
『Let's Play クエストだらけのマイライフ』花澤香菜さん・土屋神葉さん・中村悠一さん・杉田智和さんインタビュー|夢ばかりを見せるのではなく、ゲーム制作の“現実”も描かれる作品。サムが悩み、葛藤し、どんな選択をするのか見守ってほしい
累計9億回以上閲覧され、北米で大ヒットしたWEBマンガを原作とした、TVアニメ『Let's Play クエストだらけのマイライフ』。
ゲームクリエイターを夢みる22歳・サムが、大人気ゲーム配信者のマーシャル、会社の上司のチャールズ、カフェ店員のリンクの3人と関わっていく中で心の殻を破っていく様が描かれる、“大人のラブストーリー“作品となっています。
10月1日(水)からの放送を記念し、サム・ヤング役の花澤香菜さん、マーシャル・ロー役の土屋神葉さん、チャールズ・ジョーンズ役の中村悠一さん、リンク・ハドソン役の杉田智和さんにインタビューを実施!
恋愛模様はもちろん、仕事や将来の夢への悩み、ゲーム制作の裏側など人生の様々な機微が描かれる本作の魅力を語っていただきました。
魅力は海外ドラマのようなテンション感と、いろいろな人が共感できるポイントがあるところ
──原作や台本を読んだ感想と、魅力を感じた点をお聞かせください。
花澤香菜さん(以下、花澤):台本を読んだ時、海外ドラマを観ているみたいなテンション感だったので、吹替する感覚でアフレコしたほうがいいのかなと。また、サムがちょっとずつ成長していく感じがお芝居する上でおもしろそうだなと思いました。
土屋神葉さん(以下、土屋):第1話の映像を皆さんと一緒に視聴した時、いろいろな方に共感してもらいやすい作品だなと思いました。自分の夢を目指したいけど一歩踏み出せない方や今青春真っただ中で恋愛に悩んでいる方にも刺さるんじゃないかなって。絵のタッチや物語を含めて、育児で大変な方や仕事から帰って疲れている方など、ホッと一息つきたい時間に観られるアニメじゃないかなと思いました。
中村悠一さん(以下、中村):突飛なことが起きるわけでもなく、現代社会をベースにした物語なので、特に社会人の方には実体験と繋がりそうな部分が多いのかなと思いつつ、原作が海外作品ということで、僕ら日本人の常識とは違う、海外の常識みたいなところもあったりして、カルチャーの違いを感じられるところがおもしろさかなと感じました。
杉田智和さん(以下、杉田):オーディションで初めて作品とキャラと出会いましたが、まぶし過ぎて直視できませんでした。
花澤:そんなに!?(笑)
土屋:(笑)
中村:生き様がね。
杉田:受からないだろうなと思いながらオーディションテープを送ったところ、リンク役に受かったのでよかったです。彼は素直な心の持ち主で、そういうキャラは恋愛ものではよく“当て馬”だと言われがちで。ちょっとミステリアスで悪いヤツの方がモテるんですよね(笑)。なので、リンクのことを見捨ててはいけない、と思いながら演じていますし、収録が終わった後もリンクのそばにいられたらいいな、彼の理解者であり続けられたらいいなと思っています。
物語が進む中でキャラの印象が少しずつ変化。杉田さんは収録でのディレクションに「ゾクゾク」した!?
