09年夏アニメ『狼と香辛料II』アフレコでキャストに直撃

TVアニメ第2期シリーズがこの夏登場!!人々の心に関係に揺れ動くロレンスとホロに注目!!TVアニメ『狼と香辛料II』アフレコ取材

 行商人と狼の少女の旅の物語――。

 2008年にTVアニメ化され、人気を博した『狼と香辛料』のTVアニメ第2期シリーズがこの夏、再び登場。『狼と香辛料II』のタイトルでチバテレビほかU局系で放送が開始される。

 原作は支倉凍砂氏著、文倉十氏イラストのライトノベル(電撃文庫刊)で、第12回電撃小説大賞の銀賞受賞作品であり、累計260万部を突破するタイトルである。中世ヨーロッパ的な世界を舞台としたファンタジー物語でありながら、剣や魔法をメインとはせず、世界での経済活動に争いの舞台を置くという点で異色を放つ。

 馬車で各地をめぐり、さまざまな物品を取引する行商人、クラフト・ロレンスは麦の取引に訪れた村、パスロエで、彼は馬車の荷台に潜り込んでいた少女、ホロと出会うことによって、彼女の故郷であるという北の地・ヨイツへの旅を共にすることになる。港町・パッツィオ、教会都市・リュビンハイゲンでの「冒険」を経て、互いを理解していったふたりは、旅の仲間として絆を深めてたのだが……。

 放送に先駆け行われたアフレコ取材には、ホロ役の小清水亜美さん、ロレンス役の福山潤さんをはじめ、メインキャスト、監督らスタッフも参加し、コメントを寄せていただいた。より近づきつつあるホロとロレンスの関係は?人間関係における言葉の大切さにも、注目したい本シリーズの魅力と意気込みについて、その時語られたメッセージを紹介していこう。


――キャラクターの魅力について、演じる上で気をつけている点などは?

小清水亜美さん(ホロ役):ホロの魅力は耳と尻尾。そしてコロコロと変わる表情に、おいらん言葉です。演じる上で気をつけていることは、おいらん言葉を噛まないようにすることです。

福山潤さん(ロレンス役):ロレンスは行商人です。あの時代を切り回した行商人にしては、ずいぶんとお人よしであることと、女性に対して朴念仁なので、そこに気をつけています。真っ直ぐで、人のよさがにじみ出るようなお芝居ができればと心がけています。

千葉紗子さん(アマーティ役):今回のシリーズから参加になります。アマーティも行商人で、若いのに腕も頭がキレて仕事もよくできます。それでいてとても真っ直ぐな心を持っている男の子です。彼の真っ直ぐさをストレートに出していこうと意識しておりますが、青年役は初めての経験なのでとても緊張しています。

小山力也さん(マルク役):マルクのいいところは、クリクリと丸いお目めとお茶目な顎鬚です。社会における自分の役割をよくわかっていて、どういうう風にしたら生きていけるのか? ロレンスに適切にアドバイスを送ります。さらに友情もしっかりと伝えていきます。意識するところはマルクは口の動きが細かく多いので、絵に合わせながらも、気持ちよく不自然にならないように心がけています。

笹島かほるさん(ラント役):マルクに仕えている少年で、マルクの顎鬚に対してマルクはそばかすがチャームポイントです。何事にも一生懸命な少年なので、誠実で一生懸命さが伝わるよう演じていければと思います。

渡辺明乃さん(ディアナ役):ディアナの魅力は長い黒髪に掴みきれないミステリーさです。相手に自分の正体、心の内をつかまれないように演じていこうと思っています。


――第2期シリーズを制作することについて、制作が決定したときの感想などは?

