
冬アニメ『全修。』スタッフ連載インタビュー第七回:キャラクター原案&世界観設定担当・辻野芳輝さん|ルークは、生まれたときから勇者である自分の運命を呪ってます
修羅場のアニメーターの底力を見届けていただければ
──本作はコミュニケーションもひとつのテーマだと思います。辻野さんは、アニメ業界においてコミュニケーションはどれくらい大切だと感じていますか?
辻野:アニメに限らず、物作りの場においていちばん大切なのが、コミュニケーションだと思います。『全修。』もメインスタッフが直接顔を合わせて納得のいくまでアイデアを出し合いました。
──コンテ制作が行き詰ってしまったナツ子。辻野さんは創作中に行き詰ったとき、どうやって解決してきましたか?
辻野:「散歩」です。歩いていると解決策が浮かんできます。でも、家に着く頃には半分くらい忘れちゃうんですよね。残念。
──辻野さんがアニメ・ゲーム作品のキャラクターデザインを担当するうえで大切にしていることを教えてください。
辻野:なるべくシンプルに、カメラが引いてもシルエットでどんなキャラなのかわかる様にすること。そのキャラクターの人間性、生き方が滲み出る様に描ければ最高です。
──ナツ子はアニメ『滅びゆく物語』に夢中になっていましたが、辻野さんが夢中になったアニメ・もしくはバイブルとなっているようなアニメ作品はありますか?
辻野:『太陽の王子 ホルスの大冒険』、『ガンバの冒険』、『未来少年コナン』です。
──辻野さんが思うアニメ業界の面白さ、楽しさ、やりがいを感じる瞬間を教えてください。
辻野:参加した作品が劇場、テレビに映し出されたとき。自分が描いたものが多数のスタッフの手を経て動く姿を見るのは、嬉しいものです。
──今後の放送を楽しみにしている方々に、見どころを含めたメッセージをお願いします!
辻野:ナツ子が召喚するものをどの様に出現させれば魅力的に見えるか、それとラブコメなので舞台をカラッと明るい南ヨーロッパ、地中海沿岸をイメージした街のデザインを個人的にはこだわっています。スタジオコンコンの、ありそうで存在しないアニメのポスターにも注目してみてください。
物語は、お戯はここまでだとばかりに、作品カラーが大きくシリアスに変わっていきます。 ナツ子は大切なこの世界を、ルークを救うことができるか? 修羅場のアニメーターの底力を見届けていただければと思います。
構成 M.TOKU
作品概要















































