『炎の蜃気楼昭和編』トークイベントレポート

『炎の蜃気楼昭和編』シリーズ&舞台『散華行ブルース』―環結記念 桑原水菜先生トークイベント― アフターレポート

2018年08月25日(土) ~2018年09月04日(火) にアニメイト渋谷にて、また、2018年09月08日(土) ~2018年09月17日(月)にアニメイトAKIBAガールズステーションにて、原作・舞台にフォーカスして2度のオンリーショップ開催となった大人気タイトル『炎の蜃気楼』。

2018年8月11日~19日まで公演されていた、舞台「炎の蜃気楼昭和編 散華行ブルース」を記念して開催された両ショップの関連イベントとして、9月2日(日)にアニメイト渋谷イベントスペースにて開催された、原作・桑原水菜先生を招いてのトークイベントについて、気になるその内容をレポートします!

※(編集部注)当イベントは「参加希望者が200名弱のところ、参加できたのは30人程度」「28年続いたシリーズにおいて、原作の先生が語るのはここが最後かもしれない」という状況でした。そんな中で「何とかイベントの様子だけでも知りたい」とファンの方からのご要望をいただき、アニメイト渋谷の方が自主的に作成した記事になります。

アニメイトタイムズ編集部としても、「これは載せねば」という思いで掲載しております。ファンの方の思いでできた記事だけに、参加できなかった多くのファンに喜んでいただけると幸いです。

 

参加率100%、ファン度100%の会場は、先生のトークも100%!

アニメイト渋谷、アニメイトAKIBAガールズステーション両会場にて参加チケットが販売された当イベント。希望者多数のため、どちらの店舗でも8月25日(土)の開店直後に抽選の上、販売となっただけあって、トークイベント当日は「参加率100%」という状況です。

開場時間を迎え、配布されたドリンクとお茶菓子を手にイベント会場に通された参加者の方々が会場内を見て回ります。イベントスペースは、オンリーショップと同様に飾り付けられており、多くの方が写真に収めたり、参加者アンケートを記入しながら、先生の登場を待っていました。

 

定刻となり、イベント諸注意の後、参加者の盛大な拍手に迎えられる形で桑原水菜先生と、コバルト文庫編集部・手賀編集長が入場します。

イベントスタート前に桑原先生から、「ネタバレしても大丈夫ですか? 舞台・散華行ブルース、原作・最終巻まで、どちらもまだ見てない、という方いらっしゃいますか?」という呼びかけがあるも、さすがはコアなファンの集いだけあって、参加者全員が舞台も原作も観劇・読了済み。オールネタバレOKの確認が取れると、28年にわたる『炎の蜃気楼』の小説、舞台の裏側をも明かすトークイベントがスタートしました。

 

舞台『炎の蜃気楼 昭和編』について

冒頭、話題となったのはやはり、8月19日に無事千秋楽を迎えた、舞台『炎の蜃気楼 昭和編』。
桑原先生も大満足のクオリティだった舞台。先生自身、「『炎の蜃気楼』本編が完結した後、そこにつながる物語として描かれた昭和編を、舞台にしてもらったというのは良い経験だった」と振り返ります。

ただ、やはり最初の公演であった『炎の蜃気楼昭和編 夜啼鳥ブルース』の公開日は強い緊張を感じていたと語られました。

「舞台公演って、ゲネプロの後、数時間後に最初の公演がスタートするんですよ(編集長)」

「始まるまでの数時間、原作サイドとしては何もすることがない分、緊張しっぱなしでした。編集さんと喫茶店に入って、心配のあまり、ずっと噛み合わない会話をしていましたね(桑原先生)」

当時の心境をそんな風に語るお二人。もちろん、公演は盛況で、キャストの皆さんが熱意をもって演じてくださるために、夜啼鳥ブルース、瑠璃燕ブルース、夜叉衆ブギウギ……と、回を重ねるごとに高まっていくクオリティに、安心してみることが出来た、とこれまでの公演を思い返していました。

舞台を演じられるキャストの方々のヴィジュアル面の感想の中で特に話題になったのが、散華行ブルースで登場することになった「景虎が換生した‘美奈子’」。

演じられた小野川晶さんの影響もあって、桑原先生も「可愛過ぎる」「直江がうっかりプロポーズしてしまいそうなほど可愛かった」と大絶賛。
他のキャラクターについても、小説挿絵で登場しないキャラまでもしっかりと視覚化できたことに「素晴らしい出来栄え」と先生からも賛辞が上がりました。

 

先生は、どのキャラクターと呑みたい?

