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『衛宮さんちの今日のごはん』セイバー役・川澄綾子さんインタビュー

『衛宮さんちの今日のごはん』セイバー役・川澄綾子さんインタビュー|ぽわぽわ空間とセイバーの可愛らしさに注目して欲しい

AbemaTVなどで配信中のアニメ『衛宮さんちの今日のごはん』。本作は、『Fate/stay night』の主人公・衛宮士郎が自慢の手料理で、冬木の住人やサーヴァントたちをもてなす、人気WEBコミック(「ヤングエースUP」連載中)のアニメ化作品です。

今回は、そんな『衛宮さんちの今日のごはん』に出演するキャスト陣をアフレコ後に直撃。アフレコ時の裏話から、『Fate』に対する深い思い入れの数々など、様々なお話を聞くことができました。

本稿では、セイバー役・川澄綾子さんのインタビューをお届けします。川澄さんは、ある作品の収録の影響が残っていたようで、本作の「ぽわぽわ空間」にほっこりしてしまったそうですよ。

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●『衛宮さんちの今日のごはん』衛宮士郎役・杉山紀彰さんインタビュー
●『衛宮さんちの今日のごはん』遠坂凛役・植田佳奈さんインタビュー

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劇場版[HF]からのギャップに苦労したエピソードも

――最初に原作を読まれたのはいつ頃だったのでしょうか?

川澄綾子さん(以下、川澄):1巻が発売されるタイミングに取材を受けたことが、原作に触れるきっかけになりました。食事がテーマということで、原作のTAa先生と料理監修をされている只野まことさんもいらっしゃって、スタッフさんも一緒に、只野さんに実際に作っていただいた料理を食べるという楽しい取材だったのを覚えています(笑)。

――その取材は羨ましいですね……(笑)。その際に、どんな印象を抱かれましたか?

川澄:桜とライダーが街を歩いていたり、キャスターが葛木先生のためにご飯を作っていたりとか、原作の『hollow ataraxia』(※1)から夜のパートを抜いた、辛いことや悲しいことが一切起こらない幸せな空間だなと。

頻度はそれほどではないのですが、『stay night』本編でも、食事というのは1つの幸せの象徴として印象的に使われていますが、本作はとくにそれに特化した作りだという印象で、アフレコでも「ぽわぽわ空間」というト書きが出てくるくらいなんです(笑)。

※1:hollow ataraxia
『Fate/hollow ataraxia』。2005年にTYPE-MOONから発売された、『Fate/stay night』のファンディスク。『Fate/stay night』より後の時間軸の物語が描かれるが、全てのサーヴァントが聖杯戦争で敗退しておらず、平和な日常生活を送っている世界が描かれる。

――その中でも、とくに印象に残ったエピソードはありますか?

川澄:食べる専門だったセイバーが桜に教わって、士郎のためにホットケーキを作る回ですね。(原作コミック1巻番外編「セイバーさんの今日のおやつ」)番外編なのですが、ホットケーキを選ぶという桜の優しさも感じられるのがすごく好きなんです。

ホットケーキって誰でも作れて美味しくて、みんなが幸せになれるじゃないですか。それを見守りながら教えてくれる桜の優しさ、一生懸命料理を作るセイバーのかわいらしさというのが、すごく印象的で。

セイバーの視点だと、他のエピソードが食べているばかりなのもありますが(笑)。

――あのエピソードやアニメの第一話など、セイバーがすごくヒロインらしかったですよね。劇場版[HF](※2)でもそうですが、最近は一歩引いた立ち位置が多かったので新鮮でした。

川澄:やっぱり私の中でも、劇場版[HF]の影響が残っている部分はありました。第三話の収録では、第一話の時と違って「今回は桜がいるから譲らないといけないのかな」という気持ちがどこかにあったり(笑)。

ただ、『hollow ataraxia』の時のイメージで演じていたので、あまり今回の立ち位置についての違和感はなかったですね。

むしろヒロインというよりも、他人とのコミュニケーションがそれほど得意な方ではないセイバーが、食事を通して色々な人たちとの仲良くなっていくことの方が本質なんだと思っています。

※2:劇場版[HF]
間桐桜がメインヒロインとなる『Fate/stay night』第3のルート[Heaven's Feel]。『Fate/stay night』の最終章とも言えるルートであり、現在は待望のアニメ化となる劇場版『Fate/stay night[Heaven's Feel]』第一章が上映された。他のルートとは一風異なる物語が描かれる。

