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アニメ『AIの遺電子』宮本侑芽インタビュー【連載第3回】

須堂への恋心は“子犬”っぽくならないように注意しました!│アニメ『AIの遺電子』樋口リサ役・宮本侑芽さんインタビュー【連載第3回】

AIが高度に発達した世界を舞台に、ヒトとヒューマノイドの共生と諸問題を描いていくTVアニメ『AIの遺電子』。アニメイトタイムズでは、本作がもっと楽しくなるリレーインタビューを連載中です。

連載第3回は、主人公・須堂光の病院で看護師を務めるヒューマノイド・樋口リサを演じる宮本侑芽さんが登場。本作を明るく彩る元気なキャラクターであり、須堂との掛け合いが楽しいリサをどのように演じているのか。彼女が秘めた須堂への思いやアフレコの思い出と合わせて、たっぷり語っていただきました。

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AIの遺電子
これは、私たちの未来の物語――。21世紀に始まったAIの圧倒的な進歩は、社会の発展に寄与する一方、高い知性を持つ機械を道具として使う是非を、人類に突きつけた。そして22世紀後半。人々は「産業AI」とは別格の存在として、人権を持った「ヒューマノイド」を当たり前に受け入れ、共に暮らしている。須堂光は、ヒューマノイドを治す新医科の医者として、ヒトとAIの共存がもたらす「新たな病」に向き合っていく。時に、裏の顔も使いながら……。作品名AIの遺電子放送形態TVアニメスケジュール2023年7月7日(金)〜2023年9月29日(金)MBS・TBSほか話数全12話キャスト須堂光:大塚剛央樋口リサ:宮本侑芽ジェイ:岩中睦樹カオル:高森奈津美スタッフ原作:山田胡瓜(秋田書店「少年チャンピオン・コミックス」刊)監督:佐藤雄三シリーズ構成・脚本:金月龍之介キャラクターデザイン・総作画監督:土屋圭サブキャラクターデザイン:尾崎智美色彩設計:中内照美美術設定監修:矢内京子美術設定:田中涼美術ボード:河野羚撮影監督:畑中宏信(グラフィニカ)モニターグラフィックス:加藤道哉(サイクロングラフィックス)編集:塚常真理子音楽:大間々昂 田渕夏海音響監督:小泉紀介音響効果:山谷尚人(サウ...

声優として一度は言ってみたかったセリフ

――第4話は宮本さん演じるリサの恋心が描かれました。「なりきりジェネレーター」による「なりきりドラマ」もとても面白かったです。

宮本侑芽さん(以下、宮本):登校するときの「遅刻遅刻ぅ!」は声優として一度は言ってみたかったセリフだったので、夢が叶ってよかったです(笑)。

――(笑)。リサのいろいろな表情も見られましたね。

宮本:リサはころころ変わる表情で作品にちょっとしたメリハリを作ってくれるキャラクターです。第4話はそれが特に際立っていて、いろいろな表情を見られたのが嬉しかったです。

「なりきりジェネレーター」も、個人の妄想をAIの力を使ってドラマのように可視化できるというのが面白かったです。私もけっこう妄想しがちなタイプなので、好きなキャラクターとのドラマが自動で作れるなんてすごいなと思いながら見ていました。

――またレオンの作ったドラマがどれも偏っているんですよね。

宮本:そうなんです! どういう趣味をしているんだろうって。須堂とイケメン患者のドラマもなぜかしっとりした内容になっていて(笑)、演出も面白いなと思いました。

個人的にいいなと思ったシーンは、リサがキャラ崩壊した須堂を見て「私は別に先生の性格を変えたいわけじゃないから」と言ったところです。リサはそのままの須堂が好きなんだなって、ちょっとドキッとしました。

――リサの第一印象はいかがでしたか?

宮本:とっても明るくて、気配りもできて、患者さんの目線にも立てる優しい女の子だと思いました。それから、須堂はときどき言葉足らずであまりにも冷静に見えるときがあるので、そういうときに読者さんや視聴者さんの目線に立って疑問に思ったことをぶつける役割もあるなと感じて。リサを通して須堂の表情や感情をもっと引き出せたらいいなと思いました。

――演じるうえで何か気をつけたことはありますか?

宮本:リサは表情がころころ変わるのですが、この作品は会話のテンポ感や余韻を重視する現場なので、変に浮いてしまわないようにお芝居そのものはなるべくナチュラルな塩梅を探るようにしました。音響監督さんからも「“萌え”という感じにしないでください」とディレクションをいただいたんです。確かに、ツインテールで制服もミニスカートというビジュアルですし、そのうえ表情もお芝居もころころ変わるとなると、あまりに現実感がなくなってしまうので、表情のバランスを見ながら演じるようにしました。

――しかも、ちゃんと仕事のできる子ですからね。

宮本:そうなんです。社会科見学をしている学生というわけではなく、看護師としてちゃんと働いているので、その責任感や真面目さは大事にしました。ただ、看護師だからといって母性が出るのも違うので、年齢感としては学生と社会人の間を狙うようなイメージでお芝居しています。

――須堂役の大塚剛央さんとの掛け合いはいかがですか?

宮本:大塚さんの須堂が、原作を読んだときにイメージした声とぴったりだったので、須堂と掛け合いをするうちに自然とリサらしさが出せました。大塚さんに引き出していただけたという感じです。

――須堂への恋心が見え隠れするシーンも多いですが、どのように演じられようと?

宮本:須堂と絡むときのリサは好きな気持ちが溢れることが多く、そのまま演じてしまうと恋愛の空気感が強くなってしまうんです。それは作品本来の色とは少し違うので、あまり子犬っぽい絡み方はせず、なるべく気持ちを抑えたお芝居をするようにしました。

須堂に対してはどちらかというと心配や不安を汲み取ることが多いです。危険を顧みないこともあるので、「危ないことは絶対にしないでくださいよ」、「安全運転でお願いしますよ」と、常に須堂を心配しているんです。でも、引き留めないで見届けるという寄り添い方がすごく大人だなと感じました。

(C)山田胡瓜(秋田書店)/AIの遺電子製作委員会2023
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