緒に悩んでしまわない世界観というのを作りたいなと思っていましたので、色だったり空気感だったり、将也たちが住んでいる水門市の美しさというのをちゃんと描こうと思いました。あと、この映画の大事なところとして“音”っていうところがありまして、声を描く作品ですので、音というのを大事にしました。聞こえだけじゃない“体感できる音”というところにも挑戦していますので、いろんな音の形が伝わるといいなと思います」と世界観や音というキーワードを使って教えてくれました。

 さらに山田監督は先日、本作の主題歌を歌っているaikoさんにお会いしたとのこと。その話題になると監督のテンションが上がり、aikoさんも『聲の形』の大ファンだったらしく、「aikoさん自身が『聲の形』の原作が大好きで、その思いが溢れちゃって溢れちゃって、挨拶中も溢れちゃって溢れちゃって……aikoさん溢れちゃってました(笑)」と「溢れちゃって」を連呼し、会場を沸かせます。

 そして最後に、入野さん、早見さん、松岡さん、山田監督からそれぞれ一言。早見さんは「本当に自分の中の開けたくなかった引き出し、そっと閉じておいた引き出し、思い出すのも忘れていた引き出し、いろんな引き出しを開けてくれるシーンがたくさんあると思います。決して開けることをいとわずに、ありのままの、そのままの自分でスクリーンと向き合って、楽しんでくれると嬉しいです」とのこと。

 入野さんは「僕自身、実は全7巻あるこの作品を2時間の映画にすることにすごく不安で、きっといろんなところがカットされるだろうし、『やりたかったな……』っていうシーンがあるとどうしようってすごい不安でした。でも、アフレコ終えてすごい安心したんですね。『これ絶対大丈夫だ』って。さらに完成したのを見て、『あ、ものすごい素敵な作品、ものすごい素敵な映画になった』と感じました。一番ほんとに大事な部分、一番大事な“繋がりたい”という部分がばっちりフィルムに収まっていますので、その部分を感じてもらえると嬉しいです」と本作における大事な“繋がりたい”という部分に関して、改めて熱く語ってくれました。

 そして、松岡さんは「私はこの映画を見たときに、許された気持ちがしました。皆様の小さな懺悔とか、後悔していることが今日許されると思うと、とてもうれしいです。今周りに苦しそうな人がいたら、この映画を勧めてあげてください」と本作を見ての感想を交えつつ最後の言葉を述べます。

 最後に山田監督から「本当にたくさんの思いをギュウギュウに詰めて、むき出しの心で作った大事な作品です。皆さんの心に何か届くといいなあと思っております」と一言いただき、本日の舞台挨拶は終了となりました。

[取材・文・写真/長田雄太]

作品情報
映画『聲の形』
新宿ピカデリー他、全国大ヒット上映中!
主題歌:aiko「恋をしたのは」


石田将也:入野自由
西宮硝子:早見沙織
西宮結絃:悠木碧
永束友宏:小野賢章
植野直花:金子有希
佐原みよこ:石川由依
川井みき役:潘めぐみ
真柴智:豊永利行
石田将也(小学生):松岡茉優


原作:「聲の形」大今良時(講談社コミックス刊)
監督:山田尚子
脚本:吉田玲子
キャラクターデザイン:西屋太志
美術監督:篠原睦雄
色彩設計:石田奈央美
設定:秋竹斉一
撮影監督:髙尾一也
音響監督:鶴岡陽太
音楽:牛尾憲輔
音楽制作:ポニーキャニオン
アニメーション制作:京都アニメーション
製作:映画聲の形製作委員会(京都アニメーション/ポニーキャニオン/ABCアニメーション/クオラス/松竹/講談社)
配給:松竹

>>映画「聲の形」公式サイト

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