
【今週の『ONE PIECE』の話題は?】ガープ、ロジャー、白ひげも参戦! ロックスvsイム様のゆくえは…「メンツがエグすぎ」「ルフィ勝てないでしょ」<1163話>
海賊王を目指し海へ出た主人公モンキー・D・ルフィとその仲間たちの活躍を描く、週刊少年ジャンプで連載中の漫画『ONE PIECE』(原作:尾田栄一郎氏)。
未知の島の心躍る冒険や強敵との痛快なバトルを通して仲間たちと絆を深め強く成長していく様は、まさにジャンプの三大原則「友情・努力・勝利」のど真ん中。その一方で、消された歴史や差別・奴隷制度などをめぐる世界の闇をも緻密な伏線と壮大な世界観で描き出す本作は、最終章へ突入した連載28年目の現在も怒涛の展開で読者の心を掴んで離しません。
10月27日(月)発売の週刊少年ジャンプに掲載された『ONE PIECE』第1163話“約束”では、ゴッドバレーの地にイム様が降臨! 伝説達が共闘した事件の真相が少しずつ明らかに。本記事では、SNSでの反響とともに、最新話のポイントを振り返っていきます。
※本記事には『ONE PIECE』最新話(第1163話)のネタバレを含みます。コミックス派やアニメ派の方等、ジャンプ未読の方はご注意ください。
キャプテン・ジョンとガンズイ、悪魔の実の能力が判明
イム様がサターン聖の身体や意識を乗っ取るかたちでゴッドバレーに降臨。これはまさに現在軸のイム様が軍子の身体を使ってエルバフにやってきたのと同じ方法で、状況は最悪です。
そんな混乱のなかで、ロックス海賊団のキャプテン・ジョンとガンズイの能力がお披露目されました。
とくにキャプテン・ジョンは、その腕がキッドの義手によく似ていたことから“ジキジキの実”能力者説が囁かれていましたが、今回の戦いでそれが確定。
金属を惹きつける“ジキジキの実”といえば現在はユースタス・キッドの能力ですが、キャプテン・ジョンはこの能力を主に攻撃ではなく財宝集めのために活用していたようです。
キャプテン・ジョンの“暴贖握磁気(ビッグイーター)”という技は、ゴッドバレー中に届くほどの磁力を放ちます。その手元に続々と財宝が集まっていく様子をみると、彼が莫大な財宝を所持していたと語り継がれているのも納得。
キャプテン・ジョン自身に攻撃の意図はなくとも、これだけの磁力を操ることができれば敵から武器を奪うことも容易でしょうし、戦いにも優位に働きそうですね。
一方、ガンズイは自身の身体のあらゆる箇所を起爆させられる“ボムボムの実”の能力者であったことが判明しました。
過去にはバロックワークスのMr.5(ジェム)の能力として描かれた“ボムボムの実”。
Mr.5(ジェム)にはハナクソを丸めて飛ばし爆発させる“鼻空想砲(ノーズファンシーキャノン)”という印象的な技がありましたが、ガンズイは“空蛇乃赤砲(スカイスネークレッドキャノン)”を放ちました。
“鼻空想砲”は“はなくうそう”……つまり、ハナクソを当て字にした技名。同じ理論で“空蛇乃赤砲(スカイスネークレッドキャノン)”は“からだのあか”。ガンズイの技は身体の垢を爆発させて攻撃していたようです。自分の身体から排出された不要なモノを使って攻撃するという発想は、前任も後任も同じなんですね。
シャンクスの命を繋いだドラゴン…が意外な展開に!
