
アニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』3rd season 声優インタビュー連載第7回:シリウス役 安済知佳さん|シリウスの愛は純粋すぎるがゆえに“毒”に!? お芝居に「“ペテ味”を感じた」と言われ嬉しかった
膨大なセリフ量に苦戦! シリウスの気持ちの流れや「動きながらしゃべる意味」を考えながら組み立てた
──収録前に長月先生や監督から説明やディレクションはあったのでしょうか?
安済:まず収録前に、私の中で役を作っていく中でいろいろな選択肢が出てきます。核が1つ決まれば全部決まる部分があって、その核の部分を質問させていただいて……結構衝撃的なお話でしたが(笑)、彼女の言動の意味がわかって、だいぶ納得できたので、道が定まりました。最初の51話以降は、長月先生や監督に尋ねることも、ディレクションもあまりなく……かなり自由に任せてもらえた印象です。
──では、特に苦戦した部分もなく?
安済:お芝居の組み立て方で苦戦したことはありませんでしたが、シンプルにセリフの尺が短くて。すさまじい間合いで、ポンポン言葉を投げ、ツラツラしゃべっていくんです。収録前に届いた台本が、現場で「合わせてみたら長くなったので、少しカットします」ということはよくあるので、今回もそうかなと思ったんですが、まったく修正がなくて。「あっ、このままなんだ!?」と思った時に、「このスピードでこの言葉を言っていく気持ちの流れって何だろう?」とか、台本のト書きに説明されている以上の、斜め上の動きをシリウスがしている姿を見て、「この動きをしながら、これをしゃべる意味は?」とか、演出の意図を考えた結果、シリウスが出来上がりました。台本よりも映像を見て作り上げていく、というのは私の声優人生の中であまりない体験だったのでおもしろかったんですが、ちょっと苦労しました。
あと、シリウスは情緒のアップダウンがかなり激しくて。泣いていたと思ったら、次のカットを挟んだらすごい大爆笑をしていたり。演じている時は気持ちの流れも意味もわかるので違和感なく出来るのですが、やり終わった後はドッと疲れて。全力疾走し終わった感覚で、精神的にも肉体的にも消費がすごかったです。
あまり経験がなかった“ヴィランらしい役”。「“ペテ味”を感じた」や「想像以上でした」といった声が嬉しい
──大罪司教はみんな圧が強いし、テンションも高いし、しかもすごいセリフ量をまくしたてるようにしゃべるので、キャストの皆さんは大変だろうなと思いながら観ています(笑)。
安済:特にレグルスは言葉が武器のようなところがあるからこそ、石田(彰)さんのお芝居はとても感動しました。ひどいことを言ってるのに高貴さがあると言いますか……。
あと、本編の終了後に配信される『Re:ゼロから始める休憩時間(ブレイクタイム)』3rd seasonでも大罪司教が集まる回があって、カペラ(悠木碧さん)だけ一緒に収録できなかったんですが、それ以外は全員で収録できました。
でも、みんな人の話を聞かずにただ言いたいことをしゃべるので、テストの時に「これ、一緒にやる意味ないんじゃないですか?」と思わず言ってしまうほど、まとまりがなくて(笑)。一応、シリウスさんは聞いている……ようでやっぱり聞いてなかったかもしれません(笑)。
せっかく集まれたのに、別録りみたいになっちゃうのは大罪司教らしかったです。カペラの声が入った完成形は(インタビュー時点では)まだ観れていませんが、きっと面白いものになっていると思います(笑)。
──収録現場の雰囲気はいかがでしたか?
