「GRANRODEOらしくて面白いですよ」──約3年ぶりとなるアルバム『Question』をリリースしたGRANRODEO アルバム・タイトルを「Question 」にした理由は、ダジャレから? KISHOWさん、e-ZUKAさんによる、超ロングインタビュー!
新たなキラーチューン「恋はハチャメチャ」
──少し遡るのですが、昨年9月にお話をうかがった時にe-ZUKAさんが「締切に追われてる」というお話をされていて。その時は今回のアルバム準備をされていたんでしょうか。
e-ZUKA:いや、9月なんてまだアルバムのことはまったく考えてなかった。12月入ってからですね。新曲は4曲だけだったから。でも去年の「Treasure Pleasure」のカップリング曲「青色センセーション」あたりからつながって作ってた気がしますね。
年内のスケジュールとしては、『黒子のバスケ』10周年の曲(GRANRODEO feat.小野賢章)、「Question Time」の制作という感じでした。
でも曲を作るのは早かったですけどね。「思い通りじゃなくても」はYouTubeでワンコーラスは発表していて、フルサイズも作っていたので。だからうまくいきました。
──「思い通りじゃなくても」はリモートでの制作でしたよね。
e-ZUKA:そうです。リモートで作ったので、僕の想像よりも地味になってしまった感じがあったんですよね。それはデモがそういう作りだったからなんですけど。だからもうちょっとやんちゃな感じにしたいなと思って、アレンジを変えて、テンポも上げて録りなおしました。
──新曲「恋はハチャメチャ」は、昭和のエッセンスが散りばめられた「青色センセーション」のモードの延長線にあったものなのかなとも思ったのですが、実際はどうだったのでしょうか。
e-ZUKA:去年のアコースティックライブツアー(「ロデオ組・GRANRODEO MOBILE presents 俺たちひょうきんアコギ族」)でカヴァー曲をやったんですよ。
TUBEさんとか、尾崎豊さんとか、有名な歌謡曲を歌って「やっぱり歌謡曲っていいな」って思ったのと、ファンクラブ限定の“Naked Show”(ロデオ組・GRANRODEO MOBILE presents GRANRODEO 15th Anniversary Acoustic 2021 “ Naked Show”)で「エンドレスサマー」をサルサっぽくアレンジして、ピアノでモントゥーノ(トゥンバオ/ピアノのバッキング)を入れて。で、「ラテンいいな」と思ったんですよね。
それでサンタナみたいな、ラテンの曲を作りたいなと思ってたら、どんどん昭和歌謡、ムード歌謡っぽくなっていきました。純烈さんっぽくなってよかったなと思ってます(笑)。
「恋はハチャメチャ」と「Give me your eyes」の2曲はアルバムを作る時にもともと作ろうと思ってました。
──新曲「Give me your eyes」はどのようなキッカケから生まれた曲だったのでしょうか。
e-ZUKA:僕ら2人でやってるラジオ番組の選曲コーナーで、その時々のテーマに合った曲をいろいろ選ぶわけですよ。ジャーニーの「セパレート・ウェイズ」とか、人見元基さん、山本恭司さんのVOWWOWの曲とかを聴くと「カッコいいなぁ!」って。
ホワイトスネイクの曲も掛けてたので、ホワイトスネイクのような曲で、サビがジャーニーやVOWWOW、ヨーロッパ(EUROPE)みたいな曲を作りたいなと思って。だからサンタナみたいな曲(「恋はハチャメチャ」)とホワイトスネイクみたいな曲(「Give me your eyes」)っていう2曲が頭にありました。実際に作ってるときも「サンタナ」、「ホワイトスネイク」って名前で作ってたんですよ。
──「恋はハチャメチャ」のイントロは特にそれを感じました。歌詞もムーディな雰囲気ですね。
KISHOW:それは寄せますよ(笑)。思いの外気に入っちゃってて。これぞGRANRODEOの幅ですよね。すごく好きな曲です。
──フックとなる曲ですよね。ゆらゆら、ふわふわ、など繰り返す言葉があるのも特徴的です。
KISHOW:それに関しては、e-ZUKAさんの仮歌の部分に繰り返しの言葉が入っていたので、その刷り込みがあって(笑)。なおかつ、そう歌ってほしいんだろうなと思って入れました。「そういうことでしょう」と。つまり僕の察しの良さですね(笑)。
e-ZUKA:(笑)。
KISHOW:洞察力に優れ、長けてるというかね。持ち前のものが出ました。これぞ共同作業の最たるものというか。
「こうして欲しい」という楽曲に対して「こうなんでしょ」という歌詞をつけて。長年コンビやってないぞ感というか、GRANRODEOの良いところが出ています。
──確かにおふたりにしかできないものですね。
e-ZUKA:僕が締め切りのいいところまで使っちゃうので詞に掛けられる時間が限られてしまうんですけど。そういう意味では、なかなか運が良いバンドですよ。
KISHOW:うん、面白いバンドです。
──「恋はハチャメチャ」はライブで聴いてみたいです。「Question Time」には<濃密な 係はNo! 密だなんて>というこの時代を思わせる言葉がありますが、「恋はハチャメチャ」は声を出さなくても楽しめる楽曲になっている気がします。
KISHOW:これは楽しいですね。
e-ZUKA:サビに手振りをつける予定なんでね。誰が考えるんだって話なんですけども。
KISHOW:初耳ですね(笑)。