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『映画 バクテン!!』土屋神葉、石川界人、近藤隆、佐倉綾音インタビュー

『映画 バクテン!!』土屋神葉さん、石川界人さん、近藤隆さん、佐倉綾音さんインタビュー|見逃せない感動のシーンばかり! 声優陣のトークも大盛りあがり!

『映画 バクテン!!』で感じたそれぞれのキャラクターの変化

ーー演じているキャラクターについて、どんなことを大事に演じていましたか。そして、映画ではどんな変化が描かれていましたか?

近藤:築館敬助は、僕の地に近い感じでやっていたのでやりやすかったです。ほかのキャラクターと絡むときも、年齢感や先輩後輩の感じとかは悩まず、何も考えずにやっていたくらいです。みんなを見守っているときとはっちゃけるときで、押し引きの度合いを変えることくらいは意識していましたけど、あとは流れで演じていましたね。

映画で3年生の3人が卒業するというのは既定路線で、それぞれの感慨、感傷はあったけど、これからのことを考えているから、そこに重きを置いてはいないと思うんです。なので、託したことがどれだけ繋がっていっているのかが見えればいいのかなぁと思っていました。それが物語の後半に見えていたらいいですよね。

佐倉:私、築館推しなんです。ビジュアルが好きというのも大きいんですけど、中身も優しくて、みんなのフォローに回る縁の下の力持ちっぽいところがあって。でも、隙もあるから、一定数の女子に需要があるキャラクターだと思います(笑)。あとはみんなちょっと尖っているので。

石川:築館さんは丸い人だよね。

佐倉:かわいい! 好きです。

石川:棘がないんだからね。

佐倉:棘……みたいな人だったもんね?

石川:え? 今、俺に言った?

佐倉:違う違う、美里くんのことだよ(笑)。

石川:急に刺されたかと。棘はそっちじゃないか!って言うところだった(笑)。

ーーその美里ですが、最初クールな感じで登場し、セルフィッシュなキャラクターなのかと思ったら、ものすごく良い子なんですよね。

佐倉:この作品に出てくるキャラクター、みんな良い子なんですよ。

石川:悪い子はいないですからね。

ーー美里は演じるときに意識していたことと、映画での変化というと?

石川:演じるときはひとつのことだけ……「男子新体操が好き」ということだけを意識していました。師事したいと思っていた志田先生の元で、好きな新体操ができればいいと思っていたんですけど、映画になって、このアオ高でやる、今のチームでやる新体操が好きと、ちょっと言葉が足されているんですね。このチームで過ごしているうちに感受性が育まれていって、感情を発露しやすくなっているんですけど、慣れていないからやり方がすごく不器用なんです。なので映画では、等身大の年相応の感じになったなと思いました。

ーー先生に憧れて入ったのに、先生が辞めてしまうというのは、まさかの展開だったのではないですか。

石川:そうですね。台本を読んだときは、先生も?と思いました。でもそこで取る美里のリアクションは、TVシリーズの第1話のままだったら、違うものになっていたのではないかなと思います。TVシリーズを過ごしたからこそ、映画の美里の行動になったんだと思います。

土屋:美里くんは根が優しいところが魅力ですし、嘘をつかないキャラクターなんですよね。みんな良いキャラですけど、美里くんは感情をそのまま出してくれるので、個人的にも友だちになりたいです。

佐倉:界人くんが言ったように、TVシリーズの第1話だったら起こさない行動を映画ではしていたので、心が優しい子がさらに成長して、どこまで行くんだろう?と思いました。

ーー栗駒あさをはいかがですか?

佐倉:寡黙キャラで小さな声で話すから、選手たちとどういう距離感でしゃべればいいんだろうと考えていたんです。みんなが遠くにいたら、遠くへ向かって声をかけないと伝わらない。距離感って、どの作品でも大事にすることなんですけど、あさをに関しては「距離感は気にしない方向でお願いします」とTVシリーズの最初の段階で言われたんです。そこで「マスコットなんだ、この子は」と思いました。

そこからはこの距離だからこの声を出して…ということではなく、彼女なりの言葉、ほろっと漏れる言葉みたいなものを大事にしながら演じていました。TVシリーズの最後では珍しく感情も出て、みんなと喜びを共にするところは少しだけスパイスを盛り込んで…といった感じで、私自身もとても楽しく、あさをを演じさせていただきました。

ーーあさをも本当に新体操が好きなんだなぁっていうのは感じていました。

佐倉:そうですね。紅一点の華ではなく、みんなを支える存在でありたいので、部員たちより出すぎず、見ている人たちが、この子の存在を強く意識せず、物語に没頭できるような感じになればいいなと思っていたんですけど…映画を見ていて気づいたのは、部員の些細な変化に誰よりも早く気づくのがあさをなんですよ。