シャンクスとシャムロックの母である赤髪の女性から双子を託され、シャムロックは奪われるもシャンクスだけは守ろうと必死に戦火を逃れようと走っていたドラゴン。
シャンクスにはかつてロジャーの船で宝箱のなかから発見され、海賊団の一員として育ったという生い立ちがあります。ドラゴンが決死の機転でシャンクスを宝箱に隠し、ゴッドバレーから逃がしたのがその真相だと考えていた読者は多いでしょう。もちろん筆者もその一人です。
しかし今回、ドラゴンが抱えていたのはまさかの丸太! 理由はわかりませんが、ドラゴンの腕のなかにいたはずの幼いシャンクスはまるで“シャンブルズ”でもされたかのように丸太と入れ替わっていたのです。ドラゴンは逃げることに集中するあまり、シャンクスがいなくなっていたことに気づけなかったのでしょうか。
そしてひとりハイハイ歩きのシャンクスは、自ら周囲に散乱する宝箱へと近づいていきます。たちょうどキャプテン・ジョンが磁力を使ったことでシャンクスの隠れる場所ができたとも捉えられますね。じつはドラゴンが赤ん坊を宝箱に隠すことを考えたわけではなく、偶然が重なった結果シャンクスはゴッドバレーを生き延び海賊になる人生を歩めたのかもしれません。
しかし、世界の地獄を垣間見て赤ん坊だけでも守りたいと奮起したドラゴンがなぜシャンクスと木の破片を取り間違えるようなことをやらかしてしまったのかは、正直疑問が残ります。
とはいえ当時のドラゴンは駆け出しの海兵で、弱々しさやヘタレ感も残るほどに未熟。化け物級の強者が多いこの世界では、一般市民的とも言えるでしょう。ここで彼がかつてのルフィのように自分の手でなにも守れなかった悔しい経験をしたからこそ、革命をしてでも世界を変えようと思い立つようになったのかもしれません。ドラゴンがここからどう成長し、いまに至るのかも気になるところ。じつは彼の顔のタトゥーは、そういった経緯から生じた決意の現れだったりするかもしれないですね。
ガープまさかの参戦! イム様vs伝説
イム様に対抗するべく集結したのは、ロックス、ロジャー、ニューゲート(白ひげ)、カイドウ、リンリン(ビッグ・マム)、そしてガープ。
当時の覇権を握ったロックスにのちの海賊王、四皇、伝説の海兵ととんでもないメンツですよね。しかし、そんな最強チームから渾身の一撃をくらってもイム様はとくにダメージも食らっていない様子です。
SNSでは「このメンバーで勝てないどころかケロッとしてるのどういうことなんだ」「これで無理ならルフィが頑張っても倒せないでしょ…」「イム様バケモンすぎる」「現時点で生きてる最強の海賊たち集めても歯が立たないんじゃない?」と困惑の声が挙がりました。
イム様はサターン聖を乗っ取っているかたちなので、攻撃が効かないのは本体がこの場にいないということも関係していそうですね。とはいえ、傷つけられているはずのサターン聖も無事なのはすごい。
そしてこんな状況でも、堂々とイム様を「ウジ虫」「害虫」呼ばわりするガープにも注目が集まりました。海軍の立場がありながら、シンプルに自分の意志でロックスに加勢して躊躇なくイム様を攻撃したガープはなかなかぶっ飛んでいます。ルフィに受け継がれるモンキー家の血を感じますよね。しかし、これでこの後お咎めなしだったのでしょうか……。
こうなってくると、世界政府のことを心底嫌っていながら、その言いなりの機関である海軍からは頑なに離れようとはせず、息子も孫も海兵にしようと考えていたガープの意図が気になるところ。内部改革を狙っているにしてはのんびりやっているように見えるし、政府側から弱みを握られて海軍から抜けられないのだとしたら自由すぎるし……ガープは心の底ではどう考えているのでしょうか。
一方、イム様はDの一族に留まらず、デービー・ジョーンズともなにやら確執がある様子。そこにどんな過去があるのかが、ストーリーを紐解く大事なヒントとなりそうです。
今回、イム様が珍しく険しい表情で「ムーの世界はまだ未完成である!!!」と声を荒らげていたのも意味深。イム様が望む世界は、ルフィが海賊王として望む“自由”とは対極にあることは容易に想像がつきますね。たとえばベガパンクが予言した“世界が海に沈む”ことも、イム様が望む世界を成す計画の一部なのでしょうか。謎は深まるばかりです。
そして、最強メンツの攻撃もむなしく、ラストではロックスが“黒点支配(ドミ・リバーシ)”されてしまいます。その矛先はこのままエリスとティーチに向いてしまうのか。この共闘戦線が悪魔化したロックスとどう対峙していくのかも見逃せません。
[文/まりも]










































