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『リゼロ』第3期:天﨑滉平インタビュー【連載第5回】

アニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』3rd season 声優インタビュー連載第5回:オットー役 天﨑滉平さん|フラストレーションが溜まった[襲撃編]、[反撃編]では対等に戦えることで爽快感を味わいながら演じました。

 

3rd seasonがあることを確信しながら収録できた2nd season。アニメが放送されていなくても絶えず動いていた『リゼロ』のグループLINE

──2nd seasonが終わったのが2021年3月で、3rd seasonまで約3年半空いたわけですが、3rd seasonの収録が決まった時の感想をお聞かせください。

天﨑:1st seasonの収録していた時は人気がある作品だと知っていましたが、「2nd seasonをやるだろうな」という確信まではなく、「あったらいいな」という感じでした。しかも2nd seasonがあれば、オットーが活躍することは原作を読んでわかっていたので、やりたい気持ちが強かったです。

でも2nd seasonを収録している時は、誰かに言われる前から「たぶんあるだろうな」と思っていたし、他のキャストやスタッフの皆さんもそう感じていたと思います。だから3rd seasonの制作が決まった時も「いよいよ来たか」とか「じゃあやりますか!」という感じで。そしてキャストとスタッフの団結力やファミリー感があって、絆が生まれていたので、また一緒に作品を作れる喜びも大きかったです。

もし2nd seasonより先がアニメにならないと知ったら、「ここですべてを出し切るしかない」と考えながら悲壮感の中で収録していたと思うけど、今後も長く『リゼロ』、オットーと付き合っていけるとわかっているから先にとっておく、成長みたいなものや今後の可能性も後々に見られるように過程も考えながら演じられるので楽しくて。そして3rd seasonへの期待感も膨らませていました。

 

 

──皆さんが仲良しなのはよく聞きますが、決まった時に共演者同士で連絡を取り合ったりされたのですか?

天﨑:『リゼロ』にはグループLINEがあるんですけど、割と頻繁に動いていて。放送がある時には「一緒に視聴しようよ」と呼び掛けたり、イベントがあった時にはそこでの写真をアップしてアルバムを作ったり、作品が動いていない時もよく雑談していたりして(笑)。基本的には裕介さんとエミリア役の高橋李依さんが現場などで聞いたお話をしてくださったり、お誘いいただくことも多くて。

『リゼロ』のグループLINEがいいなと思うのは、参加されたキャストさんや音楽に関わってくださった方、スタッフさんなども入っていて。キャストの方も1stから3rdまで出続けている方もいれば、1stでは出ていたけど、2ndでは出番がなかったり、出番があるけどまだ収録が始まっていない、音楽収録が始まっていない方も含めて、イベントの時の写真をアップすれば「お疲れさまでした」とか「楽しそうで何よりだね」などひと言でもメッセージを入れてくださるんです。

普通はグループLINEだから自分のキャラが出演したり、イベントに出た時だけ発信して、自分に関係がない回の時やしばらく出番がなかったら「わざわざ反応するのもあれかな」と考えてしまうけど、『リゼロ』のグループLINEは一旦、作品に関わったらもうチームの一員みたいにずっと気にかけて自分ごととして捉えてくださるのがいいですね。というわけで『リゼロ』のグループLINEの素晴らしさをご紹介させていただきました(笑)。

 

エミリア陣営として戦る喜びと再び芽生えた魔女教大罪司教への恐怖

──そして今回の3rd seasonは[襲撃編]の8話、[反撃編]の8話という変則的な形ですね。

天﨑:変則的な形になるのを知ったのは2024年8月に行われた「ジャパンプレミアム」の時くらいです。アフレコ初期のタイミングでは知らなくて。でも知った時にはおもしろいなと思いました。

 

 
ただ分割にしただけではなく、[襲撃編]と[反撃編]でエミリア陣営と魔女教や大罪司教の戦いや状況がちゃんと変わっていて。更に3rd seasonと[襲撃編]の初回になった「劇場型悪意」(通算51話)は90分スペシャルで、夏に映画館で先行上映もあって。実際に劇場で観た時に、ただ目新しさを狙ったわけではなく、劇場で公開する意味も感じました。

アフレコ中は1回1回を演じることに集中していましたが、「ジャパンプレミア」など放送前からいろいろな仕掛けもあって、楽しみな3rd seasonになりました。

──[襲撃編]の台本をご覧になった時はどう思われましたか?

