
アニメ『最強の王様、二度目の人生は何をする?』OPテーマ「KINGSBLOOD」を歌うKALAさんインタビュー|「KINGSBLOOD」は喪失を経験しながらも諦めなかった人たちへのアンセムかつ、生まれ変わって夢を追い続けられるという僕自身とリスナーへの励ましのメッセージです
4月から放送されている大人気の転生冒険ファンタジーアニメ『最強の王様、二度目の人生は何をする?』(原作者 TurtleMe)もいよいよ最終回を残すのみとなりました。冷酷かつ最強の王から赤ちゃんに転生した成長したアーサーは頭角を現して、キシラスアカデミーの学院長のシンシアにまで一目置かれる存在になりました。アーサーの今後の目的は?
本稿ではアニメ『最強の王様、二度目の人生は何をする?』に関わるスタッフやキャスト、アーティストのインタビュー連載をお届けします。
世界的なeスポーツチーム「Cloud9 Esports」でも活躍中で、本作のOP曲「KINGSBLOOD」を歌唱しているKALAさんです。作品の印象と「KINGSBLOOD」の紹介と制作秘話、また本作とeスポーツとの共通点やeスポーツが得意そうなキャラまで、たっぷり語ってくれました。
独自の世界観をしっかり構築した素晴らしい作品。Eスポーツとの共通点は「ひたむきに強さを追い求める姿勢」
──『最強の王様、二度目の人生は何をする?』の原作を読んだ感想と魅力を感じた点をお聞かせください。
KALAさん(以下、KALA):すごく楽しめました! 作品の雰囲気やキャラクターが大好きです。僕はハイファンタジーが大好きなんですが、『TBATE(The Beginning After the End)』は、異世界転生系の作品の中でも、オリジナリティのある、独自の世界観をしっかりと構築しているところが素晴らしいと思います。キャラクターデザインやアートスタイルもとても印象的で、記憶に残るものになっています。
──KALAさんはeスポーツチーム「Cloud9 Esports」に所属されていますが、eスポーツの世界とアーサーが生きる世界に共感したり、似ていると思われる点はありますか?
KALA:一番の共通点は、「ひたむきに強さを追い求める姿勢」だと思います。これはeスポーツの本質であり、Cloud9が掲げる価値観でもあります。毎日が「よりよい自分になる」ためのチャンスで、それに向けて努力しなければトップには立てません。
Cloud9では、肉体的トレーニング、メンタルトレーニング、栄養管理など、あらゆる面からレベルアップを図るシステムがあります。その総合的なアプローチは、アーサーの考え方にもとても通じるものがあると感じます。彼もまた、自分の最強の姿を目指して、毎日をその旅の一部として生きているんです。
OP映像を観た時の感想は「人生で見た中で一番素晴らしい映像」
──アニメのOP映像をご覧になった感想をお聞かせください。
KALA:個人的な話になりますが、OP映像を観た時の感想は「人生で見た中で一番素晴らしい映像だ」と思いました。自分の音楽がアニメに使われること、それは夢そのもので、それが現実になった瞬間だったからです。第1話を観て、自分の曲が流れた時、その瞬間は一生忘れられない人生のターニングポイントになりました。
──アニメをここまでご覧になった感想と好きなエピソードを教えてください
KALA:言葉にするのが難しいほどの感情があります。僕の作品がこの世界と結びついているという事実だけで感無量です。物語の展開に関わらず、その気持ちはずっと美しいままだと思います。毎回エピソードが始まるたびに、感謝と興奮が溢れ出してきます。
──今回、初めてのアニメタイアップ、そして『最強の王様、二度目の人生は何をする?』OP曲を担当することが決まった時の感想をお聞かせください。
KALA:羽田に到着して、タクシーでホテルへ向かっている最中の夜、雨が降っていて、ちょうど東京に戻ってきた喜びに浸っている時に、マネージャーからその知らせが届きました。その瞬間、僕はタクシーの中で泣き始め、すぐにロサンゼルスにいる妻に電話して祝いました。これは人生で一番の夢が叶った瞬間でした。10年以上の想いと努力が実ったという感覚で、人生で受け取った中で一番うれしいメッセージのひとつです。このチャンスをくださったチームには一生感謝し続けます。
──OP曲を制作するにあたってのテーマや意識された点をお聞かせください。
KALA:この曲は元々「Separation Anxiety(分離不安)」というタイトルで、COVID-19のロックダウン中に、僕がアメリカにいる間にカナダにいた兄を失った時の気持ちを綴ったものです。深く個人的な感情が込められていました。オリジナルの歌詞は物語とは合わない部分もあったため、制作側から「物語によりフィットするように歌詞を調整できないか」という提案をいただきました。結果的に、自分の感情はそのままに、アーサーの旅路とも重なるように再構成し、完成したのが「KINGSBLOOD」です。
さらに、歌詞に日本語を入れて欲しい、というリクエストもありました。日本のアニメファンとより強くつながるための提案で、とてもクールなチャレンジだと感じました。僕のマネジメントやレーベルチームは日本人で、自分自身も長年日本語を勉強してきたので、挑戦するのが楽しみでした。そのほかは、制作側も全てを気に入ってくれて、とてもスムーズで楽しい制作体験となりました。

































