音楽
ReoNa×新生『月姫』コラボレーションの軌跡|ReoNa「生命線」インタビュー

絶望系アニソンシンガー・ReoNaが彩る、長編伝奇ビジュアルノベル『月姫』・新生主題歌「生命線」ロングインタビュー|作品の中にある絶望感、孤独感、痛み。想像していた以上に撃ち抜かれました

月が浮かんでいる暗い海のイメージ

――「Lost」はシンプルなサウンドの中に切なくも静かな熱が宿っていて。それでいて穏やかな凪のような雰囲気もあります。

ReoNa:できるかぎりの力で、声の温度を低く低くしました。この曲に関しては、情景が見えていて、月が浮かんでいる暗い海のイメージがあったんです。ピアノやディレイ音の寄せては返すゆりかご、波のようなイメージを思い浮かべながら歌いました。

――全編英語詞ですが分かりやすい単語も散らばっているので、イメージが広がりやすいんじゃないかなと思います。

ReoNa:そうですね。それに加えて、深読みできる場所もあるんだろうなと感じています。歌詞は毛蟹さんと(英語訳の)本山清治さんといろいろな話し合いの末に出来上がったものです。本山さんには、「Scar/let -English ver.-」でお世話になっているんです。1つの楽曲を二度咲かせる「Scar/let」。そして今度は「Lost」でご一緒させていただきました。

――以前もお伝えしたんですが、ReoNaさんの英語はすごく発音が綺麗ですよね。

ReoNa:ありがとうございます。英語は私も勉強している最中で。とは言え、自分の楽曲として、自分の思いとして、感情として、声を乗せなければなって思って、自分で訳したり、歌ってみたものを英語ができる方にチェックしてもらったり……。そんな中で、訳そうと思っても出てこなかったのが、サビのあとにある<Iician far gesund gemynd>。昔の言葉で「思い出が褪せていく」という意味があるそうです。古語を使っているのも、吸血鬼の世界の楽曲ならではなのかなって。

 

 

――ああ、なるほど。

ReoNa:吸血鬼・アルクェイドは200年以上生きているので。吸血鬼ならではの、彼女の抱える孤独があると思うんです。自分ひとりだけ置いていかれるような気持ちになったことが何度も何度もあるんだろうなと。

――周りの人が生命を全うしていく中で、自分だけが生きていくっていう。それはそれで辛いものがありますよね。

ReoNa:そう思います。みんなと同じ速度で歩めない孤独。

信じる、繋ぐ。その言葉の真意。

――「Believer」はバンドサウンドで、4曲の中でも激しめのサウンドですね。

ReoNa:駆け抜けていくような楽曲です。楽曲のデモ音源が出来た当時はReoNaとしてロックサウンドの楽曲を歌うことがほとんどなくて、神崎エルザ starring ReoNaとして歌わせていただいた「Disorder」「Independence」くらいでした。だから当時の私にとって挑戦の曲であり、自分をひとつ開いてくれた楽曲であり……すごく手探りではあったんですけど「私が疾走感のある、激しい楽曲を歌うとこういう声になるんだ」って教えてくれた曲です。新しい楽曲に挑戦するときに、「Believer」のデモ音源を聴いてヒントをもらったこともありました。だから、ものすごく思い入れが深いです。届けられることを楽しみにしていた楽曲のひとつです。

――ReoNaさんにとってエポックメイキングなものだったんですね。

ReoNa:本当にそうだなと思います。

――タイトルの「Believer」は信じるという意味ですが、日本語だとまっすぐな印象があるんですけど、ここでいう「Believer」にはいろいろな意味が含まれているように思います。

ReoNa:確かに英語だからこそ、受け取る人の心の在りようでイメージが変わるんじゃないかなと思います。信じるって表裏一体のように感じているんです。信じるから裏切られる。裏切られたことがあっても、それでも信じたいものがある。ただ希望だけじゃない言葉だなと思っています。その言葉がすごく志貴らしくもあり、『月姫』らしくもあり……。孤独だけじゃない、人とのつながり、世界とのつながり。それを「Believer」という一言に感じています。

