
原作を読んで思わず“涙”……「あの時の自分も、あれでよかったんだな」と思えるようになったーーTVアニメ『氷の城壁』氷川小雪役・永瀬アンナさんインタビュー
収録を経て、“陽太派”から“湊派”になった理由とは?
ーー“もしも”の質問になりますが、もし小雪が現実にいたら、どんな関係になっていたと思いますか?
永瀬:どうなんでしょうね。多分、話しかけてしまうんじゃないかな。人と話していると、「この人ちょっと距離を感じるな」「あまり自分のことを好きじゃないのかも」という空気を感じることってあるじゃないですか。実は私、その微妙な距離感が意外と好きなんです(笑)。
ーーそれはどうしてですか?
永瀬:すごくわがままな言い方かもしれないんですけど、それ以上でもそれ以下でもない、ちょっと曖昧な関係って個人的にはすごく心地よくて。もちろん時間をかけて仲良くなるのも素敵だと思うんですが、最初の段階では、近すぎない微妙な距離感を楽しんでいるかもしれないですね。
ーーなるほど。では、湊と陽太が現実にいたとしたら、永瀬さんはどちら派ですか?
永瀬:難しいですね……(笑)。漫画を読んだときは、実は陽太が一番好きだったんです。正直に言うと、当時は湊のことはあまり好きになれなくて。でも、アニメの収録を経た今は、湊が一番好きなキャラクターになりました。
ーーどういった心境の変化があったのでしょうか。
永瀬:最初は、湊の「可哀想だから何かしてあげよう」という考え方に対して、「どの立場からものを言っているんですか?(怒)」と思ってしまって(笑)。そこがあまり好きになれなかった理由でもありました。
でも収録が進んでいくうちに、湊なりにすごく悩んだ上で行動していることが伝わってきたんです。彼にとっては、「それが精一杯の善意だったんだろうな」「自分の存在を確かめるために選んだ行動だったのかな」といろいろ考えるようになって。
ーーかなり印象が変わったんですね。
永瀬:本当に変わりました。それはきっと、湊役・千葉翔也さんのお芝居の力も大きかったと思います。気が付いたら、「自分もこういう感情を抱いたことがあるかもしれないな」と思うようになっていて、一番人間らしいキャラクターだと感じるようになりました。収録を通して一番共感できるようになったのは、実は湊かもしれません。
ーー最後に、アニメ全体の見どころや注目してほしいポイントを教えてください。
永瀬:ぜひ音楽に注目していただきたいです。キャラクターたちの感情に寄り添うような劇伴が使われていて、すごく印象に残っています。この作品は切ない場面や悲しいシーンも描かれていますが、それだけではなくて、楽しい気持ちやポジティブな瞬間もちゃんと描かれているんです。そうした感情の揺れに寄り添うような音楽がついていて、すごく素敵でした。
良い意味で派手な曲というわけではないんですけど、登場人物の繊細な心情に寄り添うような楽曲ばかりで、とても心地よかったです。人の心の琴線に触れるような音楽だと感じましたし、ぜひそこにも注目していただけたら嬉しいです。
[インタビュー/柴山夕日 撮影/MoA]



































