TVアニメ『デート・ア・ライブIV』夜刀神十香役・井上麻里奈さん×時崎狂三役・真田アサミさん最終回放送後インタビュー|おふたりは第4期をどのように見たのか!? 第5期への意気込みや今後の注目キャラクターも!
狂三の収録やコロナ禍のアフレコ裏話
――ちなみになのですが、狂三の分身体たちの収録はどのような形で行われているのでしょうか?
真田:行けるところは全部切り替えてやっています。本物の狂三さんが喋ったら分身体が喋って、また本物が喋って…みたいな形です。本番は、すぐ次のセリフなんかは別録りになります。例えば10人狂三さんが出てきたとしたら、1、3、5、7、9の狂三さんは切り替えてすぐに録るけれど、2、4、6、8、10は抜きでみたいな感じですね。
井上:みんなで笑っているところなんかは重ねて貰ってるよね。
真田:5パターンくらいくださいって言われたら、その通りにやって後から重ねて貰うんです。だから最終回の収録も大変で。
井上:どの時系列のどの狂三かを把握するだけでも大変なのに、そこでも本体と分身体が居たからね……。
真田:感情も違うから中々苦労しました。
井上:自分と自分の掛け合いだからどういうお芝居をしたかは自分が一番覚えていられるし、1話分丸々自分ひとりで作れる面白さはあると思うんです。けれどもその分、整理しなきゃいけないことがたくさんあるから、声優さんって凄いなって思いながらいつも見ています。
真田:でもそれはみんなそうだと思うよ!
――コロナ禍の収録になったと思います。他にも収録時のエピソードや苦労話があれば教えてください。
井上:『デート』の現場に限らずですが、関わっているみなさんがそれぞれ大変な思いをしていたと思っています。
真田:やっぱりそうだよね。
井上:人数制限がある中ではありますが、それでもなるべく同じ時間にやらせていただけました。私たちはある種キャラクターが完成されている、理解した状態で現場に入っているので、そこに対する戸惑いは無かったです。ただこの作品は新たに精霊の仲間が加わって増え続けていく作品なので、最初に来る精霊のみなさんは苦労したんじゃないかな。
今までならわからないなりに現場の空気感があったのですが、例えば私だったら、これだけ女の子が揃っていると「あの人がこういう役作りで来るのなら、自分はそことなるべく被らないように」みたいにバランスを考えています。
でも、初めて来た生天目仁美さんや影山灯さんは苦労されたんじゃないかな。特に影山さんは今回が初めましてだったので、大変だったと思います。
私たちもどういうお芝居をするのかわからないんですよ。生天目さんなら他の現場でお会いしているので、「こういうお芝居でくるのかな? こういうのお得意だよね?」みたいに予測できるんですけれども。
真田:私たちも、生天目さん本人のキャラクターをわかっているしね。
井上:だからそのあたりを相談しながらできるんだよね。でも初めましての方だと、どういうお芝居で来るのか確認が出来ないですし、それに対してどう返すのかという部分でめちゃめちゃ苦労されたんじゃないかな。
真田:収録した音声は事前に聴かせていただいたので、六喰がどういう感じなのかは把握していました。でも実は私、今回のシリーズで影山さんと一回もお会いしてないんです。
井上:こういう状況だからほかの方のお芝居がわからないので、現場のスタッフさんに相談して次週のアフレコ前に前回の音声を貰って確認できるようにもしました。だからその時にはわからないけれど、後から確認して以降の収録に活かしました。これはどの現場でもあることではないので、本当にありがたかったです。
真田:スタッフの皆様も色々と手を尽くしてくださっているので、苦労という事に関しては最小限でやらせていただけたと思います。でもやっぱり、まだご本人とお会いできていないことだけは心残りですね。
井上:思い出が少なくなっちゃうんだよね。
真田:早く状況が良くなってくれるといいんだけれど。
井上:全体像を掴むにはオンエアを待たないといけないのが困る部分ですね。自分たちが出演している場面だけをアフレコでは待っているので、中々難しく感じています。
真田:逆にオンエアを新鮮な気持ちで、客観的に見られそうだよね。
井上:そうだね。あとは精霊みんなでガヤみたいなところが困りました。
真田:今だとガヤもひとりなんです。
井上:これまではみんなで一斉に空気を読みつつやっていたのですが、他の人が何を言うのかわからないままやってしまっていて。大人数で盛り上がるシーンとか、後ろでこういう風に動いているので、こういう声をくださいみたいな指示のあったシーンはひとりだと難しく感じました。