──演じるキャラの印象と、演じる時に意識された点を教えてください。
花澤:サムは生い立ちや自分の病気など、いろいろなことを抱えていますが、ゲーム制作においては強い信念や情熱を持っている女の子です。芯の強さが彼女のカッコいいところだなと思っているので、しっかり演じられたらと思っています。
──サムはモノローグが多いですね。
花澤:多いですね。ずっと不安と緊張と戦いながら日々生きているんだなと思います。
──次はマーシャルについてお願いします。
土屋:マーシャルはビーチューバーのインフルエンサーで、基本的には元気で明るく、場の空気を良くするキャラクターです。ともすれば、ひょうひょうとしている印象を持たれるかもしれませんが、その裏側にあるものが明らかになった時にグラデーションを付けられるように、リハーサルから丁寧に演じたいなと思いながらやっています。
(取材時点では)第5話までしか収録していませんが、少しずつマーシャルの人間性が出てきたと思います。自分が大切にしているものを「良いものだよ」と紹介できるけど、本当にやりたいことには手を着けていない「弱さ」が演じる上でのキーになると思っているので、しっかり演じていきたいです。
──マーシャルは配信中、すごくテンションが高いので、午前中の収録の時は大変そうですね。
土屋:僕はテンション高くやろうと思えばできます。
──スイッチの切り替えが上手なんですね?
土屋:いえ、そういう意味ではなくて(笑)。僕はお酒が飲めないんですが、飲み会をして明け方になってしまってもテンションを高くするのは全然大丈夫です。お酒を飲まなくてもブチ上がれます。
花澤:この前の収録は朝早かったのに、運動してから現場に来たんだよね。
土屋:そうですね。朝5時に起きてしまったので、「やることないから走るか」と。
花澤:すごいよ、それ。
──チャールズは整然とした上司という感じで、ちょっと怖そうな。
中村:チャールズは厳しい人なので、部下のサムに対してもキツく接していますが、どこか行動におかしなところもあったりして、愛すべき怖い上司なのかなと。もちろんそれにもしっかりした理由があります。
作品のテイスト的に、暗躍しているとか、黒幕がいたりしないので、登場するキャラは基本的にみんな善人で、それぞれ自分の思いのままに動いているだけだと思いますが、その中でもサムに対してキツく当たるタイプの人かなという気はします。
ただ、キャラクター像が段々見えてくると、そこにどういう想いがあったのかわかってくると思うので、チャールズのイメージが少しずつ変化していくと思うし、他のキャラクターもそうじゃないかなと感じました。
──リンクは優しくて、サムに片思いしていますが、なかなか打ち明けられなくて。
杉田:サムに想いを伝えるのがうまくいかない描写があるので、「その素直な部分をどれだけ呼び起こせるかだな」と思って収録に臨んだら、ディレクターから「暗いな~。好きな子を前にしたらテンションが上がらない?」と言われて。「お~、ゾクゾクするねえ」って、嬉しくなりました。
花澤・土屋:(笑)
杉田:すべてを加味してリンク・ハドソンにならなくてはいけないので、こうやってキャラクターや物語を構築していく感覚は久しぶりで楽しいなと思いました。
作風的にも、実は悪党だった、みたいなサプライズはいらないと思うけど、もしリンクが裏で犯罪を起こしていたら……。
土屋:えっ!?
中村:シリアルキラーだね。
花澤:それはイヤ!
杉田:悪魔召喚して、悪魔に体を乗っ取られたりするとか……そんなわけないじゃないですか! でも、もしそうだったらすみません(笑)。
中村:後半でね。
花澤:まだ第5話までしか知らないから。
杉田:海外ドラマによくある、突然いなくなるやつ。役者のスケジュールの都合とかではなく。
──片思いしている人は多いと思うので、視聴者的には一番共感できるかも。
杉田:そうですかね? 確かに以前は、振られる方のキャラクターは読者や視聴者の人気が高い傾向にありましたよね。「まるで私みたい」とか。でも近年では「負け犬」呼ばわりされて、徹底的に叩かれるんですよね。
花澤:そうですか?(笑)
杉田:そういうのをよく見ていたので怖いなと。「何でそんなに容赦がないの?」って思うことがあります。
花澤:でもリンクはすごく人気がありますよ。女子人気が高いです。
杉田:それならよかった。友達みたいにいいヤツだなと思いながら演じていますが、人気とか意識したらいやらしくなって、リンク・ハドソンではなくなってしまうので気をつけています。

































