
『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』ムオム役・片岡愛之助さんインタビュー|「ルパン一味のメンバーはずっと色褪せなくて、それはある意味で“歌舞伎”なんですよね」
『ルパン三世』約30年ぶりとなる2Dアニメ劇場版『LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族』が、2025年6月27日(金)より全国ロードショー!
世界地図に存在しない“謎の島”を目指し、バミューダ海域へ向かうルパン一味。目的は彼らに刺客を送り続けてきた黒幕の正体と、隠された莫大な財宝を暴き出すこと。しかしその島に待ち受けていたのは、人間にも似た不思議な生物と彼らを率いる不死身の男・ムオム。更に霧に覆われたその島は死をもたらす毒が充満し、脱出までのタイムリミットは24時間――。果たしてルパンたちは黒幕を暴き、生きて島を脱出できるのでしょうか?
『LUPIN THE IIIRD』シリーズを指揮してきた小池健監督に加え、主題歌にはB’zの「The IIIRD Eye」、片岡愛之助さん、森川葵さん、お笑いコンビの空気階段らがゲスト声優を務めるなど、劇場版に相応しい豪華な作品となっています。
アニメイトタイムズでは、歌舞伎版『ルパン三世(流白浪燦星)』でルパン三世役を演じ、シリーズをこよなく愛する片岡愛之助さんにインタビュー! 今回の映画で演じるムオムのお話はもちろん、『ルパン三世』に対する思い入れについても語っていただきました。
ムオムは「役者人生の中でも初めて演じる役」
ーー最初に『ルパン三世』のアニメをご覧になったのはいつ頃ですか?
ムオム役・片岡愛之助さん(以下、愛之助):小学生の頃に観ていました。恐らく「PART2」だったと思います。物心がついた時から『ルパン三世』のTVシリーズが放送されていて、いつも楽しみにしていました。
ーーそんな『ルパン三世』の新作に出演することが決まった際の感想をお聞かせください。
愛之助:驚きと感激の感情が同時に訪れましたね。ムオムは人間であって、人間ではないキャラクターでしたが、喜んで引き受けさせていただきました。どんな役であっても、『ルパン三世』のアニメに関われるのは光栄なことですから。
ーー演じるにあたって意識されたことや難しかった点をお聞かせください。
愛之助:台本を読んでみると、雄叫びのようなセリフが多かったので、「果たして僕が演じているとわかってもらえるのだろうか?」と思いました(笑)。
ーー(笑)。かなり得体の知れない存在ですよね。
愛之助:様々な思惑が重なって生み出された生物なので、奥深さや不気味さもあって、どう表現すればいいのかなと。役者人生の中でも初めて演じる役でした。
ただ、「アフレコ現場で率直に聞く方がいいだろうな」と思って、小池健監督に声色や演じ方などを相談させていただいたんです。そしたら「どうしましょう?」と聞き返されて、「ああ、ここで決めるのか」って(笑)。
「何パターンかやらせていただくので、しっくりしたものを教えてください」とお願いしました。あとセリフの下に字幕が出るのですが、母音だけでしゃべると結構長ゼリフになってしまうんです。その辺りはある程度尺を調整しましたし、際立たせたい部分は「よく聴いたら分かるかも」という言い回しになっていると思います。
ーーそういえば、あるセリフが「不二子」に聴こえた気がしました。
愛之助:ありがとうございます。それ以外にも字幕と完全に同じではなく、同じようなニュアンスの言葉を使っている場面もあって。色々な工夫が散りばめられていますので、耳をそばだてながら探していただけると嬉しいです。
ーームオムの側にいる謎の少女・サリファ(CV:森川葵)についてもお聞かせください。
愛之助:森川さんとは初共演でしたが、『ルパン三世』で声のみの共演というのは不思議な感覚ですね(笑)。サリファは存在自体がミステリアスですが、その正体が明かされる瞬間を楽しみにしていてほしいです。
































