
歌い続けてきた名曲が新たな光を放つ。活動20周年を迎えたMay'nのゴージャスなベストアルバム『TWENTY//NEXT』が誕生。輝き続けた“その先”へ見据えているものとは【インタビュー】
昨年のMay’n Road to 20th Anniversaryの道のりを経て、今年6月1日にデビュー20周年を迎えたMay'nが、ベストアルバム『TWENTY//NEXT』をリリースする。
加藤裕介氏とMay’n自身が共同でプロデュースした本作には、「キミシニタモウコトナカレ」「graphite/diamond」など代表曲14曲をRe-Recordingで新たに再構築した音源を収録。さらに、本名名義でのデビュー曲「Crazy Crazy Crazy」、大石昌良が描き下ろした「未来ノート」など既存楽曲6曲を加えた全20曲に加え、未来への一歩を感じさせるブライトな新曲「the SEA has dreams」(アズールレーン8周年記念ソング)もパッケージ。
これまでの歩みと“その先”をつなぐ、文字通り『TWENTY//NEXT』な一枚となっている。音と言葉に今の想いが込められており、“最新作”と呼ぶにふさわしいベストアルバムだ。
そして、10月には9年ぶりとなるシンフォニックコンサートが、さらに2026年3月からは東名阪ツアー「The BEST of May’n」も決定。新たな光に照らされたメイン☆ストリートは、これからも輝かしいものになるに違いない。
満足はない。だからこそ楽しい。
──いよいよ20周年ですね。まずは5月9日(金)に行われた「With you -Sheryl On Stage-」、10日(土)「With you -May'n Space-」のご感想をお聞かせください。
May'nさん(以下、May'n):20周年という節目については、10周年のとき以上に「ちゃんと実感しているな」と思っていて。あっという間の20年だったなという気持ちもありつつ、一曲一曲、丁寧に音楽を作って、大切に育ててきたことを今改めて実感しています。
今回のコンサートでは、これまでの感謝を込めつつ、「これからもこの曲たちと一緒に歩んでいくぞ」という決意もしっかりと表現できたと思います。それは「-May'n Space-」の時に歌った楽曲だけでなく、シェリル・ノームの楽曲も同じなんです。シェリルの曲を歌うときも、過去を振り返るというよりは「今」、そして「未来」を想っているので。だからこそ、何度歌っても「今が一番最強のシェリルだな」と思えるステージができているなって「With you」でも実感していました。
──1日目は、まさにシェリルが降臨しているようでした。まったく違う2日間だったことも印象的です。
May'n:改めて振り返ってみると、2日間で合計43曲を歌ったんです。シェリルの日(1日目)とMay'nの日(2日目)では、演出もまったく違っていて。自分の中で「今日はシェリルだから」と特別に意識しているわけではないんですが、それでも自然と姿勢や体の使い方、気持ちの入り方が変わるんですよね。まあ、自然と変わる部分もあるんですけど。
──あの濃密な演出の中、2日間で43曲を歌いきるのは本当にタフですし、まさにプロフェッショナルの極みだと思いました。
May'n:あの2日間はいろいろな人が遊びに来てくれていて、中には事務所の偉い方たちも観に来てくださったんですが、皆さん口をそろえて「20周年のアーティストの体力じゃないよね」と言ってましたね(笑)。「良かった!」「歌うまかった!」とかじゃなくて「元気だねえ」って(笑)。
──いや、本当にタフすぎますから(笑)。でも体力ゲージが年々更新されていっているような……?
May'n:ありがとうございます(笑)。でも確かに、今が一番元気だなって思うんです。今が一番体力があって、歌っていて一番楽しい。それを年々更新できている感覚があります。性格的にも常に「次へ、次へ」と考えるタイプで、逆に言うと、どこか常に「枯渇しているな」と思っているというか。20周年ライブのときも、「最高!120%のライブができた!」と思っていましたが、終わった瞬間から「次は何ができるかな」と考えていました。あまり浸ってはないんです。
「常に枯渇している=満足しきれない」というのは、裏を返すと少し寂しさや苦しさもありますが、だからこそ楽しいんだと思います。ある意味、このアルバムタイトル『TWENTY//NEXT』は自分の生き方そのものを表しているかもしれません。
──まさにアスリートのような考え方ですよね。いくら記録を伸ばしても満足できないというか……。
May'n:そう言ってもらえると嬉しいです(笑)。アスリートの生活をすごく参考にしているんですよ。私、小さい頃は水泳をやっていて、デビュー直前まで水泳選手を目指していたので。どれだけ良いタイムが出ても、「次はもっと速く」と常に自分を超えていくっていう、その考え方が染みついていて。そういうアスリート的な考えは今も根本は変わっていないんだと思います。
──その後は5月31日(土)に、アニメイトシアターで開催されたライブイベント『May'n Road to 20th Anniversary with アニメイト「With you -For you-」』もあって。
May'n:本当に贅沢な一日を過ごさせてもらいました! 「With you」は2日間の公演で豪華なセットリストを披露しましたが、それでも歌えない曲がたくさんありました。だからこそ「For you」では、ファンの皆さんからリクエストを募った曲を中心にセットリストを組んで、「あなたのために歌います」という気持ちを込めました。もちろん、それでもまだ歌いきれていない曲はあるんですが、それでも精一杯届けたい気持ちを込めました。











































