
チェルシー役・潘めぐみさんが伝える『Dr.STONE』の魅力。「科学は人を平等に未来へ連れて行ってくれる」と教えてくれたーー『Dr.STONE SCIENCE FUTURE』最終(ファイナル)シーズン第2クール 潘めぐみさん(チェルシー役)インタビュー
この仕事が一番のクラフト
――千空は作品の中で、科学を駆使してクラフトしますが、潘さんは何かクラフトしていることはありますか? また、彼らのように夢中になっていることはありますか?
潘:オンラインゲームではクラフターとかもやっていますが、そういう話じゃないところでいうと、この仕事が一番のクラフトだと思います。
この仕事は飽くなき探求心で、ずっと続けていけるものだと思っていて、納得はしても満足にはたどりつけない。その時の全力でいつも一瞬一瞬を挑んでいるんですけど、結局帰り道に反省して、「ここもっとこうできたな、ああできたな」ということが次々と生まれてくる。それが自分の中でのこの仕事で、だから常にゴールがあるようでないという感じです。日々課題だし、日々チャレンジだし、日々創造力と想像力の両方がないとやっていけないなと思っています。
私は色々と習い事をしてきたんですけど、好きなものも、その時々でどんどん変わって、長く続けても6年ぐらいでした。ずっとやっていれば、何かの芸の肥やしにできただろうに、いろんなことに興味があって、長く続けてきたバレエを辞めたのも、当時の流行も相まって「ヒップホップやりたい」という理由で……(笑)。
どこか自分の中で小さいながらもバレエを習い続けることに限界を感じていたこともありましたし、私は安室(奈美恵)ちゃん、SPEED、モーニング娘。の世代なんですけど、当時のエンターテインメントを浴びて、「こう(バレエ)じゃない」って……(笑)。「踊りたい」という気持ちでヒップホップを始めたら、身体の使い方がバレエとは真逆でした。ずっと興味と好奇心で生きてきて、いろんなものに興味を持ってしまったという感じですね。
だけど、「作品が好き、お芝居が好き、表現したい」という気持ちだけはずっと変わらなかったから、この仕事ができて本当に幸せだなと思いますし、これが私の人生の中での最初で最後のクラフトだなと思います(笑)。
この仕事が本当に好きで、続けられていることがありがたいですし、人にも恵まれているなと思っています。だから、科学の世界とは全然違いますけど、自分のお芝居の世界が『Dr.STONE』の世界のように感じて共感しています。
ゲンが作品の中で、エンタメも文化として、後々できてくるといいねと言っていたので、そういった意味でもちょっと分野は違うけど、繋がっているものを感じますね。積み重ねていけばその努力や経験は絶対に裏切らないし、自信にもなっていく。千空も「このくそ地道な努力を科学って呼んでるだけだ!!」と言っていましたね。それは科学における最大の言葉でもあるけど、いろんな人にとって、響く言葉なんじゃないかなと思います。
――本作を楽しみにしているファンのみなさんへメッセージをお願いします。
潘:チェルシーとしては、彼女も人の子なので(笑)ぶっ飛んでいて、マスコット的なところもあるけれど、天才的な地理学者であり、ちゃんとした人としての感覚を持っています。礼儀もあって、千空たちに恩義も感じている。今後そこがちゃんと見えてくるシーンがあるので見守って頂けたらと思いつつ。
作品としては、「科学は全ての者を平等にする」という言葉が、私自身の支えとなっています。どんなに逆境や絶望的なことが訪れても、最初の石化状態よりは、経験も技術もあって、人々が協力する体制が整ってきているじゃないですか。だから、この先「どんなことが千空たちに起きたとしても、希望はちゃんとありますよ」というのを伝えておきたいですし、そう信じたくなる未来を待ち望んでもらえるはずです。
――ありがとうございました!
[取材・文/宋 莉淑(ソン・リスク) 撮影/胃の上心臓]
『Dr.STONE SCIENCE FUTURE』作品情報
あらすじ
こので、ゼロから宇宙船を作るビックプロジェクトへと乗り出した。
早速、世界中から宇宙船の素材を集めるため、大海原へと飛び出した千空たち。
最初の目的地・アメリカに降り立つと、そこには Dr.ゼノ率いる高度な科学王国が存在していた!
互いにリーダーを狙いあう科学 vs.科学の速攻戦で、Dr.ゼノを捕らえたクロムたち。
スタンリーの猛追をかわしながら、次に目指すのは、あの忌まわしき石化光線の発信源――南米大陸!!
石化装置“メデューサ”の秘密に挑みながら、全力クラフトでアマゾンを駆け抜ける千空たち。
スタンリー部隊の魔の手が迫る中、千空と科学王国の仲間たちは、科学の灯を繋ぎ、ついにメデューサの核心に迫る――!!
キャスト
(C)米スタジオ・Boichi/集英社・Dr.STONE製作委員会


































