真の王の座を目指してキャスト陣が激闘を繰り広げた「『アルスラーン戦記』ヤシャスィーン！カーニバル」レポート

　2015年10月11日、東京ドームシティホールにて、TVアニメ『アルスラーン戦記』のイベント「ヤシャスィーン！カーニバル」が開催されました。今回行われたイベントは、主要キャスト陣が集結して様々なコーナーを行ったほか、OP・EDを担当したアーティスト陣によるライブ、さらに会場を多いに沸かせたサプライズ発表など、盛りだくさんの内容となっていました。ここでは、当日行われた2回の内、夜公演の模様をお届けしていきます。

【出演キャスト】
・小林裕介さん（アルスラーン役）
・細谷佳正さん（ダリューン役）
・浪川大輔さん（ナルサス役）
・花江夏樹さん（エラム役）
・KENNさん（ギーヴ役）
・梶裕貴さん（ヒルメス役）
・鳥海浩輔さん（ラジェンドラ二世役）
・羽多野渉さん（ジャスワント役）
・沼倉愛美さん（アルフリード役）
・内山夕実さん（エトワール役）
・坂本真綾さん（ファランギース役）

＜ライブ出演＞
・NICO Touches the Wallsさん
・藍井エイルさん

■ 白熱のライブのあとは、キャスト陣が王の座を賭け対決

　ステージが幕をあげるなりスタートしたのは、第2期のOPテーマ「渦と渦」を担当したNICO Touches the Wallsさんによるライブ。スクリーンには『アルスラーン戦記』のOP映像も映し出され、爽やかな歌声で綴られる音色に聴き入りつつ、アニメの数々のシーンが自然と脳裏に浮かび上がります。

　いきなりのライブで早々に会場のボルテージも高まる中登場したのが、本日の司会を務める鷲崎健さん。鷲崎さんによる軽快なトークで会場も暖まったところで、早速本日の主役とも言えるメインキャスト陣が登壇します。

　一気に総勢10人ものキャスト陣が集結。KENNさんと羽多野さんは客席からの歓声を受けノリノリになるあまり、ステージの奥に設けられた壇の上へと上がってしまい、その後で鷲崎さんから「段取りを守って！」と正座で公開説教を受けるという、なかなかイベントでは見られない光景も繰り広げられていました。

　また梶さんは、自身が演じるヒルメスそっくりの仮面をつけての登場で、これには会場も大盛り上がり。実はこれは、昼の部の後にファンからのプレゼントとして贈られたものだということも明かされていました。

　その後は、キャスト陣が＜チーム王子＞＜チーム男子＞＜チーム女子＞＜チーム影の番人＞の４つのチームに別れ、誰が真の王に相応しいか、その資質を図るため様々な項目で対決を行うことに。

　最初のお題となる「知識力」では、『アルスラーン戦記』にまつわるクイズが出題されます。「アルフリードの父親の名前は？」という第一問では、まずアルフリード役の沼倉さんが所属する女子チームは見事正解である「ヘイルターシュ」を言い当てます。しかし他のチームはというと、「パパフリード（影の番人）」「マ○オ（王子）」「沼倉キヨシ（男子）」という有様で、第一問目からなんでもありの大喜利大会へと発展していました。

　続く「シンドゥラの首都の名前は？」という問題では、ここで絶対に間違えるわけにはいかない王子チームの鳥海さんが客席へのオーディエンスを試み、お客さんから直に回答を聞きだしてくるという驚きの展開へ発展。元々正解が分かっていたという女子チームも加えた2チームが正解である「ウライユール」を言い当てますが、一方オーディエンスをこっそり見て口の動きで正解を予想した2チームは「フライユール（影の番人）」、「ペシャワール（男子）」というやや語感の似たミス回答を披露することとなり、惜しくも（？）不正解となっていました。

　「再現力」を競う、出題されたお題のイラストを描くという対決では、「パルス国とルシタニアの紋章」というかなりの難問が出題されることに。特にキャスト陣が苦戦していたのが「キ」の文字に近い形をしたルシタニアの紋章で、殆どのチームが○の中に「ル」の文字を描くというヤケクソ（？）に近い回答を連発。そんな中、ゲーム「アルスラーン無双」での記憶が残っていたという内山さんがただ一人正解を描き記すことに成功し、客席からの拍手喝采を浴びていました。