高橋丈夫監督:2期シリーズでは特に力を入れるというよりかは、1期の雰囲気をどこまで持続できるか? そういったところを意識してつくっていきたいと思います。

脚本・荒川稔久氏:2期シリーズができることの嬉しさを噛み締めています。ホロとロレンスの関係は少しずつ進行しているはずなので、そこをどう描けるのか? 書いていてとても楽しいところです。


――アフレコの感想。2期の見どころ、視聴者へのメッセージなど。

小清水さん:キャストでは1期シリーズの時から残っているのは私とロレンスのみで、半数以上の方が初参戦にもかかわらず、前回と同様に落ち着いた雰囲気で、穏やかでメリハリのある現場になっているのが印象的です。2期シリーズでは、ホロのもっと奥深い部分が描かれていきます。個人的にはアマーティの王子様っぷりにキュンキュンしつつもホロとロレンスの会話や距離を楽しんでいただけたらうれしいなと思います。

福山さん:気合と期待と不安に満ちた2期シリーズ。前回の命懸けの旅を経験したロレンスは、大切なものを失うかもしれない心に痛いきびを味わいます。大切なものはしっかりと保つのはもちろんのこと、いざという時にちゃんとした言葉をもっていないといけないことが身につまされるのではないかと思います。会話はもちろん、男女の機微はマニュアルどおりにはいかないものだなぁと感じさせるシリーズ。ぜひ楽しみにしていてください。

千葉さん:アフレコは人数こそ少ないものの、おちついた雰囲気のある大人の現場になっています。作品的にも甘くてゆったりとした時間が流れていて、収録をしていてとても居心地の良さを感じます。

小山さん:個々の人物のキャラクターが前面に出ているわけではないのですが、人間の多面性、人の心のヒダヒダが繊細に描かれる魅力的な作品に仕上がっていると思います。演じていてとても面白いですし、やりがいがありますね。そのヒダヒダ感は他の作品では味わえないでしょう。
 町並みや風景、人々の風俗など、絵もとても面白く描かれていて、何度見ても味わっていただける作品だと思います。

笹島さん:前作からの流れを引き継ぎながらも、途中から見てもわかりやすいのが大きな魅力だと参加していて感じます。その中でラントも頑張ってまいりますので応援してください。

渡辺さん:この作品は会話でつなげていく物語の進み方をしていきます。一言一句流れ、お芝居を気にしていかないと入れない。でもディアナは、それと真逆をいくように会話とは距離を置きます。そのバランスを保ちながら、或いは葛藤しながらも会話劇を個人的に楽しんでいます。絵もとても綺麗に描かれています。ゆっくりと味わって見ていただければ嬉しいです。

高橋監督:毎回、毎回難しい話を、まとめて書いていただいている脚本の荒川さんに感謝しつつ、全編会話で成立している物語に果敢に挑んでいただいている役者さんに感謝しながら、視聴者に楽しんでいただける作品をつくっていきたいと思います。

荒川氏:前回の経済学の側面を継承しつつ、今回は恋愛学的な部分でも身につまされるものがあり、その男女の心の機微も1つテーマとして掲げて書いていこうと思います。
 会話が長く続く脚本にもだいぶ勝手が分かってきましたし、そこにみなさんのお芝居、監督のコンテもより面白くできがっているので、前作以上にいい仕上がりにご注目ください。


 この夏、DS用ソフト『狼と香辛料 海を渡る風』もリリース予定と多方面な展開が同時進行していく、本作にこの夏期待してほしい。


<STAFF>
監督:高橋丈夫
脚本:荒川稔久
キャラクターデザイン/総作画監督:小林利充
色彩設計:佐野ひとみ
美術監督:小濱俊裕(スタジオ美峰)
美術設定:塩澤良憲(スタジオ美峰)
撮影監督:館信一郎
音楽:吉野裕司
音楽制作:FlyngDog
音響監督:高桑 一
音響制作:神南スタジオ
アニメーション制作:ブレインズ・ベース、マーヴィージャック

<CAST>
ホロ:小清水亜美
ロレンス:福山 潤
アマーティ:千葉紗子 
マルク:小山力也
ラント:笹島かほる
ディアナ:渡辺明乃

(C)支倉凍砂/アスキー・メディアワークス/「狼と香辛料Ⅱ」製作委員会

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