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『アサシンズプライド』監督がアニメにするにあたって考えたこと【連載Vol.9】

【連載】TVアニメ『アサシンズプライド』監督がアニメにするにあたって考えたこととは/インタビュー

天城ケイ氏によるライトノベル『アサシンズプライド』(富士見ファンタジア文庫 刊)がTVアニメ化し、2019年10月から放送中! アニメイトタイムズでは、各話ごとの声優インタビューを続けて掲載しています。第9話「悠久の契約」の放送後となる今回は、制作スタッフ陣より本作の監督を務める相浦和也さんの登場です。

《連載バックナンバー》
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『アサシンズプライド』の原作をアニメにするにあたって考えたこと

――ここまで、比較的スピーディーに進んでいる印象があるのですが、原作を構成する際に、どんなことを考えていたのでしょうか?

相浦和也さん(以下、相浦):依頼をいただいたときは原作を読めていないときで、その後読ませていただいてから引き受けたのですが、読めば読むほど1クールで終わるのかな?と思って、やはりそれは難しいだろうと。さらに泣かなければいけないところはたくさんあるだろうと思ったので、メリダとクーファのお話を中心に進めていくことになりました。

原作では、いろいろな伏線やキャラクターの心情といった部分を細かく描いているので、原作ファンの皆様はそこも見たかっただろうなとは思うんですけど、それを描いてしまうと2巻くらいまでで終わってしまうと思ったし、そうすると魅力的なキャラクターたちのいる意味がなくなってしまうと思ったんです。

なので、メリダちゃんと絡むエピソードを出すことで、そのキャラたちのいる意味を持たせていくというか。そうすれば成立はするだろうと思って構成していきました。

――それと、全体的にシリアスにまとめていますよね?

相浦:そう見えていれば嬉しいです。シリアスに進めたほうが、アニメ『アサシンズプライド』としては良いのかなと思っていたので……。

――7~9話で描かれているロゼの話は原作だと5巻に当たりますが、それをここに入れた理由はあるのですか?

相浦:シリーズ構成をする上で一番難しかったのは、エピソードをカットしているぶんの辻褄合わせと、登場人物たちの関係性を言葉のニュアンスを変えていかないと表現できないということだったんです。

ただ、そこは天城ケイ先生もいらっしゃったので、いろいろと相談しつつ、先生にも許可をいただきながらやらせていただきました。で、5巻のエピソードを7~9話で入れられたのは僕的には良かったと思っていて。

というのも、メリダとクーファの関係という部分で、アニメ12本でひとつの解決に持っていくとすると、クーファのバックグラウンドをあまり描けていない分、そこがすごく弱くなってしまうんです。だからこのエピソードは、ロゼの話として進行するんだけど、結果的にはクーファの話として落ち着かせることができたのは、良かったと思っています。

ある意味クーファ単体のエピソードはこの9話で終わるんですけど、ここを描けていないとなると、クーファがヴァンパイアだと明かされたエピソード(3話)に意味がなくなってしまう気がしたんですよね。


――確かにそうですね。

相浦:この作品って、伏線を回収するタイミングが意外と遅かったりするので、伏線を張り続けたまま終わってしまうことがないようにしようと思った結果、こうなってしまったという……(笑)。

――結構伏線はいろいろなところに張られていますよね。

相浦:そうですね。難しかったのは、どの伏線を残すのかというところで、そこは脚本家さんたちが良いところに入れてくれたと思ってます。天城先生に、この伏線はどういう意味で、どのタイミングで出すべきなのかというのを確認しながらやらせていただけたことは、難しい中でも、すごく助かったところです。

(C)️2019 天城ケイ・ニノモトニノ/株式会社KADOKAWA/アサシンズプライド 製作委員会
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