亘理光太郎(CV.神谷浩史)が曇った表情をしたら、それに後ろのほうで目を向けているのがあさをだったり。彼女もマネージャーとして、成長していったんだなと感じました。

近藤:だからこそ。3年生は先輩なんだけど、あさをがボソッと言った言葉に耳を傾けるんですよね。かなり信頼しているんだと思います。

佐倉:口数が少ない人ってズルいですよね。一言一言が印象に残るから(笑)。そういう意味ではおいしいポジションだったと思います。

土屋:あさをって、TVシリーズだとまだよくわからなかったんです。だから映画のエンディングであさをを知ったというか……。これ以上は言えないですけど、ぜひエンディングを楽しみにしていてください!

佐倉:そうだよね。私もあれは「わ~」ってなった。

土屋:あさをって奥ゆかしい方なんだなって、映画を通して初めてわかったんです。人間ってそんなにすぐにはわかり合えないじゃないですか。この映画には、そういう気づきが各キャラクターにあるんです。あさをに関しては特にそれが大きくて、映画を見終わったあとにジーンときました。

石川:出るときに出るって理想のマネージャーですよね。いつもスマホで動画を撮ってくれていますけど、この姿勢のときの動画がほしいですと言ったらすぐに出てくるし、この学校の、この演目が見たいと言っても、きっとすぐ出てくるんですよ。でも、出すぎない。マネージャーとして完成されすぎていて、本当に2年生なのかな?って思います。あさをが部に残っていることで、3年生が引退したあとのみんなも見てみたくなるんですよね。あさをがマネージメントするアオ高男子新体操部って、これからどれだけ強くなっていくんだろうって思わせてくれるキャラクターだと思いました。

ーー最後に双葉翔太郎ですが。

土屋:やっぱり前向きであることと明るいことが軸であり、それ以外の軸って実はあまりないんです。ディレクションもTVシリーズの最初は「もっと明るく! 元気に!」というものでした。明るくするために、一旦下げてみようって思ったりもしたんですけど、第1話からそれはしなくてもいいと。明るいところからもっと明るくっていう、天井知らずの明るさでみんなを引っ張っていく、照らしていくキャラクターなんです。

映画では監督がいなくなるとか、変化がいろいろあるので、翔太郎の見たことがない部分を垣間見せるようなことをしてみようと思ったんですけど、それもやっぱり必要がなくて。やっぱりブレずに前を向き続けるんですよね。

落ち込んでいても落ち込みすぎないところが翔太郎である所以なのかなと思いました。素人から新体操を始めましたけど、持ち前の明るさでアオ高男子新体操部を引っ張っていく。それを肝に演じていました。

ーー本当に、素直な良い声だなぁと思いながら観ていました。

佐倉:声がかわいいんですよね。「はい!」って言うときに裏返っちゃうのがかわいい(笑)。

近藤:あれはもう僕らには絶対にできないのよ。

佐倉:そう! 意識してできないけど、でも神葉くんは無限に裏返れるじゃない?

土屋:意識して出してるのかな。

佐倉:映画になって、「はい!」って裏返らずに言えるようになっていたらどうしようと思ったけど、裏返っていたから、良かったぁって(笑)。

石川:一緒に録っていたから知っているんだけど、裏返らないで「はい!」ってもう言えるのよ。

佐倉:そうなんだ! だとしたら本当にすごいな~。

石川:ディレクターさんの言い方もあるけど、「そんなに圧強くなくていいから」って言われた瞬間に、裏返ってて。気合いが入っていたんだなって。

土屋 返事ってすごく象徴的だと思っていて。みんなの気合いが入っているところが映画では見られるんですけど、そこの気合いの入り方が翔太郎なんだなぁって。裏返るところも等身大さ、至らなさみたいなところなのかなって。

石川:緊張感だよね、やっぱり。緊張しているときは裏返るもん。

佐倉:あと双葉って意外と天才ですよね? 一瞬ポンコツっぽく見えるけど、実は天才という…ギャップというか、不思議な違和感がありました。

近藤:『ガラスの仮面』でいう北島マヤのポジションだよね。そして美里くんが姫川亜弓さんポジション(笑)。

石川:そうかもしれないですね(笑)でもまず、初日にバク転ができている時点ですごい!

近藤:こうすればいいんだねって、見てわかるからね。

土屋:アクションでもそうなんですけど、目でわかる人は本当に強くて、上達が早いんです。翔太郎は素直であることが根本にあって、それでいて目が良いんでしょうね。

石川:素直が才能っていうのは、そういうことなんだね。

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