声優
『佐倉綾音の伝え方』優しい声のコミュニケーション論

『佐倉綾音の伝え方』優しい声のコミュニケーション論

『ラジオを聴きながら、「この人が伝えようとしている言葉を、私だったらどのように優しく伝えられるか」「この人が優しく優しく発信していることを、私だったらどのように踏み込んだ形で皆さんにお届けできるか」と考えるんです。』

役者として数多くのキャラクターに命を吹き込む声優・佐倉綾音さん。あるときは元気いっぱいな女の子。またあるときは、ちょっぴりクールな大人の女性。今日もテレビやラジオからは、彼女の感情豊かな声が聴こえてくる。

そんな佐倉さんが、昨年に引き続き総務省のラジオ周知広報Web動画に出演。今回は、1年前のインタビューでも語っていた「コミュニケーション」に焦点を当てながら、言葉の伝え方やラジオの可能性を探っていく。

佐倉綾音プロフィール

1月29日生まれ、東京都出身。主な出演作に『新サクラ大戦 the Animation』(天宮さくら役)、『新幹線変形ロボ シンカリオン』(速杉ハヤト役)、『僕のヒーローアカデミア』(麗日お茶子役)、『BanG Dream!』(美竹蘭役)、『五等分の花嫁』(中野四葉役)など。

パーソナリティを務めるラジオ番組『セブン-イレブン presents 佐倉としたい大西』は、第3回・第4回アニラジアワードにて2年連続「RADIO OF THE YEAR 最優秀ラジオ大賞」を受賞。

初対面の人とのコミュニケーション

ーー2019年に公開された総務省のラジオ周知広報Web動画「ともだちラジオ」への出演に引き続き、今回第2弾となりますね。

こういったコンテンツと少し時間が経ってから再会するときって、自分の持つ技術や実力を客観的に見て、「まだ自分にそういった価値が残っているんだな」とホッとすることが多いんです。「今年もまた何か力になれることがあるんだ」と思わせていただけて、ありがたいお話ですね。

ーー今回の動画は前回のドラマ調から雰囲気がガラリと変わり、ニュース番組のような作りになっていましたね。

ネタばらしをしてしまうと、今回の撮影では目の前にセリフが全部表示されていたんですよ。前回の撮影の際に私がなかなか台本を覚えられなくて、その苦戦していた様子を見ていたスタッフさんが気を遣ってくださって。だから「目の前の文章を読みあげる」という声優の現場と変わらない臨み方をさせていただきました。

ーーそうだったんですね(笑)。今回ご一緒に出演された緒方佑奈さんは、佐倉さんと同じくアイムエンタープライズに所属されている声優さんですよね。現場で何かお話はされましたか?

緒方さんとは楽屋が一緒だったのですが、実は今回がほぼ初対面で。これまで私の周りには“年上の後輩”が多かったんですけど、最近は緒方さんのような“年下の後輩”がどんどん増えてきて。

私も人見知りなので、最初少し緊張していたものの、ふと彼女のことを考えてみたときに「もしも事務所直属の先輩がいるこんな現場に放り込まれたら、きっと肩身が狭くてしかたないだろうな」と思ったんです。

お喋りをするのがお好きな方かどうかもわからなかったのですが、「話しかけてみよう」とメイクさんと一緒にコミュニケーションをとってみたら、聞いたことに対してちゃんと答えてくださって。

今回の動画の撮り方がトリッキーだったこともあり、その場で一緒に撮影ができたわけではなかったのですが、私自身もドキドキの先輩体験だったので、その緊張が伝わってないといいなと思っています。

ーー佐倉さんの場合、現場で初対面の方とコミュニケーションをとる機会も多いかと思いますが、そういった際に気をつけていることはありますか?

事前に情報を入れられるときにはその人のことを調べたりもしますが、ふとした出会いの場合は、その人の周囲との関わり方や立ち振る舞い、喋り方などを見ているとわかることもあるというか。

こればかりは26年生きてきた勘のようなものかもしれないのですが、この人にはこう接して、ここでアクセルを踏んで、ここでブレーキをかけて、みたいなものが集中すると浮かび上がるときもありますね。

ーーラジオパーソナリティをされている方は特にそのやり取りが上手ですよね。初対面のゲストさんとの会話にも関わらず、その人の感情を上手く汲み取ったうえで、リスナーさんがわかりやすいように話を盛り上げたり。

自分の中で捉えているのに説明できないような感情を、他人に共感してもらえるように言語化できるパーソナリティの方は本当にすごいなと思います。

以前、鷲崎健さんがパーソナリティをされている番組で「僕は色んなことが遠回しだから、回り道をしてから目的地に辿り着く。例えば、″あそこにウグイス色の車があるじゃない?″という会話の切り口を自分が選択した場合、″ちなみにウグイス色の“ウグイス”っていうのはね…″というところを経由してしまうんだ」とお話をされていたことがあって。そのときにすごく共感したんです。

私も相手の引き出しがわからないときや、伝わっているのか自信がないときに“ウグイス”の説明をしてしまうタイプなのですが、普段ラジオを聴いていると、私もみんなもその説明を必要としていないし、それがなくても当然わかっている、という相手への信頼を持ってパーソナリティの方は喋っていて。その感覚がすごく羨ましいなと思うんです。

特に私の場合は、初対面の人に遭遇したとき「この人の引き出しがわからない」となると、“ウグイス”の説明から入ってしまうんですよ。だから他人から「理屈っぽい」とか「お節介」という印象を持たれやすいのかなと。

色んな人との関わり方を慎重に探りながらも、もう少し相手のことを信用しても大丈夫なのだと最近気づき始めました。

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