　そしてここまでの対決の結果、チーム王子とチーム女子が６ポイント、チーム影の番人とチーム男子が２ポイントという成績で、最後の王の資質を決する「民意」での対決へともつれこみます。この「民意」とは言葉の通りこれまでのゲームでの活躍をふまえた上で、どのチームが王に相応しいかを、客席にすべて一任して決定するという驚くべき内容です。（当日、会場にはそれぞれのチームカラーである4色のうちわが配布されており、相応しいと思うチームの色のうちわを掲げるという形式になっています）

　この民意で選ばれたチームが問答無用で本日の勝利チームとなるということで、「これまでのゲームはなんだったんだ！」というキャスト陣からのお約束の抗議なども起こりましたが、結果大本命のチーム王子を僅差で抑え、269の票を集めたチーム男子が見事王の資質をもつ者達として選ばれることに！

　チーム男子のメンバーが各々に喜びを語っていく際には、本日もメンバーから散々にいじられていた浪川さんが、小麦色と黄金色を間違えて呼ばれてしまうというミスもあり、その後も何度も黄金色ネタが繰り返される度に会場が爆笑に包まれるという光景が繰り広げられていました。

　
　
■ 後半からは雰囲気が一変、朗読劇の後にはとっておきのサプライズ発表も

　笑いの絶えないゲームコーナーの後は、『アルスラーン戦記』の物語をダイジェストで追いかけていく形式の、壮大な朗読劇が行われます。これまでの賑やかな雰囲気とは一変、真剣な表情で披露されるキャスト陣渾身の演技に、客席もみるみる引き込まれていきます。

　中でも大きな盛り上がりを見せたのが、朗読劇の最中にステージに登壇した坂本さんのサプライズ出演。誰もが台詞の一言一言を聞き逃すまいと言葉を発さず、静かに聴き入っていたのですが、この時ばかりは目の前のことが信じられないといった様子で、会場に大きなざわめきが沸き起こっていたほどでした。

　ファンが朗読劇の余韻に浸る中、続いて登場したのは藍井エイルさん。勿論歌うのは、第1期EDテーマ「ラピスラズリ」で、藍井エイルさんの美しく凛とした歌声は、まさに先ほどの朗読劇、そして本イベントのエンディングを飾るように、観客の胸に響き渡っていきます。

　ライブも終わり、とうとう楽しかったイベントも間もなく終幕を迎えようという雰囲気の中、ここでとっておきのサプライズである、TVシリーズの第2期が電撃発表！（皆さんは既にご存知とは思いますが）

　放送時期が2016年になるということ以外の情報は明らかにされませんでしたが、誰もが気になるあのラストの続きとなる物語を見ることができるのは間違いなさそうです。勿論、このサプライズには会場も大いに湧き上がり、この日一番の盛り上がりとなっていました。

　そして最後には、優勝したチーム男子（細谷さん、浪川さん、花江さん）の中から、誰が真の王に相応しいかを決めるクジ引きが行われ、見事細谷さんが真の王の座を手にすることに！今回のためだけに制作されていたのであろう『ダリューン戦記』のタイトルロゴ（「－」の部分がダリューンをイメージした槍の形状となっていました）も披露され、細谷さんには王の装束や冠といった衣装が手渡されるのですが、細谷さんは完璧にこれを着こなしており、思わず鷲崎さんが羨ましがるという一幕も。

　ノリノリになった細谷さんは、王らしくステージの壇上を歩きまわるのですが、どこか違和感を感じた他のキャスト陣によって引きずり降ろされ、小林さんに王の座を明け渡すことに。小林さんが王の座を取り戻したことでタイトルも『アルスラーン戦記』へと戻り、来たる2016年の新TVシリーズに向けて突撃開始（ヤシャスィーン）して会場が一つとなったところで、大盛り上がりのステージは幕を閉じました。