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TVアニメ『ラグナクリムゾン』声優・小林千晃&村瀬歩インタビュー

TVアニメ『ラグナクリムゾン』ラグナ役・小林千晃さん&クリムゾン役・村瀬 歩さんインタビュー|ラグナ同様、小林さん自身も極限状態に追い込まれたオーディション!? クリムゾンは村瀬さんにとって“制御不能”な存在

 

読者の目線と当事者の目線とで、大きなギャップが生まれるのが作品の魅力

――第1話、第2話の収録で思い出に残っていることや、印象深いシーンなどをお聞かせください。まだ完成映像をご覧になっていないとお聞きしたので、オンエアが楽しみなシーンなどがあればそちらも伺えればと思います。

小林:やっぱり第2話後半のシーンは印象深いです。『ラグナクリムゾン』というタイトルがでかでかと出てきて、物語が始まっていくんだというワクワク感がありました。「原作を読んだ時もアレは鳥肌が立った」という話を僕と村瀬さんでしていましたし、あの感動に近づけるために、役者としてどうしようかなというのも話し合ったりしました。

楽しみなのは、第1話の未来ラグナとのラグナの声が切り替わっていくシーンですね。「負けて負けて~勝って勝って狩った」というあの連続の台詞は、原作を読んでいる時から「もし受かったら、どうするんだろう?」と思いましたし、「大変だな~」とちょっと他人事に思っていました(笑)。収録は僕のモノローグを先に録って、それを聞いた神奈さんが僕と同じテンポ感でやってくださり、また僕が神奈さんの音声を聞いて録るという流れでした。正直、収録中はどんなシーンになるのか想像できなかったので、オンエアが楽しみです。

村瀬:第1話で言えば、グリュムウェルテとかもいいキャラだったよね。死んじゃうには惜しかった。

小林:「子安(武人)さんもう帰るの?」みたいな(笑)。

村瀬:「ウソでしょ!?」って思ったよね(笑)。いい意味で声優の無駄使いというか。サイクスも「おのゆー(小野友樹)さん使うの!?」となりました。

キャスティングが豪華だなと思いましたし、脇をしっかり固めてくれる人たちに信頼して預けられているんだなと改めて感じました。

印象深いシーンは、レオとラグナの日常というか、最後のほのぼのシーン。今まで築いてきたレオとラグナの関係が終わってしまうという物悲しさとあったかさが、本当に大事に描かれていたのでよかったです。序盤の物語の激動っぷりはすごいですよね。初めて読んだ時はビックリしました。

 

 

――今話題に出たレオニカについては、お二人はどのようなキャラクターとしてとらえましたか?

小林:あんなに幼い見た目ですが、ラグナを演じている身としては母性を感じられました。水瀬(いのり)さんのお芝居が、キャラの見た目にあえて寄りすぎていない、自然なものになっていて、僕の中のレオのイメージにすごく合っていました。

狩竜人としての強さが見えつつも、ラグナをギュッと抱きしめてくれるような包容力も見えて、見た目とのギャップがいいなと思いました。ラグナからしたら、彼女は面倒を見る対象でもありますが、逆に支えてもらう対象でもあって。妹でありお母さんでもある、といった雰囲気が魅力的ですね。

村瀬:お互いに足りないところがあって、それを補いあっているよね。

僕は声を聞いて“(現実に)いそうな感じ”がしたのでビックリしました。原作を読んだ時は、目がクリっとしていて、表現も大きかったので、アイコニックな、ある種キャラクター然とした存在だと思ったんですが、声が本当に自然体なものだったので、「いそう!」とすごく思いました。

声が付くことによって、自分の中でのキャラのイメージが変わると、その後に原作を読んだ時に「確かにあの声で再生される!」と面白い体験ができましたね。

小林:アニメを見てから原作を読むとより面白いですよね。いい意味で予想を裏切ってくれるところがあるので。

――収録後に改めて台本や原作を読んで、感じ方が変わったことはありますか?

村瀬:クリムゾンにとっての愛をもっと考えようと思いましたね。

原作を読んでいた時から気になっていたことだったんですが、第1話で未来ラグナに対して「立ったまま死んだのか」と微笑みながら言うシーンを収録した時に、少し考え方が変わったんです。クリムゾンはもう愛を完全に捨てたものだと思っていたんですが、もっといろいろな可能性を考えようと思いました。

小林:ラグナはすごく変化していくキャラクターで、読んでいる時はその変化をすんなり受け入れられましたが、いざ自分が演じるとなると、頭で流れを理解していても難しい部分がありました。あくまで未来の自分から教えてもらっただけで、自分で体験しているわけではないですから。