安済:新参者なのに、「劇場型悪意」の最後の10分に登場して、しかも皆さんに「『リゼロ』が帰ってきた!」と思ってもらえるようにしなきゃと気負ったところはありました。
でも小林くんをはじめ、エミリア役の高橋(李依)さんやベアトリス役の新井(里美)さんなど、皆さんが「ようこそ!」とめちゃめちゃ温かく迎えてくださって。気持ちよく、楽しく現場にいさせていただけたのがとても嬉しかったです。
──2月1日に行われた「3rd seasonオールナイト上映イベント」(小林さん、高橋さん、新井さん出演)のトークショーに出演された時、皆さん、安済さんのお芝居をほめていましたね。
安済:私がペテルギウスをお芝居としてではなく、気持ちとして意識して現場に臨んでいたことは誰にも話していなかったのに、「“ペテ味”を感じたよ。これぞ『リゼロ』だと思ったよ!」とメインメンバーの皆さんから言われた時は「ああ、よかったな」と思いました。
──ちなみに、シリウスのお芝居について、ファンの方からの反響は?
安済:私は今まで、ヴィランらしい悪役をあまり演じたことがなかったので、驚かれた方も多かったようです。『リゼロ』ファンの方からは「最初にキャスト発表された時、どんなシリウスになるのか、まったく想像もつきません」とか「どんなシリウスになるのか楽しみです」という声もいただいて、「劇場型悪意」が放送された後には「想像以上でした」と言っていただけたのが嬉しかったです。
3rd seasonは、[襲撃編]の屈辱を、[反撃編]で晴らす気持ちよさが魅力の一つ。演じてきた中でテンションが特に上がった瞬間は?
──[襲撃編]を演じた感想をお聞かせください。
安済:まず[襲撃編]は、いろいろな見応えがあるシーンが詰め合わせみたいに描かれていることが多いので、ブースにキャスト全員が入れないんですよね。それくらい、たくさんのキャラクターがいて。なので、シーンごとに録ることが多かったため、絡みがないキャラの方とあまり会えなかったのが寂しくて。でも台本は読んでいたので、オンエアを観て「わあ、こんな風に演じたのか! この時、現場にいたかった!」と思うこともよくありました。
収録を振り返ってみても、みんなすごい熱量で演じていらっしゃるんだなと参加して思いましたし、「私はスバルや王選候補の人たちに相対する立場で存在しなければいけないから、負けてはいけない」とも思いましたし、「皆さんが築き上げてきたものを一緒に背負えるようにしなきゃ!」と必死にやっていたら、いつの間にか収録が終わった感じで。また、シリウスが登場しない回は台本をいただけないので、オンエアを観てビックリしたり、感動したりと、視聴者としても楽しませてもらいました。
また、3rd seasonが[襲撃編]と[反撃編]に分けて放送されることも知らなかったので、知った時は「これ、めっちゃいいな!」と思いました。
特に最近、[反撃編]の59話「混戦都市」と60話「強欲攻略戦」を観たばかりなんですが、めちゃめちゃ気持ちいいんですよね。視聴者として観た時、[襲撃編]での屈辱が、[反撃編]で晴らされて。大罪司教に勝つことで取り戻したものや、新たなヒントが得られたりする様子を観るのが楽しかったです。
──[襲撃編]では、スバルたちを圧倒して、絶望感さえ与えたので、そこはヴィランとして気持ちよく演じられたのでは?
安済:シリウスは他の大罪司教とは違って、彼女が理想とする優しい世界を創造するため、愛の世界をみんなに知ってもらうために行動しているハッピーな人だと思ってるのであんまりそういう気持ちはなかったかもしれません。
51話でルスベルくんをいたぶった時は演じていて気持ちよかったかもしれません。ルスベル役の小市眞琴さんのお芝居がとても素敵で「そんなにおびえてくれるんだ!? そんなに感情出してくれるんだ!?」って。シリウスは感情を繋げていく権能ということもあって、つい嬉しくなってしまって。今思うと確かにテンションが上がっていました。
52話で、スバルとルスベルがシリウスの声に共鳴しておかしくなっていくところも、お二人のお芝居が素晴らしすぎて。収録の時よりもオンエアを観ている時のほうが、「わ~い! シリウスすごい!」って楽しくなりました。






















































