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アニメ『上伊那ぼたん』鈴代紗弓×青山吉能 対談【連載インタビュー第9回】

“友だちやめて良い?”──ターニングポイントを迎えたTVアニメ『上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花』を鈴代紗弓さん・青山吉能さんが振り返る【連載インタビュー第9回】

塀先生による人気漫画を原作としたTVアニメ『上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花』が、2026年4月10日よりTOKYO MX・BS11ほかにて放送中です。

本作は大学へ進学した上伊那ぼたんが、埼玉県秩父市の学生寮での生活を通して、“お酒”をきっかけに寮生たちとの距離を縮めていく物語。ゆっくりとほどけていく関係性の変化が、繊細な感情の揺らぎとともに描かれています。

アニメイトタイムズでは『上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花』の連載インタビューを実施。第9回は、上伊那ぼたん役・鈴代紗弓さんと砺波いぶき役・青山吉能さんの対談をお届けします。

ふたりの関係性に大きな変化が生まれた重要な話数であった第9話。作品の映像表現や印象的なシーンを振り返りながら、キャラクター同士の関係性や“感情の矢印”の行方、そして今後の見どころについて語っていただきました。

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大学進学を機に学生寮に入寮した上伊那ぼたん。寮のメンバーと訪れた秩父・芝桜まつりのベンチでひとり、お酒を飲む寮長・砺波いぶきを見つける。ぼたんは、ハイボールをあまりに美味しそうに飲むいぶきに惹かれ「私もそれ、飲んでみたいな」と人生で初めてのお酒を口にすることに。そこでお酒の美味しさを知ったぼたんは、一緒に暮らす寮生たちと焼酎・ワイン・ウイスキーなど様々なお酒を楽しみ、関係を深めていく。一方、過去の苦い経験から“一人飲み”にこだわっていたいぶきも、楽しげで美味しそうにお酒を飲むぼたんと過ごすうちに、一緒にお酒を飲みたいと考えるようになり……。作品名上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花放送形態TVアニメスケジュール2026年4月10日(金)~TOKYOMX・BS11ほかキャスト上伊那ぼたん:鈴代紗弓砺波いぶき:青山吉能郡上かなで:寿美菜子遊佐あかね:天海由梨奈北杜やえか:富田美憂張景嵐:河瀬茉希スタッフ原作:塀「上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花」(秋田書店「チャンピオンクロス」連載)監督:佐久間貴史副監督:戸澤俊太郎シリーズ構成・脚本:米内山陽子キャラクターデザイン:吉成鋼サブキャラクターデザイン・メインアニメーター:みやちプロップデザ...

「『いつか絶対に思い出す、楽しかった瞬間』が詰まっている感じ」

──改めて本作の“映像表現”や“ならではの魅力”について教えてください。

上伊那ぼたん役・鈴代紗弓さん(以下、鈴代):第9話に限らずですが、とにかく“現実のどこかに本当に存在していそうな場所と人たち”だなと思ってしまうくらい、すごくリアルに感じています。でもどこか切なさもあって。

キャラクター一人ひとりの表情はもちろん、その場所としての在り方みたいなものまで丁寧に描かれているので、まるで自分もその中にいるような感覚になるんですよね。だからこそ、日常の中にある感情の揺らぎがより際立って見えて……月並みな言葉になってしまいますけども、本当に引き込まれるといいますか。見終わったあとに余韻が強く残る作品だなと、第1話からずっと感じています。

それと光の使い方が本当にすごくて! 影の落ち方や陽のはいり方に、どこか懐かしさを感じるノスタルジックな雰囲気があるんです。特にオープニングは本当に衝撃的で……。

砺波いぶき役・青山吉能さん(以下、青山):大興奮でした!

鈴代:もう「ヤバい」しか言えなくて(笑)。ヤバかったよね?

青山:ヤバかった! 

鈴代:もう本当にすごすぎて、この世のアニメーションとは思えないというか。「こんなオープニングムービー、見たことない!」と思いました。この作品で上伊那ぼたん役を演じさせてもらえているなんて、とあらためて幸せを噛み締めましたね。

原作の魅力でもある“余白”を残しつつ、アニメだからこそ深められている部分もあるように思います。そこをクリエイターの皆様が深めてくださっているんですよね。だからこそ作れるカットがあるんだろうなと思っていました。

オープニングムービーひとつとっても、普段はお姉さんっぽい郡上先輩が頭を抱えていたり、手品っぽいことをしていたり、キャラクターの見え方がどんどん変わっていくんですよね。最初に観た印象と、物語を追ってから観る印象が全然違ってくるような、そんな面白さがあります。なんて言うんでしょう……ぼたんたちにとって「いつか絶対に思い出す、楽しかった瞬間」が詰まっている感じがするんですよね。

──彼女たちにとっての、忘れがたい思い出のような。

鈴代:そうです。キャラクターたちにたとえば「タイムマシンで戻るならいつがいいですか?」と聞いたら、きっとこの時間を選ぶだろうな、と。そんな“かけがえのない瞬間”がぎゅっと詰まっている感じがして大好きです。

青山:本当に! なんて表現すればいいんだろうな……。

鈴代:なんだろうね。

青山:でも、言葉にできないのが正解で良いとも思っていて。「幸せってこういうことなんだな」って思ったんです。特別なイベントじゃなくて、ただみんなで笑って過ごしている時間、空間そのものに、幸せってあるんだなって。

私は最初、オープニングムービーをめちゃくちゃ散らかった部屋で観ていたんですけど(笑)、「もっと自分の生活を豊かにしよう」って思えるような力がありました。

鈴代:分かる! 映像やアニメを観ているというより、誰かの時間を覗き見ているような感覚がありました。

ちょっとしたカットひとつとっても、視点の切り替わり方とかもすごく印象的で、一瞬で“その人の視点”に入り込むようなカットもあって。本当に、その場にいるみたいな親近感があって……とにかくすごかった!(笑)

青山:すごかったよね! もうこれを何度も見て“慣れてしまう”のはちょっともったいない気もする。

鈴代:本当にね。もちろん慣れるのもいいことなんですけど、この最初に受けた衝撃は、絶対に忘れないと思います。観ていると涙が出てきます。1時間半くらい、ずっと巻き戻して繰り返し観ていました(笑)。

(C)塀(秋田書店)/上伊那ぼたん製作委員会
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