音楽
ビバレン 2nd Season:声優インタビュー連載:EMERALD担当・木村良平

「VS AMBIVALENZ 2nd Season」キャストインタビュー連載:EMERALD担当・木村良平に聞く真逆のCATEとHIROMIの“善人感”という共通点

 

「サカサマ・トイボックス」は聞かせるよりも楽しいを届けたほうがいいと思った曲

──続いて、楽曲のお話をお聞かせください。CATEとHIROMIのカラーソングバトル曲「サカサマ・トイボックス」を最初に聞いたときは、どのような印象を持ちましたか?

木村:ムッズ、歌うのは無理!って思いました(笑)。曲自体はものすごくキャッチ―で、聞いていると2人の顔がポンポン出てくるような楽しい曲だと感じたんです。ソロで個性を際立たせるのではなく、2人で歌って変化していく様が楽しい曲になりそうとも思いましたが、難しい曲なので収録は地獄になるだろうなと……。

──実際にどうでしたか?

木村:地獄でした(笑)。実はもともとCATEのオクターブ下でHIROMIを歌う予定だったんですよ。ただ、僕の音域がそこまで広い訳じゃないので、やれることが限られちゃって。セリフは言い回しや文字面、スピードに助けてもらえることもあるのですが、歌はそういうのでコントロールができないですし、高低もピッチの関係でどうにもならないときがあるんです。ものすごく難しいんですよね。

 

 

──歌い分ける難しさを感じていた。

木村:どうしてもオクターブの上下で歌い分けるのが無理だったので、できる限り自分の声の音質でふたりを表現できるように頑張りました。それに合わせて、実は当日に歌い分けのパートも変えたんですよ。「キャラ感を出すならこうした方がいいですね」という相談をしながら、歌詞的に成立するなかでパートを動かしました。試行錯誤しながらだったので、収録を何度も重ねました。

──これまでの経験のなかでも、苦戦したレコーディングになった。

木村:なりましたね。収録時間もかなり長かったです。ただ、レコーディングしているうちに2人の変化を何が何でもつけるよりも、聞いていて楽しい曲にしたほうがいいんじゃないかと思うようになって。聞かせるよりも楽しいを届けたほうがいいと思いながらレコーディングしました。

──SNSやYouTubeでは「すごく好き!」という意見をよく見ます。

木村:僕の周りでも評判がよくて。苦労しながら収録してよかったです。

──改めて、「サカサマ・トイボックス」の注目ポイントを教えてください。

木村:キャッチーでテンポがいいサビのメロディラインもいいですが、「ラ タラリラ タラッタ」の部分が妙に好きなんですよ。楽しそうですよね。

──ふたりで歌っているなかでユニゾンになる部分もあって。木村さんの声がふたつ重なるところも個人的には面白いなと思いました。

木村:ダブル(※)とはまた違って面白いですよね。

(※)同じアーティストがひとつのフレーズを何度か録音して重ねること

 

 

人生の分岐点は「劇団ひまわりに入るかどうか」

──「VS AMBIVALENZ 2nd Season」には10人の候補生がいますが、ご自身が演じている以外で気になっているキャラクターを教えてください。

木村:いつも寝ているMONETですね(笑)。競争意識があるんだかないんだか……。でも、本人はやる気も自信もあるということが、ちらほら見えるんですよね。彼のモチベーションのあり方やどうやって戦っていくのかなど、これから見えてくるだろうバックボーンが楽しみです。

──物語のなかではMONETが急に起きて一言を言うと、場の空気が変わるという場面も描かれていました。

木村:大きい声でバーッと喋っている人の意見よりも、ぜんぜん喋らない人がボロッと言った一言のほうにみんなが耳を澄ます、みたいなことあるじゃないですか。あれと同じなのかなって。もしかして、MONETの戦略なのか? たぶん、彼の場合は違うような気がしますが、実際にテクニックとしてはありかもしれないです。

──本作の「二者択一」というテーマにちなみ、ご自身にとって人生の分岐点になった選択を伺えればと思います。

木村:劇団ひまわりに入るかどうかですね。3歳の頃に親から「入る?」って言われて「うん」と言ったあのときが、人生最初で最大の分岐だったんじゃないかと。

──だいぶ早めの大きな分岐点ですね。

木村:そうなんです。

 

 

──でも、実際入所していなかったら、ぜんぜん違う人生を歩んでいたかもしれないですよね。

木村:そうでしょうね。入所してない時間が人生の3年ほどしかないので、そうじゃない人生のイメージがあまり湧かないですが、あのとき「うん」と言ってよかったなと今は思っています。

──入所してからずっと、お芝居は好きなままでやってきている。

木村:そうですね。「仕事、大変だなぁ」って思うことはもちろんありますし、やっていくなかで色々とありましたけど、芝居自体はずっと好きでやめようと思ったことはなかったです。

──選択は間違っていなかった。

木村:ですね。間違がわないように生きていくのも大事なのかなと思います。

──最後に、ファンの皆様へメッセージをお願いします。

木村:「VS AMBIVALENZ 2nd Season」の候補生をいつも応援してくださってありがとうございます。候補生たちは、ライバルではありつつも一緒に共同生活を送るうちに仲間として打ち解けていきます。そのキャラクターたちの関係性も面白いとは思いますが、物語が進むなかで候補生たちのこれまで表に出ていなかった一面、もっと言えばいいところじゃない部分も見えてきて。

ただ、それによってキャラクターたちのことがより分かってもらえるだろうし、一層好きになってもらえるだろうし、きっと物語にも深みを与えてくれると思っています。楽曲も含めて、今後も彼らを見守ってください。よろしくお願いします。

 
[文・M.TOKU / 写真・MoA]

 

デジタルミニアルバム『COLOR x COLLIDE』

2025年7月23日(水)リリース

■収録内容
01.Gold Rush
02.サカサマ・トイボックス
03.プレイバック・メモリー
04.微睡みディスコード
05.Be Ploud

配信はこちら
https://orcd.co/vsa2_colorxcollide

ミュージックビデオはこちら
https://www.youtube.com/playlist?list=PL3ztohCtLrfl-R-bW7s3So_32W07RPEzz

公式サイト
公式X

 

作品情報

VS AMBIVALENZ

あらすじ

――君か、僕か。
伝説の芸能プロダクション『REISEN(ライゼン)』がアイドルグループ結成のため、オーディション
"VS AMBIVALENZ"を開催。約1年の激闘を経てアイドルグループ『XlamV』が誕生した。

そして今、新たな伝説が生まれようとしていた――
『テイルウィンドオフィス』と『REISEN』が手を組み巻き起こす嵐は『VS AMBIVALENZ 2nd』。
聖地・砦アリーナには、10人の新たな候補生たちが集められる。

再び行われる究極の「二者択一」。
同じ担当カラーを託された2人が競い、投票でライバルより1票でも多く勝ち取れば―――

デビューへの道がひらける。

キャスト

SHIMBA/MIKERA:山下大輝
AKASHI/MEGURU:小林親弘
RIAM/LUVNOSUKE:武内駿輔
KYOUYA/MONET:石橋陽彩
CATE/HIROMI:木村良平

TAIYO/SUBARU:土田玲央
ISSEI/MIO:河西健吾
JINTARO/CION:小林千晃
NAGOMU/CUC:浅沼晋太郎
39YEAH↗/REY:古川慎
AUGURI/FUTABA:村瀬歩
LION/KAZU:畠中祐

稲元:安元洋貴
丁嵐:浪川大輔
東雲:堀江瞬

(C)VS AMBIVALENZ

 

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