例えば、第2話でクリムゾンと出会うシーンも、現実で会うのは初めてなのに、「あの時に見たから向こうも絶対にこっちを知っているんだ」と確信して声をかけるので、最初は感覚がなかなかつかめませんでした。他の人から見たら絶対にクリムゾンじゃないただのメイドの人に「いや、お前はクリムゾンだって」と言い切るんですが、「ついこないだまでのラグナだったらこんな台詞は言えないし」と思ってしまって。

ですが、いざアフレコが始まってみると、メイドもクリムゾンも村瀬さんが両方演じてくださっているから、すんなり腑に落ちました。「やっぱりクリムゾンじゃん!」と(笑)。

一同:(笑)。

小林:原作を読んでいたときは、メイド(女性)のクリムゾンと普段のクリムゾンで、肉体が違うので、声もまったく違うものとして再生されていたんですが、アフレコではずっと隣に村瀬さんがいるので、自然に断定できました。手順としては全然違いますが、納得の仕方としてはこれでいいんだと思えて面白かったです。他の作品ではなかなかできない体験でした。

 

 

――最後に、この作品の見どころをお聞きできればと思います。

小林:味方側であるクリムゾンが非道なこともするんですが、それを主人公のラグナも「目的達成のためならしょうがない」とそこまで責めないんです。そこがこの作品のミソだと思っていて、どれだけこっちが悪に見えようが、この二人の目線に立ったらそれがベストの選択だったと思えるんですよね。読者としての一般的な目線と、当事者の目線とで、すごくギャップが生まれるからこそ、他にはない作品になっていると思います。

ラグナとクリムゾンの物語がどう進んでいくのか、決着していくのか、ぜひ楽しみにしていただきたいです。

村瀬:第2話の終わり方含め、原作のおいしいところをアニメでも大事にしたいというリスペクトの気持ちをすごく感じたので、原作を読まれている方も、声や音楽、効果など含めて楽しみにしていただけるんじゃないかなと思います。

あとはやっぱり本当にストーリーが面白い! 先生がノリノリで描いているのを感じるというか、原作の巻末コメントや解説を読んでいても、「これはこうするはずじゃなかった」ということが書いてあって。たぶん先生の中にもキャラクターがすごく息づいているというか、「俺にこう動かさせろー!」みたいなものがあるんだと思います。その先生のノリノリ感にあおられて、僕の中にもクリムゾンがいるんだと思いますし、楽しく演じさせていただいています。アニメだけじゃなく、原作も面白いのでぜひ購入していただきたいです!

 

作品情報

ラグナクリムゾン

あらすじ

銀剣を振るい、竜を狩り、報酬をもらう職業──『狩竜人(かりゅうど)』。
ヘボ狩竜人の少年・ラグナは、ぶっちぎりの竜討伐数を誇る天才少女・レオニカとコンビを組み、日々、竜討伐に挑んでいた。
ラグナの願いはひとつ──「強くなれなくてもいい。レオのそばにずっといたい。」
しかしその想いは、これまでの相手と比べ物にならない強さを持った”上位竜”の襲撃により儚くも散りさる。
強大な敵を前にしたラグナの脳裏をよぎるのは、ここ数日ラグナを悩ませてきた悪夢──最強の力を手に入れながらも、何一つ守るべきものを持たない、絶望と孤独の未来を歩む自らの姿だった。
未来の自分が伝えるものとは……? 今の自分が選ぶべき道とは……?
そしてラグナは、謎多き新たなる相棒・クリムゾンと共に、絶望の未来を回避するための一歩を踏み出す。
挑むは、絶対強者。抗うは、強制運命。限界のその先へ──。
超ストイック異世界極限バトル!!

キャスト

ラグナ:小林千晃
クリムゾン:村瀬歩
スライム:ファイルーズあい
キメラ:能登麻美子
バルト・ロワン(ゴーレム):東地宏樹
アルテマティア:上田麗奈
ウォルテカムイ:諏訪部順一
ネビュリム:山下大輝
タラテクトラ:竹内良太
オルト・ゾラ:置鮎龍太郎
ボルギウス:堀内賢雄
スターリア・レーゼ:日高里菜
アイザック・スターン:前野智昭
ガルム・ウルバン:斎藤志郎
クリストファー・オルグレン:浜田賢二
シン・カトラス:畠中祐
フー:野津山幸宏
へゼラ/グレア:土屋李央
ナサレナ・テルジアン:嶋村侑
マジョルカ・アボット:高野麻里佳
レオニカ:水瀬いのり
サイクス・シャルルーク:小野友樹
未来ラグナ:神奈延年

(C)小林大樹/SQUARE ENIX・「ラグナクリムゾン」製作委員会
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