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秋アニメ『見える子ちゃん』本渡楓インタビュー

秋アニメ『見える子ちゃん』百合川ハナ役・本渡楓さんインタビュー│今作ならではの“待つけど待っていないお芝居”とは?学生時代の不思議なエピソードも

“待つけど待っていないお芝居”をするのは自分との戦いでした

――ハナを演じるにあたり、どのように魅力を出そうと考えましたか?

本渡:原作を読んで、ハナちゃんはすごく明るく元気で距離感の近い子だけど、ちゃんと人のことを思いやれる子だと感じたんです。甘いものが好きで食べることが大好きでも、人には強要しないですし。

だから、自分が声を当てるのを想像した時に、いい意味でうるさすぎずに場を和ませられたらなと思いました。やっぱり、みこちゃんのテンション感が軸としてありますから、そことうまいこと噛み合うようで噛み合わないような会話感といいますか、差が付きすぎないようにしないとな、とはオーディションの時から考えていて。そこは現場で天さん(雨宮さん)のお芝居を聞いて、温度差を詰めながら演じました。

――監督たちから、なにかディレクションはあったのでしょうか?

本渡:ハナちゃんは基本ムードメーカーで救いではありつつ、行っちゃダメな方に吸い寄せられるタイプの子なんです。それもあって、“楽しさ加減”に関しては、よくディレクションをいただいています。アフレコの段階で絵が結構出来上がっていて色もついていて、その絵にどれぐらい寄せるのか、声をもうちょっと抑えた方がいいのか、そういったディレクションは毎回いただいていますね。

――第1話では、みことハナの間に化け物がいるシーンもありました。化け物に気づかない感じで会話するのは、ちょっとやりにくさもあったのでは?

本渡:あると言えばありましたね。「私(本渡さん自身)には見えているけどハナには見えていないんだ」と言い聞かせながら普通の距離感でやるのは、特殊な経験でした。みこちゃんが主軸の物語ですから、視聴者の皆さんにも見える、聞こえる体になっているじゃないですか。

だから、声を吹き込む時には必然的に“間”ができるというか。2人だけのキャッチボールでありつつ、その間に「おはよ……おはよう……」が入るのを待つタイミングがあって。待つのは私の理性だけど、ハナちゃんはそれが聞こえているわけじゃないから、(演じる上では)“待つけど待っていないお芝居”をするのは自分との戦い。「待て」と言われた犬みたいな感じでしたね(笑)。

――収録は雨宮さんと一緒ですか?

本渡:はい、一緒に収録しています。

――雨宮さんはモノローグのテンションと普段のテンションとの差別化が大変だったと話していましたが、隣で演技を聞いていかがでしたか?

本渡:あんなに切り替えができるのはすごいなと思いました。本番前のテストではつるっとモノローグも普通のセリフもやられるんですけど、その時点で切り替えが100%できていて。モノローグであんなに「見えてる! 見えてる〜!!」と言っているのに、普通のセリフとしては「……」って、よくスイッチが切り替えられるなと。

それに、クールだから別に面白くしようとしているわけではないキャラなのに面白いという、そのお芝居のバランスがすごく魅力的だなって思いました。共演者ですけど、視聴者のような気持ちで見てしまいます。基本的にみこちゃんはずっと喋っているので、その間は後ろから視聴者の気分で「あ〜、面白い作品だな〜」って。

――公式ページにスタッフのコメントが載っていて、小川優樹監督と雨宮さんはホラーが苦手で、シリーズ構成・脚本の猪原健太さんと本渡さんはホラー大好き。その温度差が極端だったのも面白いなと。

本渡:リアルな感じですよね、みことハナの温度差みたいで(笑)。アフレコ現場でも、ちょっとした待ち時間に天さん(雨宮さん)と「これ居たらどう思います?」「いや、マジで無理ですよ」みたいな話をしているんですよ。

ハナは表情の豊かさが際立っていて、ちょっと羨ましい部分もあります。

――そういえば、アフレコが始まる前にお祓いしたそうですね。

本渡:そうなんです。第1話のアフレコ前に、きちんとお祓いをしました。なかなかそんな経験はないですよね。スケジュールで「第1話(のアフレコ)が始まります。その前にお祓いをします」と言われて、(原作は)コメディとして読んでいたけど……そうだよなと思って。アフレコには毎回お守りを持ってくるようにとも言われましたので、持っていくようにしています。

――盛り塩とかも?

本渡:盛り塩まではしていないです。でも、可愛らしいパワーストーンのようなものは(アフレコ時に)持っていました。

――本渡さん自身、パワーストーンやパワースポットは結構好きなのですか?

本渡:詳しくはないですけど、割と好きです。元気がもらえる気がしますし、たまに神社に御朱印帳を持って行ったりしますね。

――では、アニメ本編にもそれっぽい番組が出ていましたけど、稲川淳二さんがやられている怪談番組とか、それ系の番組は好きですか?

本渡:めちゃくちゃ好きです。信じるかどうかを視聴者に託される番組とか、夏によくあるその系統の番組はいつも視聴予約しています。自分自身には今のところ霊感がないので、それで好きなんだと思います。もし霊感があったら、そういう番組を見る目が変わるかも知れないですよね。

――そのほか、アニメ化されたことでハナの注目して欲しい部分はどこでしょうか?

本渡:みこちゃんと並ぶとより際立つのは、やっぱり表情の豊かさですね。なにか教える時も、教えるもののモノマネをしたりして、全部口にも顔にも出るところがめちゃめちゃ可愛いです。あと、あんなに食べているのにあんなに細いし、胸だけデカいし……脂肪が全部胸に行くタイプなんだなと思って、羨ましいです(笑)。

――第1話からちょっとドキッとするようなシーンもありましたからね。

本渡:ハグして「おはよう!」ってやりますよね。ハナちゃんの立ち位置はある意味、癒し的な感じなのかもしれないです。

――だからこそ、みことの対比がすごいなと思って。

本渡:対比は物語が進むにつれてさらにすごくなります。その対比が私は癖になっているんですよ。間のとり方や構図も凝っていて、アニメで上手く表現しているのがすごいなと思います。

――ちなみに、みことハナは持っているキーホルダー(メメちゃんとラムダラビット)も対照的ですよね。本渡さんだったら、どっちが好きですか?

本渡:うさちゃん(ラムダラビット)の方が好きですね。みこちゃんは怖いものが苦手という割に、部屋のクッションもキーホルダーもなんか結構怖そうですよね。あれはなんだろうと思って。スマホもそうですし、流行っているんですかね(笑)。そこは意外です。

(C)泉朝樹・KADOKAWA刊/見える子ちゃん製作委員会
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