
アニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』3rd season 声優インタビュー連載第7回:シリウス役 安済知佳さん|シリウスの愛は純粋すぎるがゆえに“毒”に!? お芝居に「“ペテ味”を感じた」と言われ嬉しかった
現場で「私=シリウス」というイメージが根付いたのが嬉しい
──先日の一気見上映会のトークショーでもお話ししていましたが、安済さんはたくさんのいい裏話をお持ちのようですね(笑)。
安済:自己満足というか気分を上げるために、「ちょうどハート柄の靴下を持っているし、今日は愛だしな」と軽い気持ちで履いて現場に行ったら、小林くんから「その靴下のハートはもしかしてペテルギウスへの愛ってこと?」と言われたんです。まさか気付いてくれるとは思わなかったから、すごくビックリしたのと同時に嬉しくて、「よくわかったね!」と言ったら、「えっ!? 引くんだけど」と言い返されて、私も「なんで引くの!」と。彼としては「そんなつもりないよ~!」と返されると思ったら当たってたから引いてしまったらしいです(笑)。
──あとは、スタジオにいる犬を愛でる姿が印象的だったというお話などもありました。
安済:私がワンちゃんを「かわいいね~!」と愛でていたら、「その声で愛でるのはやめて!」と小林くんから言われたり、その後、[反撃編]の収録が終わった後の打ち上げで、綺ちゃんとミミ役の藤井ゆきよさんとラム役の村川梨衣さんと私という不思議なメンツが同じテーブルだったんです。おいしい料理が次々に届いたので、「わ~っ!」とテンションが上がっていたら、「シリウスが喜んでいる声にしか聴こえない!」というクレームが入りました(笑)。もうこの現場では、私がテンションが上がるとシリウスになっちゃうというか、皆さんの中で「私=シリウス」というイメージが根付いたのが、おもしろくもあり、嬉しくもありました。
あと、どこかのタイミングで長月先生から「シリウスがかわいく見えてきました」とおっしゃっていただいたこともあって。「シリウスの言動の源は純粋な“愛”であり、一生懸命じゃないですか? やっていることはヤバくても、純粋に一生懸命だとかわいいんだなと気付きました」と言ってもらえて。原作者ということもあると思いますが、シリウスの内面の良さを見てくださったのが嬉しかったです。
──トークショーを見ていて、4人の雰囲気があまりにも良くて。小林さんと「ちかぺ」「ゆっけ」と呼び合っていたり、お互いにイジりあったりして、安済さんが1st seasonから出演されていたような感覚になりました。
安済:それくらい皆さんが温かく迎えてくださったということですよ。すごい方たちの中に自分も混ぜていただけて、しかも大罪司教はあの場で私ひとりだったのに。
前回登場のリリアナ役・山根 綺さんからのメッセージを読んだ感想は?
──本インタビューは連載企画となります。ここで、前回登場いただいた山根さんから、安済さんに向けてのメッセージをお伝えします。
「安済さんは現場でも外でもいつも優しい、大好きな先輩です。数年前に別作品でご一緒したのですが、その時はあまりお話できなくて、今回ご挨拶した際に「覚えてますよ、もちろん!」と言ってくださったことがすごく嬉しかったです。
そこから『リゼロ』の収録終わりのご飯で距離がぐっと縮まった気がします。と私は思っているのですがどうでしょうか…!(笑) お仕事の話からプライベートの話までたくさんお話できましたし、何よりも私は安済さんのお芝居が大好きなんです。シリウスは現場で聴くたびに鳥肌が立ちます。「聴く」よりも「浴びた…!!」が感覚的に近いかもしれません。また現場でご一緒できるように頑張ります!」
安済:いや~…恐縮です。なんて100点満点のコメントなんだろう。ありがたいです。綺ちゃんと初めてご一緒したのは、小林くんも主人公役で出演していた『大正オトメ御伽話』という作品でした。『リゼロ』でお会いした時に、なぜ綺ちゃんとご一緒していたことを覚えていたかというと、綺ちゃんはエピソードトークがめちゃめちゃおもしろくて(笑)。あと、現場でも彼女のまじめさがわかるくらい、いつも一生懸命で、悩んだり、葛藤していたことを覚えていたので、「また会えたらいいな」と思っていました。
久しぶりの再会が『リゼロ』というとんでもない作品で、しかも敵同士に分かれる役で。すごく嬉しかったし、彼女から「お会いしたことを覚えているのかどうかわかりませんが……」と言われた瞬間、「えっ!? むしろ覚えてないと思っていたの?」と尋ね返してしまったくらいビックリした記憶があります。確かに、『リゼロ』で一緒になったことで、ぐっと距離が縮まった気もしていますし、この作品で共演することができて、こちらこそ光栄です。
こんな素敵なメッセージをいただいてありがたいです。この言葉でこれからも頑張れます。ありがとう!