天﨑:毎回1話ごと、数日前にいただいて、そのたびに驚いたり、次がどうなるのか楽しみにしていましたが、[襲撃編]全体を振り返ってみると、「やっぱり『リゼロ』だな」と改めて思わされる台本だったなと。

例えば「劇場型悪意」の前半はご褒美タイムみたいに、平和でワクワクするシーンがたくさんあって、キャラクターもたくさん出てきて。2nd seasonでは出番なかった王選候補者たちが出てきて、「しばらく動きがなかった王選のお話が動いていくんだろうな」とか「またあのキャラクターの声が聴けるな」、「絡みがないキャラクターが会話しているのも嬉しいな」とかワクワクしていました。

オットーを演じる身としても王選候補者の方々とはあまり絡みがなかったので、2nd seasonを経てエミリア陣営の内政官として王選に参加できる喜びもありました。

 

 
でも終盤の10分くらいになったら恐ろしい魔女教徒たちが出てきて、中にはロマネコンティを名乗るシリウス(CV.安済知佳)もいて。魔女教といえばペテルギウスの印象が強くて。スバルが何度も死に戻りを繰り返して、たくさんの犠牲を負いながらようやく倒せたのに、シリウスが出てきてからレグルス(CV.石田 彰)、ライ(CV.河西健吾)、カペラ(CV.悠木 碧)などの大罪司教も次々に登場してきて。一人を相手にするのも大変なのに、「4人も!? どうやって戦えばいいの?」と奈落に落とされるみたいな。

それ以降は観ているのもツラくなる痛々しいシーンが多くて、皆さんの熱演と絵のクオリティも相まって、「うう~」と思わず拳を握りしめたくなるような。個人的にはミミ(CV.藤井ゆきよ)が大好きなんですけど、大きな傷を負ったりした時も心が痛くて。

 

苦しんで、ようやく一歩先に進んだ時の喜びと高揚感は『リゼロ』ならでは

──2nd Seasonの最初にあたる「それぞれの誓い」(通算26話)では、レグルスとライに襲われたレムとクルシュが記憶を失い、その後も太刀打ちできないのではと思うほどの強さを見せてきて。[襲撃編]では大罪司教の4人に振り回され、やり放題にされていましたが、「最も新しい英雄と最も古い英雄」(通算57話)で、恐怖におびえている街の人たちに向けてスバルが行った約7分に及ぶ演説を行ったところから明らかに潮目が変わった気がします。

天﨑:苦しんで苦しんで、ようやく一歩先に進めるのが『リゼロ』の良さであり、進めた時の喜びや高揚感も得られるのも『リゼロ』ならではですね。一筋の希望の光を見つけるだけでも本当に死にものぐるいですから。

 

 
あのスバルの演説のシーンをいち視聴者として見た時、とても感動したし、「すごいな」と思いました。スバルも、裕介さんも。歴戦の猛者がいる中で、あの役割をできるのはスバルしかいないとみんなが認めていて。スバルは龍の血の呪いに侵され、ボロボロな体なのに、あんなに大役を務めて。クルシュの龍の血の呪いを、躊躇もなく自分の体に移すシーンがあったり、人のためなら自分に危害が及ぶこともいとわないんですよね。それはすごいけど、危うさも感じていて。

だからオットーもスバルだけに重責を背負わせたくないから危険を冒してでも頑張っているんじゃないでしょうか。2nd seasonでも「友達なんだから頼れよ」と言ったように仲間として頼ってほしいはずで。そう言いながらもオットー自身もスバルに内緒でよく事を進めていますけど(笑)。二人共、似たもの同士なんでしょうね。だからあのスバルが英雄視されることに危うさも感じているのかなと。

でもスバルが無茶ャをしないと話しが進まなかったり、局面を打開できなかっただろうなと思えることが多いから歯がゆいところもありますけど。だからスバルだけに背負わせずに、みんなで分かちあって一緒に戦いたいと僕も思いました。

──[襲撃編]の最後となる「いつか好きになる人」では、スバルたちが遂に反撃に出ようとしている時に現れて、「叡智の書」を復元していたと告げた時のヒーロー感がすごかったです。

天﨑:みんなが苦戦している裏で、しばらくオットーが出てこなかったので、「オットーは何してるんだ?」とか「もしや?」なんて心配された方もいるかもしれません。確かにオットーも大変で、ライと遭遇した時は僕も「どうなっちゃうんだ?」と思っていましたけど、何とか逃げ出せて、ちゃんと裏でしっかり頑張っていたんです。

そしてスバルをはじめ、王選候補のメンバーが次の一手を繰り出すために相談しているところに現れて、おいしいところをいただいて(笑)。

 

 
今回の攻略のカギとなる「叡智の書」を密かに復元したり、独自に作戦を進めていたことを明らかにした「いつか好きになる人」(通算58話)では、戦局を大きく変える役割を果たせて、改めてオットーの有能さをわかっていただけたのではないでしょうか。そしてエミリア陣営の人たちがいかに大切で、どうしても守りたいという気持ちも描かれていたので、僕も嬉しかったです。

──[襲撃編]のラストもレグルスに囚われたエミリアがピンチなところにスバルが間一髪で現れました。

天﨑:[襲撃編]の終盤では希望も少し見えてきたところで終えられたのかなと思います。水門都市のプリステラを舞台に、エミリア陣営とそのライバルが協力して総力戦を行っているので、見応えがあるシーンも多いですね。また魔女教たちの狙いなどもわかった状態で戦えるので、オットーの知恵も活きてくるし、みんな存分に戦えるのではないでしょうか。

 

(C)長月達平・株式会社 KADOKAWA 刊/Re:ゼロから始める異世界生活3製作委員会
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