
「これが令和の『北斗の拳』です!」と言えるような作品を目指して――『北斗の拳-FIST OF THE NORTH STAR-』ケンシロウ役・武内駿輔さん&ジャギ役・高木 渉さん&トキ役・最上嗣生さん&ラオウ役・楠 大典さん「北斗四兄弟」キャストインタビュー
ジャギを演じると汗だくに!? 収録現場の熱量によって“良い「世紀末」”が生まれている
──皆さん一緒に収録された感想や、裏話などありましたら教えてください。
武内:非常に和気あいあいとした現場じゃないかなと思います。『北斗の拳』はあまり凝り固まって考える作品というよりも、心で感じて刺さるのが作品の魅力だと思うので、いい意味でフィーリング感やお互いの呼吸感みたいなものを感じ合うために他愛もない雑談をしたり、テストが終わったら「さっきのセリフや言い方、おもしろかったね」とか笑ったり、「いいこと言うよね」と感心したりと、作品についての感想をよく話します。
それとキャストの男性率が高いので、盛り上がり方が男子校の部室みたいな感じがして楽しいです。あと僕は毎回、収録の時は『北斗の拳』のTシャツを着ています。シンがフィーチャーされる回ならシンのTシャツを着たり、見た目から入ったりもしています。
最上:この四兄弟だけでなく、敵のいわゆる“ザコキャラ”も大切で、みんなで作り上げているので、にぎやかで楽しい雰囲気です。でもみんな新しいものを生み出そうとしているから意外とバチバチしていたり。そんな良い形の「世紀末」になっているんじゃないかなと。
武内:良い「世紀末」ってあるんですか?(笑)
最上:うん(笑)。
高木:僕は、とにかく汗だくで収録していた印象が強く残ってるなぁ〜。武内くんが3分くらいずっと「アタタタタタタタ」って言って向かってきますからね。それに負けない気持ちで「まだまだ」という感じで僕も戦いました。格闘シーンでの熱量はすさまじかったです。
楠:渉さんはずっと戦っていたのに、休憩時間もずっとしゃべっているので、この人はいつ黙るのかなと(笑)。汗だくになりながらしゃべっていました。
高木:あと、原先生が見学にいらっしゃった時は「先生の目には僕らはどう映っているんだろう?」と気が気ではなくて、すごく緊張しました。
楠:収録後にはみんなと食事に行ったり、LINEグループも作りました……あれ、俺入ってたっけ?
武内:入っています。
高木:俺は入ってないけどね。
最上:入ってます!(笑)
楠:ご飯を食べ終わった後はジャンケンで勝った人が全員分を払う「男気ジャンケン」をしたり。そんな楽しい現場です。僕は途中からの参加で、ある程度現場が出来上がっている状態だったので、たぶん、みんなよりも緊張していたと思います。でも皆さんがすぐに溶け込ませてくださったので、安心して取り組むことができました。
高木:その時、原先生はいた?
楠:先生がいらした回は、僕は噛みました(笑)。
最上:そんなことまで覚えてらっしゃるんですか?
楠:覚えてるよ! テストは大丈夫だったのに、本番で噛んじゃいました。
長年のファンも初めて触れる方も楽しめる、“令和の『北斗の拳』”を目指して
──最後に、放送を楽しみにされているファンの皆さんに、見どころの紹介とメッセージをお願いします。
楠:(取材時点では)まだ完成映像は観ていませんが、収録の段階でも他のキャラクターやお芝居を見て、「そう来るんだ!?」という驚きと新鮮さを感じたので、完成が楽しみです。
最初に放送されたアニメと今回の新しいアニメの両方を楽しめるように、僕らも精一杯演じました。みんな愛を込めて作っているので、長く『北斗の拳』を愛している方も、まだ触れたことがない方にも楽しんで観てほしいです。
高木:みんなで真剣なセリフの掛け合いをしたり、休憩中は『北斗の拳』の話題で盛り上がったりとメリハリの効いた現場で収録できています。
この作品はプレスコ(収録後に映像を制作する方法)方式での収録なのでスタジオでのお芝居を大切にしてくださいと言われていたので、僕も放送でどのような映像に仕上がっているのかすごく興味があります。公開されたPVを見ただけでも絵が素敵だったので、皆さんも一緒に期待しながら楽しみに待っていてください。
最上:この取材前に少し第1話の映像を見させていただきましたが、子供の頃に『北斗の拳』のアニメを観た時に「カッコいい!」と思ったのと同じくらいワクワクしました。キャラクターが素早く動くし、この作品の真骨頂である北斗神拳で秘孔を突かれた時の様子もすごくインパクトがあって。それが「動」の部分だとすれば、「静」の部分は僕らが魂でぶつかり合い、みんなが作品とキャラクターとセリフを愛して、愛の物語を全身全霊で演じているので、皆さんの心を揺さぶる楽しいアニメになっていると思っています。
個人的には、トキが登場する前に彼になりすましたアミバが出てくるので、彼がどんなアクションをするのか期待しています。
武内:『北斗の拳』の連載とアニメが放送されてから40年以上、たくさんの方に愛されていますが、「100年語り継がれる作品にしたい」というテーマが掲げられていて、僕もそこは意識しながら取り組んでいます。
『北斗の拳』はいつ、どんな年齢の人が観ても楽しめるエンターテインメントで、男同士が拳で語り合う姿や男気、人間愛あふれるドラマに感動したり、コミカルな掛け合いに笑ったり、北斗神拳を発している時の拳の大きさに驚がくしたり(笑)。「人間っていいな」と実感したり、人がしゃべる言葉のおもしろさなど、直感で楽しめる要素が濃密に詰め込まれています。
そして長く続いていることで、その時代時代の『北斗の拳』があると思っています。僕らが作っているこのアニメが「令和の『北斗の拳』です!」と言えるように、という強い意気込みで取り組んでいます。ぜひたくさんの方に観ていただきたいですし、お友達や『北斗の拳』が生まれた頃に触れたお父さんやお兄さんなどご家族と一緒に観ていただいて、思い出を語り合っていただいて、『北斗の拳』の素晴らしさを「一子相伝」で語り継いでください。
作品情報
あらすじ
海は枯れ、地は裂け、あらゆる生命が絶滅したかにみえた……。
だが…人類は死滅していなかった……!!
荒廃した世界の大地の上で、人々は希望を繋ぎ、水や食料を求め必死に生きようとしていた。
しかしその願いは、暴力によって踏みにじられる。
この世界は、力だけがすべてを支配し、弱き者は蹂躙されるのみ。
そんな絶望の淵に、一人の男が現れる。
彼は胸に7つの傷を持つ、伝説の暗殺拳“北斗神拳”の伝承者・ケンシロウ。
婚約者のユリアを奪った宿敵・シンを追い、荒野をさすらう彼は、
虐げられし者たちの叫びに応え、希望の光をともしてゆく。
彼の前に立ちはだかるのは、世紀末の乱世を生き延び、野心と欲望を剥き出しにした強者たち。
略奪と殺戮が渦巻く世紀末、
ケンシロウは人々の祈りさえ届かぬ狂った世界をその拳で切り拓く!
キャスト
(C)武論尊・原哲夫/コアミックス, 「北斗の拳」製作委員会
