――アニメは、「Fate Project 大晦日TVスペシャル 2017」でサプライズ的に放送されたのにも驚きました。

川澄:収録の時に「絶対に言わないでね」とプロデューサーから直接お達しがあったほど、本当にトップシークレットだったんです。事前に告知があれば、リアルタイムで見ながら同じ作り方で一緒にお蕎麦をすすりたかった人もいたでしょうし、知っていてもなかなか言えないのは心苦しかったです。

――確かに、「もし知っていたら事前に準備していたのに!」と思った人も多かったかもしれません。

川澄:あのエピソードのラストで、「そばにいたい」というお蕎麦の意味を聞いて一瞬ぽかんとしたあと、セイバーが本当に嬉しそうに返事をするんですが、こんな幸せな感じはいつ以来だろうとちょっと感動しましたね。劇場版[HF]だとこれからずっと黒くなったままですから(笑)。

――シリアスな劇場版[HF]とは特にギャップが激しいですよね。

川澄:第一話の収録があったのは、劇場版[HF]の舞台挨拶や取材を頻繁にやっていた時期なんです。その影響もあって、今回の収録では、音響監督から「サーヴァントを警戒している感じが出ています。そこの影にはアサシンはいません」と言われたことがあって。

一同:(爆笑)。

川澄:自分の中ではそんなつもりはなかったんですけど、冬木の町を歩くということは、私の中でなかなか気が抜けないことだったのだと改めて実感しましたね(笑)。

川澄さんにとっての家庭的な男性とは

――もし川澄さんが、セイバーに料理を作ってあげるとしたら、どんな料理を食べさせてあげたいですか?

川澄:まず“セイバー=何でも食べる腹ペコ”のイメージが強いと思いますし、実際に何でも食べてはくれるのですが、本来彼女は士郎が作るような丁寧な料理が好きなんです。

なのでセイバーにご飯を作るなら、普段は市販のパックで済ませているところを、一から出汁をとったり、手間をかけたものを食べさせてあげたいですね。

――作中でも、どのくらい手間がかかったのかセイバーは敏感に見抜いていますよね。

川澄:そうなんです。だからセイバーに作るなら、煮物も面取りしないとダメでしょうし、しっかりと手間をかけたものにして褒めてもらいたいですね(笑)。

――川澄さんは、何か気合を入れたい時に食べる勝負ご飯というものはありますか?

川澄:具体的にこれというメニューはないんですけど、肉です! 肉を食べるとよく声が出るので。霜降りとか高級なものじゃなくてもいいんですけど、気合入れたい時はやっぱり肉かなと。

――女性目線から見たとき、士郎のような家庭的な男性というのはいかがですか?

川澄:士郎だったら大丈夫だと思うのですが、作ったものに対して「今日はいまいちだね」とか言わないタイプの方がいいですね(笑)。

私自身、何かを煮込んでそれをずっと見ているとストレス解消になったり、料理すること自体が好きなので、料理のことはよく分からなくても、ただ美味しいといって食べてくれる方が嬉しいかなと。

ただ、本当に士郎並に美味しいものを作ってくれるのなら全部任せてしまうかもしれないですね(笑)。

――本作の魅力となるポイントについて教えてください。

川澄:戦いが起こらない幸せな世界で、「みんなで食卓を囲む」という、ささやかだけど大切なことを描いた作品です。この世界は『hollow ataraxia』に近いものだけど、『hollow ataraxia』と違って終わらせないといけない悲しさがないんですよね。

同じ『Fate』シリーズでも、劇場版[HF]のようなシリアスな面もあれば、本作のようにすごく優しい面もある、その振り幅の大きさを楽しんでいただければ。

あとは何といっても、何かを食べている時のセイバーの可愛らしさですね。セイバーも含め、本編ではいなくなってしまういろいろなサーヴァントたちが様々な表情を見せて幸せに過ごしている姿という点にも注目してもらいたいです。

――最後に、放送を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。

川澄:「料理は愛情」とよく言われますが、料理って適当につくると本当に味も適当になるんです。その点本作は、「作る人がいて、食べてくれる人がいる」という、料理の一番大切なことを思い出させてくれるエピソードが満載の作品です。

原作はもちろん、アニメでは劇場版[HF]では素晴らしい麻婆豆腐を描いたufotableさんが本気で料理について取り組んでくれています。いつもの『Fate』とは一味違う、「ぽわぽわしているけどクオリティが高い」作品を楽しんでいただければと思います。

[取材・文/米澤崇史]

WEB最速放送情報

『衛宮さんちの今日のごはん #4』
放送はこちらからチェック!