――歌詞は『月姫』らしさもあり、<灰になって 消えてしまえたら 鳥になって どこか飛び去れたら>という言葉をはじめてReoNaさんらしさもあります。<I'm your Believer>のあとに<心を繋いで>という言葉がありますけど、 “繋ぐ”“つながり”ってReoNaさんがライブでもよく使われる言葉だと思うんです。それこそ、少し意味は違うかもしれませんけど、それこそ2019年のライブでも「お歌をつないできました」っておっしゃっていて。

ReoNa:繋いでいきたい、というのはすごく思っているんです。当時のライブツアーはまさにお歌を繋いで描いていって。今に至るまで、点と点がつながって、線になって、今があるという感覚があります。だから“繋ぐ”という言葉は、自分の今までを表すものとして使うことが多いです。私にとって大事な言葉ですね。

――ReoNaさんが大切にされている“一対一”の果てにある言葉という感じもします。

ReoNa:そうですね。一対一も繋がりたいいう気持ちが含まれていて。あなたに届くことによって繋がるイメージがあります。

――さらに、ここから繋がっていくものもあるんでしょうし。

ReoNa:どこに繋がっていくか、すごく楽しみです。19歳のころから私の歴史のなかに刻まれていた4曲。当時の私には、こんな形でこの楽曲たちをリリースできるとも思ってなかったので、それを考えると未知数だなって。

――ジャケットは最近撮影されたものなんですよね?

ReoNa:そうです。

――最新とデビュー時がミックスされていて。それこそ今回の新生『月姫』がまさにそうですけど。

ReoNa:そうですね。不思議と、いろいろなご縁があって。いろいろな歴史が詰まった1枚になりました。

――秋には全国ライブハウス&ホールツアーの開催も決まっています。ライブで新曲が聴けるのが待ち遠しいです。

ReoNa:まさにどうつながっていくのか、楽しみです。私自身、毛蟹さん自身の歴史を持って、この楽曲たちをライブでお届けできる日を楽しみにしています。

[インタビュー・逆井マリ]

ReoNa 1st E.P.「月姫 -A piece of blue glass moon- THEME SONG E.P.」

■商品タイトル:「月姫 -A piece of blue glass moon- THEME SONG E.P.」
■発売日:2021 年 9 月 1 日(水) レーベル:SACRA MUSIC

初回生産限定盤 A(CD+DVD) VVCL 1913-1914 / ¥2,750(税込)

☆家庭用ゲーム「月姫 -A piece of blue glass moon-」ノンクレジット OP 映像収録 DVD 同梱 ☆撮りおろしフォト使用歌詞ブックレット同梱
☆「月姫 -A piece of blue glass moon-」描きおろしイラスト使用三方背ケース仕様

 

初回生産限定盤 B(CD+DVD) VVCL 1915-1916 / ¥2,750(税込)

☆「生命線」Music Video 収録 DVD 同梱 ☆撮りおろしフォト使用歌詞ブックレット同梱 ☆ReoNa 撮りおろしフォト使用三方背ケース仕様

 

通常盤(CD) VVCL 1917 / ¥2,200(税込)

 
 
ReoNa オフィシャルサイト
ReoNa Offcial YouTube Channel

家庭用ゲーム「月姫 -A piece of blue glass moon-」

〇 タイトル:月姫 -A piece of blue glass moon-
〇 ジャンル:長編伝奇ビジュアルノベル
〇 対応ハード:PlayStation®4・Nintendo SwitchTM 〇 プレイ人数:1 人
〇 発売日:2021年8月26日(水)

〇 公式サイト:http://www.typemoon.com/products/tsukihime
〇 発売・販売:発売=TYPE-MOON / 販売=株式会社アニプレックス ※“PlayStation”および“PS4”は株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントの登録商標です。 ※Nintendo Switch は任天堂の商標です。

(C)TYPE-MOON
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