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春アニメ「名探偵コナン ゼロの日常」古谷徹インタビュー

春アニメ「名探偵コナン ゼロの日常」古谷徹さんインタビュー|昭和、平成、令和で主役を演じ続けてきた古谷さんが語る「安室透は現代のヒーロー」

風見裕也は安室透のことを一番わかってくれている男

ーー古谷さんが思われる本作の見どころ、印象的なシーンを教えてください。

古谷:見どころとしては、基本的に穏やかな日常の安室透の顔が見られるところ。自宅での様子などが描かれているのも見どころだと思います。

その中でいろいろなできごとが起こって、巻き込まれて、解決していくといったストーリーもあるので、そこでもまた様々な表情をしています。これまで見せたことのないような表情、特に孤独感を漂わせる顔は、安室透の魅力がさらに増えたのではないかなと思っています。印象的なシーンとしては、第1話の最初と第6話の最後です。

ーー第1話の最初というと、何気ない日常のシーンですよね。朝ご飯のシーンも登場しますけど、彼がしっかり朝食をとっているところは意外でした。

古谷:そうですね。でも健康には朝ご飯をしっかり食べた方がいいと言われているし、その辺は過酷な仕事をしているだけに、ある意味健康オタクなんじゃないかと思うんですよ。睡眠もなかなかとれないし、だからその分を栄養で補わなければならないですし、あとは料理が趣味でもありますよね。

ーー部下の風見裕也にも栄養指導的なことをするシーンもあって、ふたりの信頼関係が見えていました。

古谷:やっぱり風見が大切な部下だというのは、常に思っているんじゃないですかね。

ーー風見にプライベートな用事を頼むシーンもあって、孤独な安室透ですが、そういったお願いができる相手がいるんだと少し安心したシーンでもありました。

古谷:風見は安室透のことを一番わかってくれている男だと思います。

ーー警察学校同期組との関わりについても教えてください。

古谷:今回の「名探偵コナン ゼロの日常」でも、彼らのことを思っているシーンが随所に出てきますよね。安室にとって警察学校時代のキラキラした思い出や彼らとの絆、そして共に志を持ちながら、切磋琢磨したあの時代というのは、一生忘れられない青春時代だったんじゃないかと思っています。

そんなかけがえのない仲間とこの国を守るという強い志を持って、社会に出て、警察官になったのに、その4人が志半ばにして殉職してしまう。そのことを降谷零は肌で感じていて、4人の志を完全に背負って、彼らの分まで頑張らなければならないという思いがずっとあると思うんですよ。

そこで、6話の桜の花びらのおまじないのところに繋がっていくんだけど、その時に走馬灯のように彼らとの思い出が流れる。

結局、彼らはもういない、戻っては来てくれないんだと虚しさを感じながら、最後にハロが駆け寄って来て、自分はひとりじゃないんだと思えたことが救いとなって、そうしてまた決意を新たにしたんでしょうね。

警察学校編ももちろんですし、こうした「名探偵コナン ゼロの日常」も全部見て、そして劇場版『ハロウィンの花嫁』を見ていただくと、より降谷零の心情というのが理解してもらえるんじゃないかと思います。

トリプルフェイスを持つ役柄を演じるために、古谷さんが収録前に行っていること

ーー古谷徹さん御本人と降谷零は、苗字の読み方が同じというのも不思議なご縁ですよね。

古谷:困った名前を付けられちゃいましたよ(笑)。風見裕也が初めて登場した時、飛田展男くんから、「降谷さんと言わなきゃいけないというのがすごく言いにくいんですよ、古谷さん」と言われました。

言いにくいでしょうね。今までずっと長年『機動戦士ガンダム』シリーズ(※4)で何度も共演していて、飛田くんがいつも古谷さんと言ってくれているので(笑)。

※4『機動戦士ガンダム』シリーズ:1979年から放映された日本サンライズ制作のロボットアニメ。『機動戦士ガンダム』、『機動戦士ガンダムZ』古谷さんはアムロ・レイ役、『機動戦士ガンダムZ』、『機動戦士ガンダムΖΖ』で飛田さんはカミーユ・ビダン役を演じた。

