
アニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』3rd season 声優インタビュー連載第6回:リリアナ・マスカレード役 山根 綺さん|リリアナのぶっ飛んだ性格と誰をも魅了する歌声のギャップをどう出すのかを意識しました
TOKYO MX、AT-Xほかにて好評放送中のTVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』3rd season。
先日放送された10話(通算60話)では、レグルスとスバル、エミリア、ラインハルトの交戦が展開。どんな攻撃も通じないことから弱点を見つけるため、エミリアに捕まっている間に気づいたことはないかを問うスバル。レグルスが百八十四番に「小さな王」と呼ばれていた話から、魔女教の大罪司教の名前がすべて元の世界の星の名に関連すること、レグルスはラテン語の「小さな王」を意味し、しし座の心臓にあたる星だと気付いたスバル。レグルスの心臓が動いているのかをラインハルトに確認させると、推測通りレグルスの心臓は動いていないことがわかり、『強欲』の権能が肉体の時間を止める『獅子の心臓』だと見抜く。
一方、制御塔前の広場ではプリシラ、リリアナとシリウスが対峙していた。多くの住民を操ってプリシラたちを襲わせようとするシリウス。プリシラは応戦しながらリリアナの歌声で住民たちを正気に戻らせるよう指示するが、シリウスが発した「アイリスと茨の王」という言葉を聞いたプリシラは動きを止める。シリウスに陽剣を向けるが鎖による攻撃がプリシラを直撃して……。プリシラはどうなってしまうのか、次回が気になる10話でした。
アニメイトタイムズでは、キャスト陣にインタビューを行っています。第6回に登場していただくのはリリアナ・マスカレード役を演じる山根 綺さんです。『リゼロ』の印象やリリアナを演じる時に意識した点、[襲撃編]の印象的なシーン、今後の見どころなどご紹介いただきました。
前回はこちら
『リゼロ』を観るたびに推し変と寝不足の日々!? リリアナはスバルもドン引きするほどのお転婆娘
──『リゼロ』の原作やアニメなどをご覧になった感想と魅力を感じた点をお聞かせください。
リリアナ・マスカレード役 山根 綺さん(以下、山根):登場するキャラクターそれぞれにしっかりとフォーカスが当たるところが好きです。最初はエミリアたん...次にレムりん...2期に入りラム...最後に「ベア子〜!!」と推しが順番に変わっていきました(笑)。
毎回びっくりするような展開があって次に繋がるので、「もう1話だけ見よう...!」と、視聴している時は寝不足の日々が続きました(笑)。
そして一番最後にサブタイトルが出て、グッとくるセリフと共に本編が終わる演出もアツいですよね。3期でもありましたが、この演出こそ『リゼロ』だなと思います。
──リリアナ役で出演が決まった時の感想とリリアナの印象をお聞かせください。
山根:「あの『リゼロ』に出られるんだ...!」と、お話をいただいた時はすごく嬉しかったです。
そこからアニメの1期と2期をすべて見終わった後に、原作のリリアナ登場シーン「劇場型悪意」を読んだのですが、スバル君もドン引きするくらいのお転婆娘で、「これは楽しそうだぞ...!」とワクワクしたことを覚えています。
『リゼロ』チームに加入してから、初めての「AnimeJapan」や「ジャパンプレミア」、そして劇場での舞台挨拶にも登壇させていただきました。全部が素敵なイベントでありがたい経験だったので、本当に嬉しかったです。
「可愛い」は絵で伝わるからはっちゃけていい! とつかめた初回アフレコ。[襲撃編]の印象的なシーンは3期1話の「劇場型悪意」のラスト!
──リリアナを演じる際に意識した点と難しかった点、また収録前や収録中に受けたディレクションで印象的だったことを教えてください。
山根:リリアナは通常の会話と歌のパート、それぞれをどう捉えるかが難しかったです。ぶっ飛んだ性格と誰もが聞き惚れる歌声というギャップを、最初どう表現しようかと悩んだのですが、あえて雰囲気がガラッと違っても面白いのかなと思って今の形になりました。
印象に残っているディレクションは、初回のアフレコの時に「今、可愛さを残してもらってるんですけど、無くていいですよ」と言っていただいたことです。
リリアナのビジュアルがあまりにも可愛らしかったので、自分なりに可愛さを残しながらテストで演じたのですが、「可愛い」は作画で十分に伝わるから、気にせずに思いっきりはっちゃけていいんだ! と新しく勉強になりました。
──[襲撃編]を演じた感想と印象的だったシーンを教えてください。
山根:第51話「劇場型悪意」のラストシーンがやはり印象に残っています。前半はすごく穏やかなシーンが続いて、リリアナも鮮烈に登場しましたが、それを全て塗り替えていくようなシリウス劇場。
そこからスバル君が『死に戻り』するシーンも、セーブポイントがリリアナのセリフだったのですが、「これをあと何回言うことになるのだろう...」とドキドキしましたね。
1期のスバルは苦手だったけど18話以降応援したくなるキャラに。小林さんのツッコミ技術の高さに感心!?
──スバルの印象と演じる小林裕介さんのお芝居についての感想をお聞かせください。
山根:スバル君は、正直第1期を見ている時はかなり苦手でした(笑)。
主人公に対してこんな気持ちになったことがなかったので複雑だったのですが、見進めていくうちに、すごく人間らしいキャラクターなんだなと思って。伝説の第18話「ゼロから」を経た後にどんどん成長していくスバル君を見て、徐々に彼を応援したくなっている自分がいて(笑)。
全話、小林さんのお芝居が素晴らしかったので、生でスバル君のお芝居を見られるのを楽しみにしていたのですが、実際に現場で拝見した際、ツッコミの技術の高さを感じました。誰かがスッと言ったボケも毎回完璧にツッコんで返されていたので、自分もこのくらい引き出しを増やさなくては!と勉強になりました。
そもそも『リゼロ』ってボケ担当が多くて、ツッコミがあまりいないんですよね。小林さんや、オットー演じる天崎(滉平)さんがしっかりとオチをつけてくださるので、すごく良いバランスで回っているのだなと思いました。