舞台についての話に花を咲かせつつ、トークの話題は昨年12月に最終巻が発売された原作小説へ。『散華行ブルース』を書き上げた後は、旅行に出る気力も湧かないほど消耗したという桑原先生ですが、最近新しくジムに通い始めたとのこと。中でもはまっているのがボクシング!

「体重も体脂肪率もぐっと下がったんですよね。ゆくゆくはボクサーデビューとか(編集長)」という言葉に、少し恥ずかしそうに微笑む桑原先生。奇しくも朽木慎治は元ボクサーであり、「今ならもっと良く書けそう。これも縁かな(桑原先生)」とも語られました。

昭和編の登場人物について語る内で、「誰と一緒にお酒を飲みたいか」という話題が飛び出る場面も。ハードなストーリー展開が続く昭和編の中で、色部の存在感、安定感を強く感じるようになったという桑原先生。「(色部勝長とは)一緒にお酒でも飲みながら、もっと語り合いたいですよね」と話しつつ、「でも、逆に直江(信綱)とは絶対に飲みたくない。愚痴がスゴそう」という発言に、客席からは笑いがこぼれました。

 

席におかれた昭和編の文庫本を手に取りつつ、「特に、紅蓮坂、涅槃月、散華行の3冊を生み出すのは、とても大変だった」と当時を振り返る桑原先生。

「涅槃月のクライマックスシーンは、本当に消耗しながら書きあげた」という言葉に、客席の誰もがうなずく。

改めて作品を綴った当時の苦しい心境を振り返りつつも、「だからこそ、本編に続く形で昭和編が環結したことで、炎の蜃気楼は永久機関になったと思う」「読者の皆さんも、一生読み続けてほしい」と桑原先生はおっしゃっていました。

 

会場で「ジェイムス・D・ハンドウ」の「D」が決まる!

イベントも佳境に近づいたころに編集長が参加者の皆様からのアンケートを取り出します。そして、「寄せられた中から、抜粋して質問してみましょう」と言いつつ、「私もこれだけは聞いておきたかった」との質問が、「ジェイムス・D・ハンドウの、Dって何の略ですか?」というもの。

これは気になっていた参加者も多かったようで、質問が上がると観客席からも拍手が起きました。「ミドルネーム?」「クリスチャンなら洗礼名?」など、編集長も先生も首をかしげつつ、参加者にも「なんだったらいいと思います?」と逆に尋ねる場面も。

会場から、「大五郎」という声が上がると、「確かに、昭和だったら普通にあり得る名前ですよね」と桑原先生。

他にも「大吉」や「九州っぽい」など盛り上がる中、「ディヴィッド」という声に、先生も編集長も納得した様子で、「ディヴィッドにしましょう(桑原先生)」とうなずき、イベント中にDの設定が固まる、という事態もありました。

 

また、アンケート以外に、イベント参加者から直接質問を受け付けも実施。

読み直すとしたらどの順番がいいか。舞台から入った新しい読者にどこから進めるべきか。などの話題の中で、どこからともなく「記憶を失って読むとしたら」と、本編の高耶を彷彿とさせる流れに。

桑原先生からは「10年後とかに記憶を消して一から読み直してみたい。昭和編からも読んでみたい。」「さらにその10年後は邂逅編から読み直したい」という言葉も出て、やはり『炎の蜃気楼』は一生付き合う作品だね、と参加者含めうなずき合う様子が見られました。

他にも、「本編冒頭で直江が高耶に石を投げたのは、本当に力を失ったのかの確認? それとも仕返し?」「海外の読者向けに翻訳出版の予定は?」など、様々な質問が出て、イベントは大いに盛り上がりました。

 
 

『炎の蜃気楼』はとにかく、一生読み続けてほしい作品

話は尽きないイベントでしたが、惜しまれつつも終了の時刻に。

最後、桑原先生から参加された読者のみなさんへという投げかけに、「とにかく、一生読み続けてほしい作品」「他にもたくさんシリーズを書いてきたけど、炎の蜃気楼はやはりいろいろな意味で特別な作品」と語られるなど、長期の連載作品だけあって、その環結にあたっては並々ならぬ思いがある様子でした。

参加者の拍手に見送られて桑原先生、編集長が降壇された後も、参加された皆さんは互いに語り合ったり、名残惜しそうに先生が座られていた席を撮影するなど、終始和やかなムードの中、トークイベントは終了しました。

9月4日で、渋谷のオンリーショップも盛況のうちに終了。メッセージボードに来場者から寄せられたカードはファイリングして桑原先生にお届けする予定です。

小説はもちろん、今回公演した昭和編の舞台など、様々なメディアでファンを魅了してやまない『炎の蜃気楼』。素晴らしい作品なので、未読の方はこれを機にぜひ、手に取っていただけたらと思います。

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