ーー本作の登場人物の中で、気になるキャラクターはいますか。

古谷:まずはハロですね。本当にかわいいです。ハロと出会って、結果的に本当に良かったなと、彼はひとりじゃないんだと思いました。

『機動戦士ガンダム』の中で、「人は守るべきもののために戦う」というセリフがあるんですけど、ハロと出会って、すごく身近の守るべきものが出来た気がします。

大きな意味では、この国やこの国の人々を守りたいという気持ちが彼には強くあるわけですけど、それとはまた別にすごく身近な存在として、愛せる存在ができたし、守りたいと思っているでしょうから、また強くなったんじゃないかと思います。

あとは、鶴山麗子おばあちゃんですね。第1話から出てきますけど、とってもかわいいんですよ。安室透は身内がいないので、そういう意味でも思うところがあるんじゃないかなと感じています。

ーー古谷さんが安室透というキャラクターを演じるために、アフレコ収録前に何か行っていることがありましたら、教えてください。

古谷:もともと僕はどの作品でもそうなんですけど、収録開始の30分前にスタジオに入るようにはしていて、ストレッチを必ずやります。実際に声を出す寸前にやるのがいいんです。

いつもだったら、そのストレッチを5分ぐらいやるんですけど、降谷零、バーボン、安室透を演じる時には、より声のトーンの切り替えをしたいので、声を出しやすくするため、さらに5分ぐらい追加して、念入りにストレッチをするように心がけています。僕の場合は特に下半身のストレッチを念入りにやると、艶のある声が出しやすくなるんです。

ーー最後に、作品を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。

古谷:今回の「名探偵コナン ゼロの日常」では、今まで見せたことのないような安室透の様々な表情を見ることができるので、それをぜひ楽しみにしてほしいです。そして、TVアニメには原作をさらに膨らませたとても素敵な演出がなされているので、すでにコミックスを読んでいる方も楽しめると思います。

ーーありがとうございました!

[取材・文/宋 莉淑(ソン・リスク)]

TVアニメ『名探偵コナン ゼロの日常(ティータイム)』作品情報

放送情報

TOKYO MX:4月4日(月)25:20~25:35
読売テレビ:4月4日(月)25:59~26:14
BS日テレ:4月5日(火)24:30~24:45

※放送時間は予定です。都合により変更になる場合があります。
 

配信情報

Netflixにて4月5日(火)より国内配信開始、全世界独占配信決定
 

あらすじ

ある時は名探偵毛利小五郎の弟子、安室透。ある時は日本を守る公安警察、降谷零。

またある時は、黒ずくめの一員、バーボン。三つの顔(トリプルフェイス)を持つ男のプライベートは誰も知らない……はずだった。

光と影をまとう安室透のなんでもない日常(ティータイム)が今、明かされる。

 

メインスタッフ

監督:小坂知
シリーズ構成・脚本:中村能子
キャラクターデザイン:吉見京子
総作画監督:吉見京子・斉藤千恵
美術監督:加藤浩・保木いずみ(ととにゃん)
色彩設計:歌川律子
撮影監督:押見綾・西山仁
編集:藤田育代・倉田しおり
音響監督:浦上靖之・浦上慶子
音響効果:山田香織
音楽:TOMISIRO
音響制作/AUDIO PLANNING U
OP主題歌:RAKURA「Shooting Star」(asistobe)
ED主題歌:Rainy。「Find the truth」(Being)
アニメーション制作:トムス・エンタテインメント

 

キャスト

安室透:古谷徹
ハロ:潘めぐみ
榎本梓:榎本充希子
栗山緑:百々麻子
風見裕也:飛田展男

公式サイト
公式ツイッター(@zerotea_file)

原作情報

『名探偵コナン ゼロの日常』コミックス1巻~5巻発売中!
原作/新井隆広、青山剛昌「名探偵コナン ゼロの日常」(小学館「週刊少年サンデー」連載中)

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