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- まりも
- ゾロとONE PIECEを偏愛するフリーライター。アニメ、推し活、恋愛、結婚、睡眠など、幅広く執筆しています。

海賊王を目指し海へ出た主人公モンキー・D・ルフィとその仲間たちの活躍を描く、週刊少年ジャンプで連載中の漫画『ONE PIECE』(原作:尾田栄一郎氏)。
未知の島の心躍る冒険や強敵との痛快なバトルを通して仲間たちと絆を深め強く成長していく様は、まさにジャンプの三大原則「友情・努力・勝利」のど真ん中。その一方で、消された歴史や差別・奴隷制度などをめぐる世界の闇をも緻密な伏線と壮大な世界観で描き出す本作は、最終章へ突入した連載28年目の現在も怒涛の展開で読者の心を掴んで離しません。
1月5日(月)発売の週刊少年ジャンプに掲載された『ONE PIECE』第1170話“裏腹”では、!鉄雷(ラグニル)の正体に読者から「かわいい」が止まらない!ロジャー海賊団とシャンクス、ハラルドとロキ、それぞれの父子関係にも注目が集まりました。本記事では、SNSでの反響とともに、最新話のポイントを振り返っていきます。
※本記事には『ONE PIECE』最新話(第1170話)のネタバレを含みます。コミックス派やアニメ派の方等、ジャンプ未読の方はご注意ください。
ロキに襲いくるハンマー、鉄雷(ラグニル)。その動きから、ラッスー(イヌイヌの実 モデル ダックスフント)やファンクフリード(ゾウゾウの実)のように、動物(ゾオン)系の悪魔の実を食べていると考えられていたのが前話までのストーリーでした。
そして今回描かれたのは、やはり能力者確定とみて間違いなさそうな鉄雷(ラグニル)の動物型。
なんと、鉄雷(ラグニル)は、可愛らしいリスだったのです。これにはSNSでも「かわいすぎる」「ラグニルちゃんたまらない…」「こんな愛らしいなんて予想外すぎた!」といった声が続出し、さっそく読者は鉄雷(ラグニル)にメロメロ。
じつは、エルバフのモチーフとされている北欧神話には「ラタトスク」というリスが登場します。
そこで、鉄雷(ラグニル)の悪魔の実を「リスリスの実 幻獣種 モデル ラタトスク」だと予想する読者が多いようです。
となると、ロキが口にした悪魔の実は同じように北欧神話に登場し、かつ本作中で子供たちの“こわいもの”のひとつとして名の挙がった「ニーズホッグ(雷竜)」でしょうか。「ニーズホッグ(雷竜)」は、“雷”の名を持つ鉄雷(ラグニル)とも相性が良さそうですよね。
ちなみに、エルバフの国宝とされた悪魔の実は、ロキが手に入れるまで誰も“食べなかった”のではなく、鉄雷(ラグニル)に認められた者がおらず“食べられなかった”のが実態だそう。
でも、愛らしさ全開なリス型の鉄雷(ラグニル)を見ればロキへの懐き具合は一目瞭然。ロキの持つ強力な覇王色が鉄雷(ラグニル)を認めさせ、ついに手懐けたようです。
アウルスト城の混乱のさなか、神の騎士団がシャンクスを奪い返そうと何度もロジャー海賊団の元へ来ていたことを明かしたギャバン。
ロジャーたちはそのたびに神の騎士団を追い返したそうで、血縁はなくとも息子同然のシャンクスを一丸となって守った“父”たちの愛情にグッときてしまいます。前話での「おれ達の息子」発言に続き、感動した読者も多いことでしょう。(エルバフへ乗り込んできたソマーズがギャバンにビビっていたのは、この件があったからのようですね。)
一方で、ガーリング側も自身の子を気にかける心を持っていたのかもと少し考えるものの、己が出向いて取り戻しにきたわけではないのをみるに、優秀なシャンクスを部下として、駒として利用したかっただけかなと邪推してしまう筆者です。
ラストでは、ハラルドの頼みどおり、ロキが父殺しを敢行するしかない状況に。切ないハラルドの最期が描かれます。
ロキは、親を殺すことについて「どんなクズ親でもやらせねェよ!!」と怒りをあらわにします。いたってまともな感覚。
しかし、ハラルドは「恨むぞてめェ!!」と言われても「おれもだ 愛してる」と笑顔でロキに最期の言葉をかけるのでした。
「恨むぞてめェ!!」に対する「おれもだ 愛してる」というハラルドの答え。これには、最愛の息子にこんなことをさせてしまう自分への恨み、口では恨むという息子の言葉に隠れた愛情への返答、きっとどちらもあったのだろうと思います。エルバフのために一刻も早く死ななくてはと心に決めたハラルドにできた、精いっぱいの別れだったのでしょう。
それでもロキの言い分はもっともで、泣きながら父に鉄雷(ラグニル)をふるう彼の姿には、こちらも涙せずにはいられません。いっそ憎めたらラクなものを、自分への愛の言葉を最後に死んでいくのもズルいですよね。自分への愛を口にする父を自分で殺すなんて……いったいどれだけ悲しくつらいことか、想像するだけでも苦しくなります。
ということで、ロキの父殺しの全貌が明らかになった第1170話でした。
ロキはギリギリまで父が死ななくていい道を模索し、一生癒えない心の傷になるであろう親殺しの願いを聞き入れ、さらには今日まで、どんな悪評を立てられても父の弱さや愚かさを誰かに話すことなく、エルバフの偉大な王・ハラルドの威厳を守り抜いてきたわけです。“いいヤツ説”どころではないいい子だったロキとルフィたちの共闘がますます楽しみですね。
[文/まりも]
