
【今週の『ONE PIECE』の話題は?】ティーチとルルシア王国の意外な繋がりが発覚! ビッグマムがカイドウに悪魔の実を「くれてやった」真相も明らかに<1162話>
海賊王を目指し海へ出た主人公モンキー・D・ルフィとその仲間たちの活躍を描く、週刊少年ジャンプで連載中の漫画『ONE PIECE』(原作:尾田栄一郎氏)。
未知の島の心躍る冒険や強敵との痛快なバトルを通して仲間たちと絆を深め強く成長していく様は、まさにジャンプの三大原則「友情・努力・勝利」のど真ん中。その一方で、消された歴史や差別・奴隷制度などをめぐる世界の闇をも緻密な伏線と壮大な世界観で描き出す本作は、最終章へ突入した連載28年目の現在も怒涛の展開で読者の心を掴んで離しません。
10月13日(月)発売の週刊少年ジャンプに掲載された『ONE PIECE』第1162話“G・V・B・R”では、ゴッドバレー事件の渦中にいるレイリーとシャクヤク、ロックスとエリスとティーチ、ドラゴン、ガープ、カイドウとビッグマムなど、それぞれの目的を遂げるために戦う面々の姿が描かれました。本記事では、SNSでの反響とともに、最新話のポイントを振り返っていきます。
※本記事には『ONE PIECE』最新話(第1162話)のネタバレを含みます。コミックス派やアニメ派の方等、ジャンプ未読の方はご注意ください。
レイリーによるシャクヤクのお姫様抱っこに胸キュン!
冒頭シーンでは、レイリーが救出したシャクヤクをお姫様抱っこして登場! それだけでもかなりのインパクトですが、次のページでは抱き抱えられたシャクヤクの幸せそうな表情に胸を打たれます。
この混沌のなかで、誘拐や拷問を耐え抜き、心から望んだ大好きな人が迎えに来て自分を守ってくれている状況。この混沌のなかでも、シャクヤクにとっては夢のような時間だったでしょう。あれは間違いなく、恋する乙女の満たされた顔……!
本作では珍しい胸キュン描写に、SNSではとくに女性読者からの「私もレイさんに助けられたいから迎えに来てって手紙書こうかな」「レイリーのお姫様抱っこやばすぎる」「レイリーかっこいい!」といった感想ポストが目立っていました。
その後レイリーから「シャッキー 君に言っておかなきゃならない事がある…!!」と切り出されると「言わないで 全部わかってる…!!」とその先を制したシャクヤクでしたが、彼が伝えようとしたことは一体なんだったのでしょうか。
まるでさだまさしの「関白宣言」のような言い回しでしたが、素直に考えれば「ロジャーとの冒険(海賊)を続けるため、しばらく2人で暮らすのは難しい」という旨の内容が予想できそうですよね。ほかにも、SNS上では「じつは妻子がいるとか…?」「女好きのカミングアウトとかだったらどうしよう」といった心配の声も。個人的にはここはひたすらロマンチックであってほしいところですが、どんな内容であれ受け止める愛があったからこそ、レイリーとシャクヤクの“今”があるのでしょう。
そんな2人の周りにいた海賊たちも、彼らの幸せをより盛り上げるいい味を出していました。なんといっても、「ここは任せろ!!」とレイリーを手助けしたロジャーはカッコよかったですね。シャクヤクを奪うべくレイリーを討ち取ろうとしはじめた連中を「そんな事したらシャッキーを傷つけちまうだろ!!」と一蹴したシキもいいヤツ。みんなの目的が一斉にお宝に切り替わる潔さも海賊らしく、なんだか清々しさすら感じる一幕でした。
母は強し……! ルルシア王国との驚くべき繋がりが発覚
一方、ロックスも時を同じくして大切な妻子を抱えていました。迫り来るガーリング聖ら神の騎士団と、「黒点支配(ドミ・リバーシ)」され悪魔化してしまった身内から逃げていたのです。
そこでエリスはロックスが負担なく戦えるよう、彼に守られながら逃げる状況を拒みます。「私が子供一人守れず あんたにすがりつく様な女なら!!!あんた私に惚れてないよね!!?」「もし捕まりそうになったら私はティーチを殺して自害する!!!」とまで言い放ち、それぞれ生き延びてまた会おうと約束してその場を離れるのでした。
