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上堀内監督が仕掛ける映画『仮面ライダーゼッツ』の芸術的画作り【インタビュー】

歴代最高のバイクチェイスへの挑戦! 上堀内監督が仕掛ける『仮面ライダーゼッツ』の芸術的画作り ――映画『仮面ライダーゼッツ さよならのミッション』上堀内佳寿也監督インタビュー

 

ロケ地、挿入歌など映画を盛り上げる仕掛け

──新宿駅などの現実通りの設定で登場する場所や、車両基地でのアクションシーンなど、画作りの上でロケ地はどのように考えていかれたのでしょうか。

上堀内:まずはそのシーンをどう表現するかを考えるんです。今回は夢の中で戦うのではなく、「現実に夢が侵食してきてしまった白昼夢」という設定なので、基本のフィールドは現実。だからロケ地にも、現実に起きているという共感性が欲しかったんです。映画を見る日本全国のお客さんが「ここは新宿だ」と分かるような、メディア等でもよく目にする場所を登場させることで、より現実味を無意識に感じてもらえるよう狙いました。たとえ実際に来たことがなくても、「こういう雰囲気のところ、行ったことあるよね」と思ってしまうようなところを狙っています。

車両基地に関しては、莫とノクスがお互いに言いたくなくて言ってこなかった感情をぶつけ合うシーンです。切なさが渦巻く場面なので、暖色系よりも寒色系、さらに色味がそんなに多くない場所を考えていきました。感情ありきでロケ地を考えていくと、自然とあのような場所に決まっていきます。

──実際に、撮影が出来るロケ地を決めていくのは大変なイメージです。

上堀内:ロケ地を決めていくのは大変ではあるのですが、ロケ地が俳優の感情を引き上げて、僕が作りたいシーンの土台になってくれると考えています。僕はロケーションを凄く大事にしたい。大変だからこそ大事だと思っています。

──劇中で流れる挿入歌の演出について、監督のこだわりを教えてください。

上堀内:今回「挿入歌を入れたい」と言い出したのは僕です。挿入歌は良くも悪くも強い要素なので、それを入れることができるなら、そのシーンがそれだけ強いという印象になります。挿入歌は楽曲だけで成立するものではありません。映像に楽曲をプラスすることで相乗効果を生み、映像の世界観を広げていくものです。引き算ができない「足し算」の要素だからこそ塩梅が難しいんです。セリフ、役者さんの表情、コンテのすべてが1本に繋がって作りきれた瞬間、自分たちが想像していた何倍も観客に響く手法であり、芸術だと思っています。強いんだけどより強く見せてあげたいという狙いです。

 

未来の仮面ライダーシリーズのための挑戦

──テレビシリーズは、第1話から第24話は莫の予知夢だったことが明かされる展開で、非常に挑戦的な構成でした。パイロット監督を務め、1年間を振り返っていかがですか。

上堀内:自分たちでも非常に複雑な話を作っているという自覚はありました。お子様にすべてを理解してもらうことはできないとも思っています。ただ、感情として届くものは必ずあると信じて作っていました。それにこういうどんでん返しは、1クールでやっても面白くないんです。物語が積み重なったものを大きくひっくり返すからこそ面白い。1年間という長い期間がないとできない構成です。

同時に、長い期間やっていると、撮っている側としてもどうしても飽きる瞬間は来るんです。作る側も見る側も飽きないように、物語を構築するチャレンジができたのは本望でしたね。しかも、今までやったことがないことをやった時に、お客さんがどんなリアクションをするのかも知ることができた。このチャレンジが良くも悪くも未来の仮面ライダーシリーズの糧になればいいなと思っているんです。仮面ライダーシリーズを続けていくために、そういうチャレンジ精神は忘れたくないと思います。