次回登場のカペラ役・悠木 碧さんとの不思議な縁
──次回登場する、カペラ役の悠木碧さんとの共演時のエピソードや、収録やイベントでは言えなかった疑問やメッセージをお願いします。
安済:実は碧ちゃんとは別録りだったので、一度も会えていないんです! 役とキャストの名前が書かれた香盤表を見た時、「カペラは碧ちゃんなんだ!? わ~い! 最高の“クズ肉”が聴ける!」と思って嬉しくて。実際にアニメを観たら、想像以上の最高の「クズ肉共」をいただいて(笑)。さすがだなと思いました。
たぶん碧ちゃんも私と同じように長月先生とお話しして、どんなキャラクターなのか聞いていると思うので、今度お互いにどんなお話をされたのかなど、すり合わせてみたいです。
実は私のデビュー作『あにゃまる探偵 キルミンずぅ』で、碧ちゃんと三姉妹の役をやらせていただいて。それからいろいろな作品でご一緒していますが、今回一緒にヴィラン役ができてとても嬉しく思っています。
碧ちゃんはボキャブラリーが多いし、いろいろな感性で物事を捉えているけど、本人はまったくブレていなくて。そこがすごく憧れで、話を聞くたびにすごく楽しいんです。自分が思っていなかった視点から掘り下げてくれてありがたいし、いつも助かっています。ありがとう!
『リゼロ』の収録では一度も会えなかった私たちですが、「AnimeJapan 2025」の「最終話直前ステージ」で遂に会うことができます! 今までのイベントでは、大罪司教は私だけで肩身が狭い思いをしましたが、今度はスバルたちに大罪司教の絆を見せつけたいと思います。アニメ本編では見られなかったチームワークで行こうね!
プリシラに敗れた後のシリウスの生死は? 3rd seasonを最後まで観てもらえるように皆さんへ「愛」を!
──最後に、[反撃編]の全体的な見どころと、シリウス的な見どころのご紹介をお願いします。
安済:シリウスの言動はまったく意味がわからないし、攻略法もないのではと思わせる権能でしたが、プリシラ様に倒されてしまいました。シリウスのやられっぷりを楽しんでいただけたなら嬉しいです。
レグルスもシリウスも敗れましたが、スバル陣営がこのまま順調に大罪司教を倒して、プリステラに平和が戻ってめでたしめでたし……とは簡単にいかないのが『リゼロ』で。私も台本を読んでゾクッとしたし、「やっぱり『リゼロ』だな」と思いましたから。
それに、シリウスの生死はまだ確認できていませんがどうなるの……? 言えないことがまだまだあるので[反撃編]が終わった後にまたお話ししたいです。
とりあえずここまで[反撃編]を観て、シリウスの愛を浴びてくださってありがとうございます。3rd seasonの最後までぜひ見届けてください。
[文・永井和幸]
作品概要
あらすじ
襲い来るエルザたちの猛攻を退け、大兎との戦いでベアトリスとの契約を果たした「聖域」の解放から1年が過ぎた。
王選に臨むエミリア陣営は一致団結、充実した日々を送っていたナツキ・スバルだったが、平穏は使者によって届けられた一枚の書状によって終わりを告げる。
それは王選候補者の一人、アナスタシアがエミリアへ宛てたルグニカの五大都市に数えられる水門都市プリステラへの招待状だった。
招待を受け、プリステラへ向かうスバルたち一行を待っていたのは様々な再会。
一つは意外な、一つは意図せぬ、そして一つは来るべき。
水面下で蠢く悪意の胎動と降りかかる未曾有の危機。
少年は再び過酷な運命に立ち向かう。
キャスト
ナツキ・スバル:小林裕介
エミリア:高橋李依
ベアトリス:新井里美
ガーフィール・ティンゼル:岡本信彦
オットー・スーウェン:天﨑滉平
フェルト:赤﨑千夏
ラインハルト・ヴァン・アストレア:中村悠一
クルシュ・カルステン:井口裕香
フェリス:堀江由衣
ヴィルヘルム・ヴァン・アストレア:堀内賢雄
アナスタシア・ホーシン:植田佳奈
ユリウス・ユークリウス:江口拓也
プリシラ・バーリエル:田村ゆかり
アル:関智一
リリアナ・マスカレード:山根綺
ヨシュア・ユークリウス:石毛翔弥
キリタカ・ミューズ:西山宏太朗
ハインケル・アストレア:津田健次郎
シリウス・ロマネコンティ:安済知佳
レグルス・コルニアス:石田彰
ライ・バテンカイトス:河西健吾
カペラ・エメラダ・ルグニカ:悠木碧























