恋が叶ったばかりのレイリーとシャクヤクの恋人らしい関係性とはまた違い、守るべき子と血のために愛する人と離れる選択をしたロックスとエリスの夫婦としての在り方もまた尊い。エリスの断固たる意志はまさに“母は強し”。
そして、彼らが再会の約束をした地はなんとルルシア王国。
ロックスとエリスはここで出会ったのでしょうか。ティーチがルルシアで生まれた可能性もありそうです。
ルルシア王国といえば、イム様が消してしまったあの国。エースと親交のあったミルク売りの少女・モーダを含む生き残りは、現在革命軍に入隊しています。
そして、モーダとエースが出会ったのは扉絵連載「エースの黒ひげ大捜査線」シリーズでのこと。このシリーズでは、白ひげ海賊団で裏切り行為をはたらいたティーチを探すべく旅をするエースの様子が描かれています。
いま思えば、エースはティーチにゆかりのある場所だと知っていたからこそ、手がかりを求めてルルシアを訪れていたのかもしれません。となると、みなし子だったティーチを船に乗せていたニューゲートも、じつはある程度のことはロックスから聞いていたのでしょうか。
1162話では「儲けはねェぞ!?手伝ってくれんのか?」「気にすんな!!いつもお前のツケで飲んでるからよ!!」というニューゲートの“ケチ”設定が活きたロックスとのやりとりも描かれていました。こんな相棒のような空気感を放つ2人なので、ロックスがニューゲートにだけ妻子のことを伝えていた可能性はあるかもしれませんね。
ちなみに、ルルシア王国が消されたのは近いからというイム様の命令によるものでした。つまり、ティーチは偶然にも自身のゆかりのある2つの国を世界政府のせいで失ったことになります。が、イム様はあえてデービー一族と関係した土地を選んだのではないか? と勘繰らずにはいられませんよね。
ウオウオの実がカイドウの手に! ビッグ・マムの言う「でかい借り」「一生の恩」の真相が明らかに
そして今回は、カイドウがウオウオの実を口にする様子も描かれました。
ワノ国編では、リンリン(ビッグ・マム)がカイドウの悪魔の実について「くれてやった」「でかい借り」「一生の恩」と、なにかと自分のおかげであることをアピールしていましたよね。ゴッドバレー事件に繋がる回想に入ってからもリンリンは「“悪魔の実”もあるよ カイドウ お前欲しいんだろ?」なんて聞いてあげていたので、てっきり入手した実をひとつカイドウに良心で譲ってあげたのかと思いきや……。
悪魔の実を持つリンリンをうしろから容赦なく襲撃するカイドウ! さらにニヤニヤと悪い顔。リンリンが数十年根に持つもの納得の、かなり悪どい奪い方でカイドウが実を手にしていたことが明らかになりました。やはり海賊は海賊ですね。
リンリンが借りや恩を強調しつつ「くれてやった」ことにしていたのは、悪魔の実を奪われたことを認めたくない気持ちからだったのかもしれません。ゴッドバレーではくまとイワンコフにも悪魔の実をとられているので、相当イラッとしたことでしょう。それでもなおカイドウのことをずっと弟のように思っていたというリンリンは、むしろ優しいのかも。
そして、さっそく龍の姿になってロックスとニューゲートの元へ飛んでいったカイドウ。仲間に能力を見てもらえて、うれしそうでちょっと可愛い。
カイドウはここでロックス、ニューゲート、ロジャーと世界政府の戦いを見て覇気の凄まじさを思い知り、後に「“能力”が世界を制する事はない!!!」「覇気だけが!!!全てを凌駕する!!!」というセリフが生まれるまでの思想を確立していったのかもしれませんね。
ここでは語りきれないほど、今週も見どころが盛りだくさんでした。ラストではサターン聖にイム様が憑依し、軍子にイム様が憑依した現在のエルバフと似た戦局に。この戦いがどう終わりを迎えるのか、まだまだ目が離せません。
[文/まりも]










