──『仮面ライダーゼッツ』は毎週魅力的なアクションシーンが多い印象です。画作りにおけるこだわりを教えてください。

上堀内:バイクの話やロケ地の話とも共通しますが、「夢」という大ファンタジーになりそうなテーマだからこそ、そのテーマに対して僕らが目指したのは「地続きの現実味のある夢」でした。自分たちが普段見る夢ってそういう生活感のある夢も多い。この「夢」の要素は環境に作用するように演出した一方で、「仮面ライダーゼッツ」自身の能力は肉体的なものになるようにすみ分けを意識しています。ゼッツのスーツのフォルムやエージェントという設定を活かしたリアルファイトですね。合成に頼りすぎず、生身でカッコよく見えるアクションを今一度考えるところからスタートして、アクション監督の渡辺淳さんが1年間貫き通してくれました。観てくれている皆さんに近年と違う見映えを感じてもらえていれば嬉しいなと思います。

──テレビシリーズもいよいよクライマックスを迎えます。今後の見どころを教えてください。

上堀内:ラストに向けて物語はもの凄く加速します。「ゴアナイトメア」達が必ず誰か登場人物に紐づいているという設定が素晴らしいと思います。乗り越えるべき壁として描くことで、それに関わるキャラクターたちの人生の物語がより深く見えてきます。そして、もしかしたら皆様が「こういうシーンが見たい」と思っている展開も用意されているかもしれません(笑)。間違いなく1年間見てくださった皆様に恥じない最終回を迎えられるように作ってあります。映画もご覧いただき、TVシリーズも最後まで楽しみにご視聴いただければと思います。

──最後に、映画をご覧になる『仮面ライダーゼッツ』ファンの方へメッセージをお願いします。

上堀内:間違いなく言えるのは、テレビシリーズでは見られない人間関係や、キャラクター同士の組み合わせが、この映画に詰まっているということです。テレビシリーズを追っている方はより楽しめますし、映画単体としても、間違いなく「劇場に観に来て良かった」と満足していただける作品になっています。劇場に足を運んでいただけたら嬉しいです。

[インタビュー・撮影/田畑勇樹]

 

作品情報

2026年7月24日(金)公開

仮面ライダーゼッツ さよならのミッション

あらすじ

警察庁が爆破された。実行犯は、万津莫=仮面ライダーゼッツ
警察組織のトップである国家公安委員会は怪事課に対し、直ちに莫を捕らえるように命じた。

しかし、小鷹賢政=仮面ライダーノクス、富士見やなすかは、
莫がそんなテロを起こしたとは、にわかに信じられなかった。

一方、国家公安委員長の玖門宗馬は、全国民に向けて、
万津莫と彼が所属する諜報機関『CODE』が「倒すべき敵」であると宣言し、
誰もが莫への憎しみを募らせていく。

そんな中、国民的タレント・ねむも、全国民に向けて、緊急ライブ配信を始める。
が、人々はねむの言葉すらも、フェイクではないか?と疑念を抱く。

莫の無実を確信する小鷹は、真犯人の影を追い続けた。
『世界を救うために戦ってきた男が、世界から非難されている現状は見過ごせない』
ついに、すべての黒幕“仮面ライダー夢現”に辿り着く!

莫=ゼッツと小鷹=ノクスは共に夢現に立ち向かうが、“白昼夢” を駆使するその圧倒的な力に二人は徐々に追い詰められていく……。

やがて、夢現が企んでいる、恐ろしい計画が明らかになろうとした時、
莫が選択する非情な決断、そして思いがけない行動とは……?

すべてが少しずつおかしな世界で、壊れていく莫と小鷹の――そして人々の運命。
これは、まだやり直せる現実なのか、それとも取り返しのつかない悪夢なのか?

ゼッツ史上、空前絶後のミッションがスクリーンで繰り広げられる!

キャスト

万津莫/仮面ライダーゼッツ:今井竜太郎
小鷹賢政/ノクス:古川雄輝
ねむ:堀口真帆
富士見鉄也:三嶋健太
南雲なすか:小貫莉奈
万津美浪:八木美樹
スリー:玉城裕規
ファイブ:小柳心
シックス:平川結月
玖門宗馬/仮面ライダー夢現:曽野舜太
ゼロ:川平慈英
ジーク/ドォーン:天野浩成
ザ・レディ:美村里江
謎のバイカー:中本悠太
アナウンサー:竹達彩奈

(C)2026 映画「ゼッツ・ギャバン インフィニティ」製作委員会 (C)石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映 (C)テレビ朝日・東映AG・東映

 

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