<放送日時>
4月1日(木) 21:00 ~ 21:15

Blu-ray&DVD情報

◆発売日
・2018年6月6日(水)

◆販売形態・価格
・Blu-ray5,000円+(税)ANZX-12371
アニメイトオンラインショップでの購入はこちら

・DVD4,000円+税ANZB-12371
アニメイトオンラインショップでの購入はこちら

◆本編ディスク仕様
・収録話、第一話~第三話

◆完全生産限定盤特典
・ufotable 描き下ろしジャケット
・特製ブックレット
・TAa描き下ろしピンナップ

■特典情報
◆Blu-ray/DVD店舗共通各巻購入特典
原作コミックの著者・TAa描き下ろしミニ色紙

※対象店舗にてBlu-ray/DVDをご購入頂いたお客様に先着でプレゼントいたします。

[対象店舗]
ufotable、 ANIPLEX+、 アニメイト、 Amazon(【Amazon.co.jp限定】商品のみ対象)、 ソフマップ(BD/DVD取扱い店及びドットコム)、 ゲーマーズ、 とらのあな(一部店舗除く)、 TSUTAYAオンライン、 キャラアニ.com、 WonderGOO/新星堂、 セブンネットショッピング、 HMV・Loppi、 メロンブックス、 あみあみ、 げっちゅ屋

◆店舗別オリジナル特典情報
【アニメイト】
・全巻購入特典、描き下ろしオリジナルプレート

【ゲーマーズ】
・全巻購入特典、描き下ろしB2タペストリー

※特典はなくなり次第終了となります。
※詳しくは各店舗にお問い合わせください。

作品情報

Fate×料理が織りなす美味しく優しい世界――
そこは少し賑やかなどこにでもある食卓の光景。 春も、夏も、秋も、冬も、衛宮さんちでは毎日美味しい料理がふるまわれる。

さて今日は何を作ろうか


●配信情報
AbemaTV:2月1日(木)21時より毎月1日配信開始
dアニメストア、ニコニコチャンネル、GYAO!、SBMアニメ放題、U-NEXT、バンダイチャンネルほか:2月8日(木)12時より毎月8日配信開始

●スタッフ
原作:『衛宮さんちの今日のごはん』 TAa/TYPE-MOON(KADOKAWA「ヤングエースUP」連載)
キャラクター原案:TAa
料理監修:只野まこと
監督:三浦貴博・佐藤哲人
キャラクターデザイン:内村瞳子
脚本制作:ufotable
美術監督:海老沢一男
撮影監督:吉川 冴
3D監督:鉄砲塚大樹
色彩設計:大前裕子・牛尾友里恵
編集:神野 学
音楽:椎名 豪
制作プロデューサー:近藤 光
アニメーション制作:ufotable

●キャスト
衛宮士郎:杉山紀彰
セイバー:川澄綾子
遠坂凛:植田佳奈
間桐桜:下屋則子
ライダー:浅川悠
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン:門脇舞以
藤村大河:伊藤美紀

●主題歌情報
・オープニング主題歌:DJみそしるとMCごはん「エプロンボーイ」(Ki/oon Music)
作詞・作曲・編曲:DJみそしるとMCごはん

・エンディング主題歌:三月のパンタシア「コラージュ」(SACRA MUSIC)
作詞・作曲・編曲:すこっぷ

■原作コミックス『衛宮さんちの今日のごはん』
衛宮士郎がすてきなご飯でみんなを癒すFateパラレルワールド! 大人気作品『Fate/stay night』新作パラレルストーリーが登場! 衛宮士郎が自慢の手料理で、冬木の住人やサーヴァントたちをほっこりさせちゃいます! 詳細なレシピも付いて、だれでも士郎の手料理を同調開始(トレース・オン)!

公式サイト
公式Twitter(@emiya_gohan)
KADOKAWAヤングエースUP公式サイト

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(C)TAa・KADOKAWA・TYPE-MOON / 「衛宮さんちの今日のごはん」製作委員会
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